ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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格ゲー『未来への遺産』をやってみよう その②

さて、僕のノーマルホル・ホースが終わったとして……次は裏ホル・ホースだが…。

 

八幡「承一郎、このまま継続してやるか?」

 

承一郎「ああ、ホル・ホースはもう1キャラいたね。だったら………」

 

僕はスッ……と目を閉じる。すると目付きが鋭くなる。

 

ジョニィ「俺がやる。コントローラーはこのままで良いよな?」

 

今度は俺が裏ホル・ホースをやる事にした。

 

八幡「出来るのか?ゲーム」

 

ジョニィ「任せろ。承一郎に出来て俺に出来ないことはねぇ」

 

俺は裏ホル・ホースを選択してストーリー開始。どう表と違うのかが楽しみだ。

 

ナレーション『インドで相棒のJ・ガイルを失ったホル・ホースは次にトト神の暗示を持つスタンド使い、ボインゴとコンビを組もうとしていた』

 

ホル・ホース『おめーの予知の本と俺の暗殺銃の能力を合わせてジョースター達をぶっ殺すんだ。やつらに病院送りにされたアニキのカタキを討ちたくはねぇのか?俺も必死なんだぜ……闘うんだよ!復讐するんだよ!ボインゴッ!』

 

ああ、確かホル・ホースはその直前、DIOに暗殺を仕掛けて来たんだったな。だからなりふりかまっていられないって訳か。

 

承太郎「いつ俺達がオインゴ達を病院送りにした?」

 

ジョセフ「覚えがないのう?」

 

沙希「アルス界で本人達に聞いたけど、自滅だったらしいよ?ジョセフ達は襲われた事にすら気が付かなかったって話だし。確か承太郎に化けていたとかいってたっけ?」

 

ポルナレフ「ああ、承太郎が学ランをクリーニングに出したとか言っていた時か。あれ、オインゴだったのかよ」

 

そういえばDIOの日記でもかなり間抜けな負け方をしたとか書いてあったけど、そういう感じだったのか。……って、

 

ジョニィ「おいおい。こっちの5年前ではツェペリさんの転生はいなかっただろ?どう言うことだ?」

 

雪乃「比企谷君の魂が砕けた時の話よ」

 

いろは「あの戦いのやり直しを平行世界でやったんですよ」

 

ジョニィ「あいつらの世界のうちの1つか」

 

八幡「川崎がオインゴ達と話をしたとすれば、こっちではダービーさんと戦った時のタイミングだな。リッチモンドで降参してきた」

 

ジョニィ「あの時か……俺達がオインゴ達と戦ったのはワシントンだったな。あの時はラバーソールも一緒だったか?」

 

八幡「ちなみにそのラバーソールはお前がデラウェアでロードローラーをやってきたタイミングで襲ってきた。倒したのは雪ノ下だな」

 

ジョニィ「雪乃はよく倒せたな?ラバーソールは正面から戦えば普通に強いと思うんだが?」

 

かつては自分のスタンドを『無敵』と称していたラバーソールだが、あながち間違いではない。あの防御はなかなかに手強い。

 

雪乃「私では無いのだけれど……その時にはあなたと一緒にいたでしょ?」

 

あ、雪ノ下は雪ノ下でもA雪ノ下だ。

 

ジョニィ「そうだったな。それよりもゲームの方だ」

 

ボインゴ(すごく怖いけどお兄ちゃんのカタキを討つために勇気を出してコンビを組みます)

 

そういう性格だったっけ?まぁ、これは史実だからそうなんだろうけど。

 

ナレーション『こうして新たなコンビが生まれた』

 

チャチャチャ♪チャチャチャ♪ダッダッダッダン!

 

第1話 誇り高き騎士

 

このタイトルという事はポルナレフさんが最初か。脳内デモ再生!

 

ホル・ホース(声担当・八幡)『ポ、ポルナレフ!』

 

ポルナレフ(声担当・若ジョセフ)『テメェはホル・ホース!また性懲りもなくやって来たのか?』

 

ボインゴ(声担当・ジョニィ)『ポルナレフの鼻に指を突っ込むんです!トト神の予言は絶対なんです!ハイ!』

 

今度は俺もセリフを担当する事にした。

 

八幡「鼻に指?」

 

ポルナレフ「確かにやられたが……それがボインゴのしじだったのか?」

 

ジョニィ「ああ。俺達の世界ではホル・ホースは財団入りしているってのはさっき承一郎が言っていただろ?承太郎さんがその時の話を聞いていてな」

 

承太郎「確かにあの時の不可解な行動はずっと引っ掛かっていた。今度ボインゴに会ったときに聞いてみるか」

 

