ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
ヴァニラ・アイスの転生者、綾瀬絢斗を吸収した柱の男サンタナ!
絢斗から奪ったスタンド『クリーム』を使い、承一郎達に襲いかかる!
果たして承一郎達は勝てるのだろうか!
中庭の広場の大穴───
ヴェルサス「飛行機は落下した!俺の勝ちだ!ジョースターの仲間共!」
ピストルズ『イーーヤッハーー!』
ドスドスドス!
ミスタさんの射った弾がヴェルサスの腹部を貫く!
ヴェルサス「グフッ…何故だ…何故奴等は生きている…墜落した飛行機の生存者の座席は埋められたままだったのに…」
ミスタ「助かったぜ、ミドラー。お前のスタンドで飲み込んでくれていたからこそ、無事だった座席の下に潜り込むことが出来た。お前が来てくれなかったと思うとゾッとしてしまう」
未起隆「ありがとうございます。ミドラーさん」
ミスタ「そういうお前だって、パソコンに変身してデータをあの座席を見つけてくれなければ、そもそもこんな作戦は思い付かなかったんだ。お前だってやれるんだぞって言うのを、仗助の奴に伝えておくぜ!未起隆」
未起隆「ありがとうございます。ミスタさん」
ミスタ「さて…ジョルノの弟。可哀想だが、お前を始末する」
ヴェルサス「そんな…俺の糞みたいな人生は、俺の能力で何とかなるんじゃあ無かったのか…」
ミスタ「何かのせいにして、ひねて育っちまったんならよぉ、お前の1番上の兄や末っ子のように黄金の精神が宿らなくて当然だったんだよ…あばよ」
パンパンパン!
ミスタさんの銃弾が、ヴェルサスの命を終わらせた。
ヴェルサスのスタンド能力が解け、中庭の穴は元々掘られていたであろう浅い穴に戻っていた。
ミスタ「アリーデヴェルチ…ヴェルサス。お前の人生はこの穴のように浅いものだったんだよ。次は深い人生に生まれ変われよ。その能力で開けた穴のように…」
ドナテロ・ヴェルサス『アンダー・ワールド』
死亡
死刑囚収監───
JOJO「柱の一族なら、波紋が有効だよな!」
俺は近付いてくるサンタナに、先制の波紋のキックを入れる。
ぬるん…
しかし、キックはサンタナをすり抜け、そのまま素通りしてしまった。
サンタナ「
JOJO「なにっ!ぐおっ!」
サンタナはかつて俺が陽乃相手にやったように肋骨を体外に放出して刃化させ、回転しながら斬り付けた!
俺は自分の技と同質の技を喰らい、ふっ飛ばされた。
再生能力がある俺だから致命傷とはならずに済んだが、通常ならばこれで終わっていた。
野郎…柱の一族の中でも最弱で、他の柱の一族に比べたら赤ん坊のように弱いという情報は嘘だったのか?
サンタナ「ふむ。ジョジョに比べたら強い力を感じたが、所詮は鬱陶しい原始人の攻撃。しかし、面白いぞ、人間。人間でありながら、再生するとは。お前の能力は吸収して調べてみる必要があるな」
JOJO「ちっ!」
俺は自らの骨を取り出して刀を作り、そこに銀色の波紋を纏わせて攻撃する。
サンタナ「クリーム」
ガオォォォン!
サンタナはそれを受けずにクリームの口で受け止める!
俺の刀は異空間に飲み込まれ、刃先が消滅してしまう。
そして、クリームだけが口の中に入り、異空間ボールとなって一条に降り下ろされる!
JOJO「そんな使い方をしてくるなんて!」
危うく頭から喰われかかった俺はブラッディ・シャドウで八幡少年達の側まで転移した。
JOJO「あの野郎、思いもよらない攻撃方法でやってきやがった…」
サンタナ「この能力の元々の持ち主は自分を中に入れて突進するしか能がなかったらしいな。自分が亜空間に飲み込まれないのであるのならば、こうやって亜空間を外に放出し、攻撃すれば良い。自分を安全な位置に留めて置こうなどと、甘いことを考えているから、無駄な動きや隙をさらけだす結果となる」
何て逆転の発想を思い付く奴なんだ!
静「次は静だよ!」
静さんは弾く波紋を展開させ、サンタナに挑む。
静さんの波紋は八幡少年達には及ばないが、それでも俺よりは波紋の力が強い。
独学で修業をしてきた俺と、小町による効果的な修業を積んできた八幡少年達との差だ。
静さんはクリームの攻撃を弾きながら、生身の拳で波紋を叩き込む。『山吹色の波紋疾走』だ!
静「ドララララララララ!」
サンタナ「ぐぅ!」
静さんレベルの波紋ならば多少は効くようだが、それでも撃破には至らない。
マジかよ。資料には修業を終わらせた若き日のジョセフさんならば、ワムウやエシディシには効いたと載っていたのに…ジョセフさんの誇張か?
