ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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皆さんお久しぶりです!

今日は本作一周年記念としてこの話を書きました!とても一周年記念とは思えないような話だけど…(汗)




夢見た未来

承一郎「…ん?」

 

朝、承一郎は目覚めた。だがそこにはいるはずのない(・・・・・・・)人物がいた。

 

理那「おはよう承一郎、遅刻するわよ」

 

承一郎「え…」

 

亡くなったハズの母、理那がいたのだ。

 

理那「ほら、朝ご飯できたわよ?早く食べて学校に行かなきゃね」

 

承一郎「母…さん…」

 

理那「どうしたの?まるで死んだ人に会ったような顔して」

 

承一郎「…ううん、何でもない。ちょっと…夢を見ていたみたい…」

 

承一郎は溢れそうな涙を堪える。あれは悪い夢だったのだと、母は死んでいなかったのだと安堵した。

 

理那「へぇ…どんな?」

 

承一郎「フフ…秘密」

 

理那「そう言われると余計に気になるの」

 

そうして、二人は食卓へと向かった。

 

 

承一郎「母さん、行ってきます」

 

生きていた、母さんは死んでいなかった。その想いが承一郎の心を高揚させた。

 

理那「行ってらっしゃい、承一郎」

 

もう言われる事がなかったであろう言葉を受け、承一郎は学校へ向かった。

 

 

小咲「おはよう一条君」

 

承一郎「ああ、おはよう小野寺君」

 

小咲「ねぇ、今日一条君のお母さんのお誕生日でしょ?私も行ってもいい?」

 

そう、今日は理那の誕生日なのだ。

 

承一郎「もちろんだよ!母さんも絶対喜ぶさ!」

 

集「なぁ承一郎、オレもいい?」

 

承一郎「ああ!当たり前だろう?宮本さんもどう?」

 

るり「そうね…そうさせてもらうわ」

 

 

 

承一郎「それじゃあ、また後で」

 

放課後、承一郎は小咲に別れの挨拶をした。

 

小咲「うん、またね一条君」

 

 

 

承一郎が理那の誕生会の用意をしていると、ピンポーン!と家のチャイムが鳴った。

 

そこには、オセロット、エヴァ、ザ・ペイン、ジ・エンド、ザ・フューリーと見知った顔ぶれがいた。

 

承一郎「こんにちは皆さん、今日はよくお越しになりました」

 

オセロット「お久しぶりです、ザ・ボスの息子(ジュニア)

 

理那の部下であるオセロットが代表して挨拶する。

 

承一郎「今母さんは留守なのであの計画(・・・・)、実行に移しましょう」

 

一同「「了解!」」

 

 

承一郎「さぁ小野寺君達、入った入った」

 

三人「「お邪魔しまーす」」

 

承一郎「母さんが来たら始めるから、ゆっくりしていてね」

 

 

 

理那「ただいま、承一郎いる?ごめんね、買い物で時間が…」

 

理那は買い物袋を持って家に帰った。キッチンに買い物袋を置いて、ダイニングの明かりをつけた瞬間、

 

承一郎「母さん!」

 

一同「「お誕生日おめでとう‼︎!」」

 

パァン!パパン!パァン!と一斉にクラッカーの音が鳴る。

 

理那「どうしたのこれ?」

 

承一郎「驚いた?オセロットさん達と一緒に準備を進めてたんだ!」

 

オセロット「ボス、秘密にしていてすみません。私もボスが驚くのを見たくて…」

 

エヴァ「ボスの驚くなんてあまりないからね、承一郎がサプライズを提案した時から着々と準備をしていたのよ?」

 

理那「皆…」

 

小咲「あっすみません、これ私達からのプレゼントです…」

 

小咲は皆を代表して理那の好きな花、オオアマナの花束をプレゼントとして渡した。

 

理那「…フフッ…ありがとう、承一郎の彼女さん」ボソッ

 

小咲「えっ⁉︎///」

 

承一郎「どうしたの?」

 

小咲「いいい、いや、何でもないよ一条君!」

 

承一郎「…?」

 

二人の微笑ましいやりとりに、二人以外が温かい目で見る。

 

承一郎「…さてと、お母さん!誕生日ケーキのロウソクを吹き消して!」

 

承一郎は誕生日ケーキを理那の前に出した。理那は一気にケーキのロウソクの火を吹き消す。

 

皆からお祝いの拍手が送られた。

 

承一郎「さぁ、席について母さん!僕が作ったんだ、皆で食べようよ!」

 

理那「そうね、それじゃあ…」

 

全員「「いただきます‼︎」」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

承一郎「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」ガバァッ!

 

承一郎は布団から飛び起きた。

 

承一郎「はぁ…はぁ…今のは…夢…だったのか…」

 

承一郎はヨロヨロと洗面台に向かい、顔を洗う。

 

まるで早く忘れてしまおうとしているように。母はもう、『いってらっしゃい』と言って承一郎を見送らず、『ただいま』と言って帰らない事を知っているから。

 

承一郎「母さん…ううっ…うっ…」

 

啜り泣きながら、洗面台の鏡を見る。映っていたのは、白い角が生えた一人の鬼。角がキリキリと伸びて、額から血が流れる。

 

承一郎「…奴らに、僕達から『奪った』ものを返してもらうッ!そのために僕は、復讐の鬼になるッ!」

 

ガシャァァン‼︎

 

承一郎は洗面台の鏡を叩き割る。その先のはるかかなたにいる敵を見据えながら。

 

復讐の炎は、未だ消えず。

 

 

<= to be continued=




はい、一周年記念回はこれで終了です。

一周年記念ってもっとこう楽しい感じにするべきなんですけどね…(汗)

今度承一郎のマザーベースでの誕生会の回を書きますので、ご勘弁を!

それでは皆さん、また次回!

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