ちなみにあっちの世界のホル・ホースは死んでいるが、ボインゴはアーシスに入っているらしい。

 

ホル・ホース(八幡)『こうなりゃヤケだ!』

 

ポルナレフ(本人)『やるというのか?やるならやろうじゃあないか。今度こそ始末してやる』

 

今度はジョセフさんではなく本人が参加。しかし、口調が今の口調な上に始末って……。

 

三浦「ポルナレフ。当時の口調でやれし。ジョースターさんの方が上手いんだけど?ウケる」

 

三浦さんさん、辛辣ですね。

 

ポルナレフ「む……どうも若いときの口調が出てこない」

 

さて、ドンパチ開始。……だが、

 

ジョニィ「………必殺技が減ってるんだが?しかも性能が悪くなってる」

 

まず波動拳コマンドの『ハジキだ!』。ノーマルホル・ホースの時のように軌道修正が出来なくなっており、本当にただの飛び道具。

 

次にノーマルホル・ホースの時には『J・ガイルの旦那』という名前だった上に銃を射ってガラスの破片を落とす『グラスシャワー』。裏ホル・ホースの技はたったこれだけ。

 

ジョニィ「裏キャラの方が性能が悪いというのは本当だったみたいだな。こいつは確かに使い辛い」

 

裏ホル・ホースは上級者向けのキャラクターだ。綱となる必殺技の性能が微妙すぎる。

 

ジョニィ「だがキャラの性能が悪いからってここで終わるか!承一郎だってクリアしたんだから俺だってやってやる!DIOを倒してやる!」

 

喧嘩?しないよ。ちなみに脳内模擬戦は今のところ百戦中五十勝五十敗だ。オレの空間能力があっても体から飛び出る骨の対処は難しいんだ。

 

ジョニィ「それに肝心の鼻に指を突っ込む技はどうした!ネタとしてあるはずだ!」

 

あるとすれば超必殺技に該当するスーパーコンボだと思うが……。

 

八幡「ジョニィ、スクリューパイルドライバーだ」

 

ジョニィ「スクリューパイルドライバー?」

 

格ゲーをやらない人間だから八幡の言った事が分からないな。

 

材木座「ジョニィ殿!投げ間合いでコマンドを一回転させて攻撃ボタンだ!」

 

ジョニィ「ややこしい!そう言え!」

 

俺は材木座のアドバイス通りにポルナレフさんに密着させてスクリューパイルドライバーコマンドを成立させる。

 

ジャキーン!

 

スーパーコンボの演出が入り、ホル・ホースがポルナレフさんの鼻に指を突っ込む。投げが成立すると、ポルナレフさんの画面端からトラックが現れ、ポルナレフさんだけ(・・)を跳ね飛ばし、画面外にバックして消えた。

 

ジョニィ「普通に人身事故……しかも轢き逃げ……」

 

八幡「つうかこれ、ホル・ホースも轢かれてね?少なくとも腕が」

 

ちなみにボインゴの仕業でもない。ボインゴはホル・ホースの後ろで木箱に入って動いている。日本だったら警察沙汰だろう。まぁ、袖の下を渡すけどな。

 

ちなみに技名は『予知は絶対』。どの辺りが予知なのかを問いただしたいが、これは悲しいことに史実なんだよな。

 

ポルナレフ「いや、若干違うな。少なくとも直接轢かれてはいない」

 

承太郎「何が起きたのかは俺達もよくわからなかったがな」

 

そうなのか?ホントに何があったんだろう。そしてポルナレフさんが再起不能。

 

ホル・ホース(ジョニィ)『やべ!ポルナレフを殺しちまった!』

 

ボインゴ(ジョニィ)『何て事を!ここで殺してはダメだったんです!早く逃げないと!』

 

ポルナレフ「確かに全員気絶したのに何故か無事だったのだが……そういう理由だったのか……」

 

ジョニィ「ここでトト神の予言と別行動になってしまったというストーリーにしてみた」

 

まぁ、中間デモが『未来への遺産』には無いから構わないだろう?