いや、ジョセフさんはこと戦いにおいてはそういう誇張はしなかった。
ましてやコイツの事は後々の世代に託す為に、柱の一族に関する資料は誇張なしのレポートを作った筈だ。
太陽を直接浴びても灰にならずに石化しただけだったという話だし、コイツは太陽や波紋に対する何らかの耐性があるのかも知れない。
静「くっ!」
静さんはいくらやっても多少のダメージを与えるだけで、決定打に欠け、殴り疲れた静さんがたまらず一時撤退をする。
サンタナ「青ざめたな…実は恐怖してしまったろ?なぁ!」
サンタナは静さんの恐怖してしまった表情に得意な顔を作る。
忍「次はあちしよ!」
忍さんが右手で頬を触ると変身をする。変身したのは…
八幡「あ、綾瀬絢斗ぉ!?」
綾瀬忍「クリームよ!」
女に変身したことにより、そのオカマ口調に全く違和感がない!
というか、本人より女らしくて魅力的って地味にイヤな皮肉だな!オイっ!
綾瀬忍「喰らいなさい!自らの力を!」
絢斗になった忍さんがクリームの口に入り、異空間ボールとなって突進する!
ガオォォォン!ガオォォォン!ガオォォォン!ガオォォォン!
すごい!異空間ボールがぶつかりあって、互いを弾き飛ばしあっている!
たまに自分と相手の距離を測りながら、忍さんがサンタナ目掛けて何度も突進を繰り返す!
クリームの体外にいるサンタナが、クリームの激突を繰り返す度にクリームに引っ張られ、縦横無尽に壁に激突を繰り返す!
サンタナ「ぐうぅぅぅ!これは中々効くぞ!人間よ!」
八幡「良いぞ忍さん!このまま奴をシェイクするんだ!」
綾瀬忍「そうしたいのは山々なんだけど、ダメね」
八幡「はい?」
綾瀬忍「流石に人外に変身し続けるには色々と負担が大きいのよ。特にこの女は石仮面とかでDIOみたいに吸血鬼になっちゃったのよね?精神への汚染が大きすぎるのよ」
そう言って忍さんは元の姿に戻ってしまう。
そうか、吸血鬼は人間を食糧として見てしまうような精神構造に変わってしまうから、肉体的にはともかく、本能へのダメージがでかいんだ(俺は半分人間の部分があるから大丈夫なのだが)。
八幡「ザ・ジェムストーン!時よ止まれ!」
次の瞬間、サンタナが吹っ飛んだ。どうやら時を止めてその間に波紋の拳を叩き込んだみたいだ。
サンタナ「ぬぅ!下等生物共めぇ!だが、この俺は容易くはやられぬぅ!
サンタナはいきなり爆散し、肉片を俺達に肉片を付着させる!
八幡「ザ・ジェムストーン!」
次の瞬間、八幡少年は忍さんを庇うように仁王立ちをしていた。
何かはわからないが、ハーミットアメジストを体に巻き、波紋を流してガードを固める。
ビチビチビチビチ!
シュウウウウ…
波紋が流れている部分に命中した物は煙となって消えるが、直接体に命中した部分からは、徐々に体力を奪われてしまう。
ハーミットアメジストでまだガードが厚かった八幡でこれなんだ!他のメンツは…
静「くうぅぅぅぅ!何これ…痛いとかじゃ無くて、単純に力が抜ける…」
JOJO「痛みとかなら再生出来るが、なんだこれは…」
骨のプロテクターを付けているのに肉体に食い込んでくるなんて…。
体力に直接干渉するとか、マジでヤバイ…。こんな攻撃があるなんて…。
忍「みんな!待っててちょうだい!」
忍さんは右手で再び変身を開始する。
いろは(忍)「八幡ちゃんは嫌がるでしょうけど、我慢してちょうだい!」
忍さんはいろはに変身してナイチンゲール・エメラルドを出現させ、エメラルドヒーリングで俺達を回復してくれた。
八幡「嫌がるなんてとんでも無いですよ!忍さん!ナイスアシストです!」
いろは(忍)「ありがとう!この戦いだけは出し惜しみはなしでいくわ!今度はこれよ!」
忍さんが今度は小町に変身する!
小町(忍)「みんな!」
サンシャイン・ルビーで右手をかざしてアレのサインを出す!
JOJO「静!」
静「ありがとう!」
俺が静さんの手を繋ぎ、瞬間移動をして小町の背後に回ってルビーレーザーの射程外に逃がす!
小町(忍)「食らいなさい!ルビーレーザー!」
シュウウウウ…
小町の禁断の最強必殺技がサンタナを貫く!
正確にサンタナだけを貫いている!小町より精密に扱えているぞ!
