ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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格ゲー『未来への遺産』を見学しようその⑥

さて、アーケードモードもやっと最後の一人、DIOのストーリーになった。

 

思えば長かった。たった3日間なのに、一月近くの時間が経った気がする。当然、ラストは無印だ。

 

八幡「やっとラストか。長かったな……」

 

静「うん。色々と技とかで参考になるのもあったしね。勉強にもなったよ」

 

一部の技は実際に使えそうだったしね。さて、始めようか。最後の物語を……。

 

オープニング

 

ナレーション『DIOは今、100余年をめぐるジョースター家との因縁の決着を迎えようとしていた…。数々の刺客を送るも次々と打ち破るジョセフ、承太郎ら四人の仲間達はついにDIOの館内に侵入、今まさに目前まで迫っていた』

 

こっちは史実の通りに進んでいるわけか。画面はDIOの前で跪いているヴァニラ・アイス。

 

DIO『ヴァニラ・アイスよ……ヤツらは任せたぞ』

 

ヴァニラ・アイス『必ずしとめて……ごらんに……いれます』

 

クリームを纏って消えるヴァニラ・アイス。しかし、『貴様なんぞにぃぃぃ!』といって断末魔の声をあげるヴァニラ・アイス。

 

DIO『ヴァニラ・アイスめ……しくじったか……。来るがいい……ジョースターどもッ!』

 

いきなり上着を吹き飛ばして最終決戦スタイルになるDIO。

 

相模「こんな時に言うのもなんだけど……比企谷って前世の方がイケメンっぽくない?」

 

確かにディオやジョナサンの方がイケメンだけど、言ってあげない方がいいよ、それ。

 

場面はヌケサクが棺を開け、そしてヌケサクを始末するシーン。

 

ナレーション『DIOの手下、ヌケサクの案内で、最上階の部屋まで来た承太郎達』

 

承太郎『DIOはその棺桶の中か?』

 

ジョセフ『ヌケサク、その棺桶のフタを開けろ!』

 

ヌケサク『く、くそ~。DIO様、こいつらをぶっ殺して……』

 

中から出てきたのは切断されたヌケサク。そう、ディオ時代のこの場面で八幡は時を止め、役立たずだったヌケサクを始末すると同時に棺の中から脱出した。

 

葉山「こ、これは酷い………」

 

八幡「………だが、史実だ」

 

エグい場面ではあるが、これは本当に起きた事だ。

 

ヌケサク『えっ……オレ!?』

 

花京院『どうしてヌケサクが棺桶の中にッ!?』

 

承太郎『なにかやばいぜ……』

 

ジョセフ『逃げろっ!!』

 

そして夕暮れから夜へと移る。

 

ジョセフ『凄まじい殺気だ!あのままいたら確実にやられていた!』

 

花京院『まずいです、太陽が見えなくなっている…奴の時間が来てしまった……』

 

DIO『フン』

 

第1話 炎の魔術師

 

アヴドゥル戦。つまりヴァニラ・アイスは誰も倒すことができなかったというIFらしい。

 

アヴドゥル『DIO!』

 

DIO『フン、アヴドゥル、お前に私が倒せるのか?』

 

アヴドゥル『私はお前を倒すためにこの旅をしてきたのだ!』

 

DIO『よかろう。やってみろ!』

 

ノーマルDIOには中間デモが存在していた。最後の最後まで小芝居はキツかったからな。葉山と相模も小芝居の意味がやっと理解できたようだ。

 

確かに一度目にしないとイメージが付きにくいかもね。

 

ではここでDIOの必殺技を紹介。

 

『無駄無駄』。ご存知無駄無駄ラッシュ。スタンドモードと本体モードで両方使用可能。スタンドモードだと空中でも出せる。

 

『無駄ぁ!』。スタンドモードだと承太郎のマッハオラと同質の技。ザ・ワールドが高速の突進をして渾身のパンチ。2発目に追撃が可能なところも承太郎と同じ。

 

本体モードだとザ・ワールド消えながら移動し、本体の反対側から攻撃する。もっとも、本体が動かないので完全に死に技である。

 

『ザ・ワールド』。拍手をした直後にワープする技。いわゆるヨガテレポート。本当に単なる移動技。

 

『空裂眼刺驚』はい、きましたこれ。ノーマルDIOだとボタンの組み合わせによるコマンド。やっている過程で強ボタンを押すのでCPUが扱うように妙なハイキックを空振りをする必要がある。もっとも、別の動作をしている間にコマンドを入力することも出来るので、必ずしもハイキックをしなければならないルールは無いが。

 

ちなみにノーマルDIOでは溜め動作を必要とせず、ガード不能。代わりに発射するタイミングは固定される。空裂眼刺驚もやはり死に技だな。

 

ノーマルDIOの扱い方は基本的に承太郎と同じ扱いで良いだろう。次の対戦でスーパーコンボを試そう。

 