 

第2話 戦いの年季

 

ジョセフ(本人)『見付けたぞ!ホル・ホース!良くもポルナレフを轢き殺してくれたな!』

 

たまたま『予知は絶対』がフィニッシュなっただけなんだが…まぁいっか。そういうストーリーにしたんだし。

 

ホル・ホース(ジョニィ)『しまった!追い付かれた!』

 

ボインゴ(ジョニィ)『これも予知の通りにしないからです!ハイ!』

 

ジョセフ(本人)『戦いの年季の違いを見せてやる!』

 

ドンパチ開始。俺は残るスーパーコンボも試してみる。

 

1つはノーマルにもあった銃を乱射する技、『ぶちまけろッ!』だ。そしてもう1つが訳が分からなかった。

 

八幡「『パイプメイズ』?なんだそりゃ?」

 

ジョニィ「予想が付いた……」

 

俺は技を発動。

 

すると足元に突然パイプ孔が出て来てホル・ホースは穴に向かって銃を乱射。すると………

 

八幡「何で脈絡もなくグニョグニョ曲がったパイプが背景画面を埋め尽くすんだ!」

 

ジョニィ「すごい説明セリフ……」

 

そしてパイプがカンカン言いながら震える。その間はどちらのキャラも自由に動けるのだが……。

 

パイプの先(と思われる場所。背景がごちゃごちゃしていて分かり辛い)から弾が出てきた。なるほど、アレが元ネタか。

 

ジョニィ「実はこれが人知れずホル・ホースがリタイアした理由だ。もしホル・ホースがボインゴの指示通りの時間にパイプに弾を射っていたら、弾は承太郎さんの脳天を貫いていたんだが…。その時、ホル・ホースの時計は電池切れ間近だったのかどうかは分からないが、進んでいたんだ。そして弾丸はトト神の漫画に写った承太郎さんの眉間を貫き、そのままホル・ホースにヒット。角度が良かったお陰で命に別状は無かったが……」

 

そういえば二度ホル・ホースに会ったが、どちらのホル・ホースも眉間に額の辺りに傷痕があったな。つまり、史実では自爆した技がスーパーコンボになったと……。ここにホル・ホースがいたら苦笑いでもしていたかもな。

 

ゲームでは自分の技には当たらない仕様みたいだから史実通りにはならないだろうが。自分のスタンドで自爆するなんてホル・ホースらしいというか……。しかも自分で撃ったアヴドゥルさんと同じような傷跡を残すとはな。

 

ジョニィ「にしてもこの技、ボタン毎に出てくる位置が変わるのか。弾が出てくるまでに時間差があるし、対戦じゃあ使えない技じゃあないか?ガードを固めていたらまずヒットしないだろ?」

 

材木座「そうでもないぞ?ジョニィ殿。そうならないのが格ゲーというものぞ!格ゲーは立ちガードをしておれば足元の攻撃はガード出来ぬし、しゃがみガードをしておればジャンプ攻撃をガード出来ぬ!しゃがみガード不可能な特殊技というのもあるしな!ボタン毎に弾が出てくる位置とタイミングが分かっておるならば、ガードを崩して当てれば良い!それに、ガードを固めておるならばその技を見せ技として先程の投げ超必殺技を決めるというのも手よ!投げ技はガード不能だからな!格ゲーの基本よ!」

 

ジョニィ「そ、そうか……道理でガードをしてるのにたまにダメージを食らうと思ったら、そういうルールがあったのか……」

 

他にもガードは相手の反対方向にキーを入れる事だから、弾が出てくるタイミングで相手の裏に回り、ガード方向を狂わす通称「めくり」というのもあるらしい。

 

2D格ゲーをやらない俺と承一郎ではわからない仕様だが、なかなかに奥が深いな。

 

さて、ジョセフさんの次はアヴドゥルさん。

 

三浦「ジョースターさんとポルナレフの仇!覚悟しろし!」

 

ホル・ホース(ジョニィ)『アヴドゥル!少し見ない内に性格が変わったんじゃあないのか!?』

 

三浦が素で言っている所をホル・ホース役に徹している俺が上手くフォロー。ちなみに史実では同じ言葉をポルナレフさんが言ったらしい。

 

次にイギー。

 

ボインゴ(ジョニィ)『こんな犬っころならトト神の予知が無くとも余裕だね』

 

結衣「がルルルル!」(素)

 

ボインゴ(ジョニィ)『うわぁ!』

 

ホル・ホース(ジョニィ)『なにやってんだ!ったくよぉ』

 

イギーの転生、サブレの飼い主である由比ヶ浜が歯を剥き出しに唸る。多分素だろう。

 

ジョニィ「因みに史実でもボインゴはイギーに襲われてリタイアしている。理由はホル・ホースが自爆した後に入っていた箱を投げ捨てたらたまたま通りかかったイギーの頭にヒットしたらしい。大きなたんこぶを作り、涙を流して怒ったイギーによってボコボコにされたんだとか」

 

陽乃「イギーの被害者の会でも作ろうかな……」

 

全部自業自得のような気がする。イギーを逆恨みする会の間違いじゃあないか?だがな!