小町(忍)「伊達に巨大ロボットにまで変身した訳じゃ無いわ!この手の技は経験済みなのよ!」
何だそのハチャメチャな経験は!
小町(忍)「あの娘の不幸は練習すら満足に出来ない事。出来ることならあちしの能力を貸して練習させてあげたいくらいよ。でも、波紋の呼吸ってのは難しいわね。流石にあちしでも一発が限度だわ!次はこれよ!」
忍さんは陽乃に変身した!
陽乃(忍)「うりゃりゃりゃりゃりゃ!」
スパスパスパスパ!
陽乃さんのハイスペックな身体能力を使い、アヌビス神でサンタナを切り裂く!
たまらずサンタナが異空間ボールを忍さんに叩きつける!それを億泰さんに変身して、ザ・ハンドの右腕でキャッチする!
そうか、同じ亜空間同士がぶつかり合うならば、こうやってガードすることが出来るのか!
伊達にこの人も修羅場を渡り歩いていた訳じゃあないな!
変身して能力を使えるだけがこの人の強みじゃあない!
この人は冷静に臨機応変な判断が出来るからこそ別動隊のリーダーを務め上げる事が出来たんだ!
億泰(忍)「感傷的になるわけでは無いけれど…」
次にジョルノに変身してG・Eで殴る!
ジョルノ(忍)「この場に来ることが出来なかったみんなの代わりにあちしはいる…」
感覚が暴走したのかサンタナはふらふら覚束なくなる。
ミスタ(忍)「それぞれの出来ることをするために…」
感覚が暴走している者に、叩き込まれる6発のマグナムリボルバーは、殴られるよりもはるかに痛いだろう。
仗助(忍)「先に行かせてくれたみんなの分まで…」
発射し終えた薬莢を殴ることにより、直った銃弾は戻ってきて再び6発の弾がサンタナを貫く!
仗助本人だって思い付かない方法の正真正銘の自動追尾弾だ!
承一郎(忍)「あちしの体を使ってみんなの能力であちしは戦うわ!」
承一郎に変身して山吹色の波紋疾走をドカドカ殴る!
その時に応じてこの場にはいないC・C正規メンバーの攻撃を最適な手段でぶち込んでいく忍さん!
粋な人だ…本当に。
忍「ハァ…ハァ…」
これだけの猛攻を繰り出したんだ。
流石の忍さんも息が絶え絶えだ。
でも、十分だ…ここまでやってくれたのだから、頼りきりなのはジョジョと呼ばれる俺達の沽券に関わる!
八幡「行くぞ!忍さんの頑張りに応えよう!俺達ジョジョの意地を見せるんだ!」
静「うん!分かってるよハッチ!」
JOJO「承一郎まで出されたんだ!ここで俺が頑張らなければ本物の承一郎に怒られてしまう!」
俺達三人の波紋の戦士の本体の山吹色の波紋疾走と、それぞれのスタンドのラッシュの猛攻!
初めてスタンドを使ったサンタナは、既に操作をする余裕もなく、されるがままにボコボコにされて行く!
チクチク…チクチクと積み重ねられていくダメージ…。
サンタナ「WRYYYYYY…」
サンタナは持てる最後の力を振り絞って逃れようとする。
ジョセフ(忍)「逃がさないわ!ハーミット・パープル!&太陽のエネルギー、波紋!」
サンタナ「ジョジョォォォー!」
ジョセフ(忍)「せめてもの手向けよ!サンタナ!70年前にアンタを倒した男の力で、送ってあげるわ!『
八幡「仕上げだ!」
承一郎「おう!」
静「うん!」
八幡「プライド オブ ジョジョ!喰らえ!サンタナ!」
承一郎「『サン…』」
静「『ライト…』」
ジョセフ(忍)「『イエロー…』」
八幡「『オーバー…』」
全員「『ドライブゥゥ!』」
四方から取り囲んだ初代、2代目、二人の7代目のジョジョによる、生身の波紋の元祖オラオララッシュが止まる事なくぶちこまれて行く!
サンタナ「ジョ…ジョォ……」
思えば可哀想な奴だ…。
赤ん坊の時にカーズのエゴによって他の同族が滅ぼされ、何もわからない内に最弱の同族として見下され、ナチスのエゴで無理矢理起こされてその日の内に再び眠らされ、そして綾瀬絢斗とプッチのエゴによって再び起こされて俺達によって最期を迎える…
お前の人生は喜怒哀楽、それらの総てが欠落した空っぽの人生だった…。
人類の天敵であった以上は、こうして倒すしかなかったが、それだけは素直に同情するよ…。
せめて安らかに眠れ…。
さよならだ…サンタナ…。
西の最後の柱の一族、サンタナ『クリーム』
死亡
<= to be continued=
次はプッチ戦!
いやぁ、初コラボもあと僅か…。あっという間だな…。
それでは、また次回!