DIO『フン、他愛ない』

 

第2話 変幻自在の砂の猛獣

 

DIO『この犬もジョースターの仲間か?』

 

イギー『ガルルルルル!』

 

DIO『貴様も死ね』

 

史実と違うと適当な所は他のキャラと変わらんな。それではスーパーコンボ。

 

『チェックメイトだ!』。無数のナイフを投げる。影DIOの必殺技と同じだが、影DIOは二回投げたのに対してこちらは一回だけ。しかし威力は段違い。

 

『ロードローラーだ!』僕も使ってきたあれだ。史実では承太郎に使った技である。突然垂直に飛び上がり、画面外へ。ロードローラーを落として相手を踏み潰す。ガード可能。ロードローラーが決まるとDIOが上からロードローラーの上に乗り、そこからDIO本体がロードローラーを上から無駄無駄ラッシュ。

 

フィニッシュはロードローラーが爆発してエンド。史実では爆発なんてしなかったけどね。え?タンクローリー?なにそれ?

 

『時よ止まれッ!』説明不要。承太郎や影DIOと同じ。

 

以上がDIOのスーパーコンボ。ナイフが凶悪すぎる。

 

対戦後

 

DIO『ん?あれは花京院か?』

 

第3話 戦慄の侵入者

 

場所は時計塔ステージへと移る。

 

DIO『ヌゥ!これは……花京院のハイエロファント!』

 

花京院『くらえッ!DIO!ハイエロファントの決壊を!』

 

DIO『マヌケが……知るがいい、我がワールドの真の能力を!!』

 

この辺りは史実通りだな。戦後。

 

花京院『く、くそ……』

 

ジョセフ『花京院!』

 

花京院『食らえDIO!エメラルド・スプラッシュをーー!』

 

DIO『ザ・ワールド!』

 

背景がモノクロになり、ザ・ワールドが花京院さんの腹部に拳を入れる。腹パン貫通ってヤツだ。花京院さんは背景の給水塔にめり込み、再起不能。

 

ジョセフ『え!?バカな!花京院!!』

 

DIO『ジョセフ、次はお前だ』

 

ジョセフ『ディオォォォォォ!』

 

そして花京院さんからエメラルド・スプラッシュが飛んできて、時計が破壊される。

 

花京院『せい……いっぱいの……メッセージです……』

 

ジョセフ『花京……院』

 

DIO『フン』

 

ジョセフ『わかったぞ花京院!お前の命をふりしぼったメッセージが!DIOのワールドの正体は、時を止める能力だったのか!』

 

DIO『だからどうしたと言うのだ。貴様に何が出来ると言うのだ?』

 

ジョセフ『こいつはヤバすぎる!DIOの秘密を承太郎に伝えねば!』

 

DIO『フン、逃がすか』

 

ここで第3話は終わり。概ね史実通りだ。

 

海老名「コレが私の前世の最期だね」

 

相模「これって……本当に過去にあった事なんだ……」

 

友人の前世の本当の最期を知り、ショックを受ける葉山さんと相模さん。このシーンは昨日や一昨日、散々見てきたから僕達はなれてしまったが。

 

第4話 戦いの年季

 

ジョセフ『花京院の死は無駄にはしない!』

 

DIO『行くぞ、老いぼれめ!』

 

みじかっ!ジョセフさんの話が短い!貴様のスタンドが一番なまっちょろい!とか、抜け目のないジジイめ!とか、そんなやり取りが丸々カットされてる!このゲーム、若ジョセフとかいるわりにはジョセフさんの扱いが悪いのは気のせいか?

 

第5話 誇り高き騎士

 

カイロの路上。DIOの足元でジョセフさんが倒れている。

 

DIO『残るは承太郎とポルナレフか……』

 

承太郎『じじい……』

 

DIO『次は承太郎!貴様だ』

 

承太郎『……野郎、DIO……』

 

承太郎さんとドンパチ。あれ?タイトルは『誇り高き騎士』だからポルナレフさんじゃないの?何で承太郎さん?いや、確かにこの段階で承太郎さんと戦うのは史実通りだけどさ。

 

疑問に思いながらも八幡は承太郎さんから1セット取る。すると、第2ラウンドが始まる前に中間デモが出てきた。

 

承太郎『うう………』

 

場面としては大量のナイフを投げた後か?DIOの足元に承太郎さんが倒れている。

 

DIO『ポルナレフはどこかに潜んでいるな…。フン、どうでも良いがな。承太郎に完全なるとどめを刺すとするか』

 

ポルナレフ『くたばりやがれ!DIOォォッ!』

 

DIOの後方から降ってくるポルナレフさん。それをDIOはパンチで殴り飛ばす。

 

相模「ポルナレフさぁぁぁん!」

 

ポルナレフ「落ち着け。この段階では私は殺されていない」

 