 

ジョニィ「『比企谷八幡被害者の会』は逆恨みじゃあないがな」

 

続いて花京院さん。

 

海老名「花ホルの美味しいのを期待しているぞ!」

 

ジョニィ「お前か!5年前に呪ってきた赤い眼鏡の女は!」

 

二人とも演技を忘れて素で言ってた……。確かに五年前のフロリダ州の州議会庁舎で『ジョジョハチキマシタワー!』とかという謎の悪寒に襲われたが、あれは海老名だったのだろうと確信できる。

 

そして……

最終話 裁くのは誰だ!?

 

承太郎さんでラストか。

 

ジョニィ「何だ。DIOじゃあないのか。承太郎さんとは拍子抜けだな……」

 

承太郎「ほぅ………?」

 

ジョニィ「いえ……何でも無いです」

 

八幡「お前……俺が相手だと面白そうにするくせに承太郎相手だとしおらしいな……」

 

ジョニィ「そりゃ、承太郎さんだぞ?わかるだろ?一応は今回の事も報告するとして、承太郎さんに逆らった…なんて言ったら後が怖い」

 

俺でも流石に承太郎相手では逆らえない。承太郎さんはDIOを倒した男でもあり、尊敬すべき人だと思っているからな。

 

八幡「俺ならオラオラされるな」

 

承太郎「それがわかっていて徐倫をからかうお前の神経が俺にはわからないがな」

 

承一郎「そう言えば承太郎さん、こっちだと一人称が『俺』なんだな?うちの承太郎さんは『私』だが」

 

承太郎「………どう言うことだ?俺は『私』なんて一人称は公の場所以外では使わないぞ?」

 

仗助「使ってたッスよ?初対面の時に」

 

承太郎「………一応は公の場のつもりだったからな」

 

今一瞬承太郎さんがギロッ!と八幡を睨んでいた。どうせしょうもない事を考えていたな?

 

普通の対戦でもラスボスともなれば多少は強く設定されているのか、ゴリ押しだけでも強めの承太郎さんとはキャラ性能的に相性が悪いのか、俺の操るホルホースは苦戦。しかし、承一郎が勝った承太郎さんに負けるのはプライドが許さない俺は何とかノーコンテニューで承太郎さんを撃破。

 

ジョニィ「勝てた……さて、エンディングは?」

 

ホル・ホース『俺達は無敵のコンビだ!ボインゴとこのホル・ホースは無敵のコンビだぜー!』

 

ボインゴ『や、やった!お兄ちゃんのカタキが討てました!ハイッ!』

 

ホル・ホース『おいボインゴ、おめー、これからどうする?』

 

ボインゴ『帰ります!お兄ちゃんのいるアスワンへ!』

 

ホルホース『そうか、俺はこの事をDIO様に報告に行くぜ……じゃあな、ボインゴ。あばよ!』

 

あ、こっちは反逆してこないのね?まぁ、その前に手痛いトラウマを植え付けられてたからな。あっちの世界の八幡(A八幡…はちまんくん)がホル・ホースとやりあった時に奴がびくついていたらしいのもザ・ワールドに対してトラウマを植え付けたからだろうし。

 

ナレーション『その後、ホル・ホースはDIOから大金を貰い、その日その日を気ままに暮らしたという』

 

まぁ、そこが妥当なところかな。

 

ナレーション『ボインゴは、この戦いで大きく成長して、予知のスタンドを困っている人の為に役立てた』

 

おお。そこだけは救いだな。

 

ナレーション『……りはしなくて、前と同じように暗ーい性格のままでした』

 

な・ん・だ・そ・れ・は!

 

ジョニィ「八幡……この結末って……」

 

八幡「ジョニィ。俺の世界では三年前に天国に到達したディオ……ザ・ワールド・オーバーヘブンの襲撃を受けてるんだ。基本世界の承太郎達に助けられたが、俺はその時には負けた。今、来られてもまだわからん。ザ・ジュエルは完璧じゃあないしな。アクトン・モリオンの方がまだ勝ち目がある」

 

ジョニィ「ザ・ジュエル?アクトン・モリオン?アクトン・クリスタルじゃあ無くてか?」

 

八幡「ザ・ジュエルはザ・ジェムストーン・レクイエムの事だ。アクトン・モリオンはアクトン・クリスタル・レクイエムの事だ。仰天黒水晶。クリスタル・ボーン・レクイエムはモリオン・ボーンか?」

 

ジョニィ「止めてくれ。そもそも恐ろしくておいそれとレクイエムなんか使えるか。そうか……静もレクイエムキャリアになったのか……まさか先を越されるとはな」

 

俺はモリオンの事を知って少し考え込む。

 

使わないことに越したことは無いが……『愛国者達』を打倒する切り札になるかもしれないな。


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