八幡「史実だと奇襲は成功して頭に剣が刺さるんだがな。ここではそこがカットされているみたいだ」

 

作り込まれているのか手抜きされてるのか……

 

DIO『フン、このDIOを倒すことはできん。まぁ、いい。花京院とジョセフは始末した。承太郎の前にお前を殺すとしよう』

 

ドンパチ開始。これが第2ラウンド扱い。

 

三浦「あんさー………」

 

あ、スルーしようとしてたけどヤッパリ突っ込みが入ります?ですよねー。ええ、先程のDIOの言葉。『花京院とジョセフは始末した』と言うところ。

 

確かに史実ではこの段階でDIOが倒したのは花京院さんとジョセフさんであることには間違いない。しかし……しかしだ。このDIO編では………

 

三浦「このDIOはアヴドゥルとイギーもDIOが殺ってるよね?何であーしらはスルーされてんの?」

 

葉山「た、確かに……言われてみれば!」

 

相模「どういうこと?比企谷?」

 

あれ?ヴァニラ・アイス編で説明されてなかったっけ?されたよね?

 

八幡「史実ではアヴドゥルとイギーはDIOではなく、ヴァニラ・アイスが殺した。多分話数の関係でこの話ではアヴドゥルとイギーは出ていたが、本来なら二人はDIOと戦うことなく死んでいた。スタッフは史実を優先するあまり、その事を忘れていたんだと思う。っていうか、その辺りの苦情はCAPCOMにお願いします」

 

そこを突っ込むのは多分、僕達……というより三浦さんくらいしかいないだろうけどな。

 

対戦終了後

 

DIOを挟む形で承太郎さんとポルナレフさんが倒れている。

 

DIO『惜しかったな、ポルナレフ』

 

ポルナレフさんの方を見ていたDIOの背後から、承太郎がスター・プラチナを出して……

 

承太郎『オラァッ!』

 

DIO『な、なにぃぃぃぃぃ!』

 

DIOを殴り飛ばす。史実では心臓の音を確かめたり、ジョセフへの逃走経路のやり取りをしたりでもっと高度な心理戦と戦略の応酬で、こんな雑なものでは無かったんだけどね?

 

最終話 裁くのは誰だ!

 

場面は最終決戦のあの懐かしき橋だ。何故かそこでジョセフさんの血を吸っているDIO。

 

DIO『ふん!!やはり生きていたか、承太郎!しぼりカスだ!フフフフフフフ』

 

承太郎『野郎!こんな事を見せられて頭にこねえ奴はいねえ!』

 

DIO『最終ラウンドだ!』

 

実際は最終ラウンド1つ前なんだけどね?このやり取りは。

 

ゲームでは八幡の腕ではギリギリだったが、やっと終わった。

 

エンディング

 

DIO『これでジョースター家御一行の全滅というわけか!馴染む!実に馴染むぞぉ!フハフハハハハハハハハハハ!』

 

ナレーション『もはやDIOを止められる者は誰もいない。絶対的な恐怖する闇の世界。DIOがその野望を実現するまでに、再び朝日が昇るまでの時を必要としないだろう……』

 

DIO『ザ・ワールド!時よ止まれ!』

 

スタッフロール。

 

……………必要とするわ!どうやって海を渡るんだよ!物理的に無理だろう!それに簡単にいくんならウルフスの問題なんて片付いてるわ!そこまで万能じゃあないだろう!

 

ザ・ワールドより強くなってるザ・ジェムストーンだってそんな強くないぞ!あ、ザ・ワールド・オーバーヘブンなら可能かもしれないらしい。八幡はオーバーヘブンを否定したけど。

 

でもこの時代、オーバーヘブンは明るみに出ていなかったよな?もしオーバーヘブンを見越した上でのDIOのエンディングが作られていたならば、CAPCOMの製作者の中にスタンド使いがいたの?トト神を上回る予言だな?

 

八幡「………とりあえず、これで全て終わりか……」

 

承太郎「意外に時間が掛かったな」

 

承一郎「ヤレヤレ……次はマトモな用事で呼んでくれよ?」

 

まぁ、僕もかなり楽しめたからいいけどさ。今度はちゃんと前もって言って欲しいよ。

 

こうして、僕達のスターダストクルセイダーズを振り返るゲーム大会は終わりを告げた……。

 

僕は自分の世界に帰り、八幡達は来週から修学旅行だ。文化祭、体育祭と大変だったらしいからね。せめて普通の修学旅行で終わってくれることを願う。

 

 

 

 

 

……………後日

 

 

 

 

 

 

 

八幡達が修学旅行が終わった数日後……

 

白良「DIOー♪この世界とかはちまんくんとか承一郎君たちを題材にした格闘ゲームを私の旦那が作ったんだけど、テストプレイするつもりはない?」

 

八幡「は?」

 

規格外、降臨。

 

 

<=to be continued=


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