ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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約一年以上更新していなかった話を投稿する男、スパイダーマッ!

作者(GIOGIO)…生きていたのか⁉︎

……はい、茶番はともかく(このネタ(東映版スパイダーマン)を知ってる人がいるかどうかは別として)、長い間お待たせして申し訳ございません。

ふふふ…許せる…と寛大な心で待ってくれると恐縮です。

敵の名前を調べてたら『ディ・ス・コ』が正解だったらしく前話も修正しました。申し訳ありません。



第96話 甘過ぎるバレンタインその③

承一郎(クソ、おそらくあの瓶の中身はサンタナの時と同じ様な類の強酸!トコトン僕の能力の弱点を突いてきている…何か打開策は…)

 

ディ・ス・コ「『チョコレート・ディスコ』」

 

承一郎「………何?えっ………?」

 

ディ・ス・コ「オレのこの能力の『スタンド名』だ。『チョコレート・ディスコ』。ただのそれしか言わない、以上で終わりだ。それだけ(・・・・)

 

承一郎(バレンタインデー(女子が好きな異性にチョコをあげる日)に限って『チョコレート・ディスコ』なんてふざけた名前のスタンドけしかけるか普通⁉︎)

 

ディ・ス・コ「他にはない…オレのセリフは終わり……君に説明してやる事柄はな……」

 

承一郎「……」

 

ディ・ス・コは両手にそれぞれ持った瓶をお互いぶつけて割る。中から液体──フッ化水素酸がこぼれ落ちる。

 

パリィーーーーーーーーン!

 

その瞬間、承一郎のスタンドが拳を握りしめ、地面に叩きつける!

 

CB(クリスタル・ボーン)『オラァッ‼︎』

 

ボゴァッ‼︎ブワァッ‼︎

 

ディ・ス・コ「…!」

 

そのまま地面に叩きつけた拳で砂を巻き上げる。

 

ボワッ!

 

その砂埃の中から承一郎がディ・ス・コに向かって接近しつつ爪弾を発射する。その間コンマ数秒ッ!

 

承一郎(スタンドで攻撃される前にッ!奴に対して接近して拳を叩き込むしかないッ!)ズボァッ!

 

そして学生服の裾から骨の刃を生成し斬りかかる。

 

承一郎「くらえッ!」

 

ディ・ス・コ「………ッ!」

 

ピッ!ピ!

 

しかしディ・ス・コはそれに対し素早く反応、承一郎の位置が重なる座標のボタンを押した!

 

バシャアアアッ!

 

承一郎「うっ……おおおおッ!」ズブズブズブゥ!

 

強酸が承一郎の身体に降り注ぐ!それでも一郎はディ・ス・コへと刃を振り下ろそうとするが、

 

ドズッ!ドズッ‼︎

 

承一郎「ぐっ…!あああッ……‼︎」ドサァッ!

 

爪弾が承一郎自身の身体を貫き、地面に倒れ伏した。

 

ディ・ス・コ「………」

 

ディ・ス・コは倒れ伏した承一郎を見据え、トドメとして懐から再び強酸の瓶を取り出そうと──

 

?「おいおい、いいのか?そんなに視野が狭くてさ」

 

ディ・ス・コ「ッ⁉︎」バッ!

 

──その背後からもう一人(・・・・)承一郎が立っていた。

 

ガシャアアアン!ピッ!

 

即座にディ・ス・コは強酸の瓶を割り、背後にいた承一郎へ座標を合わせてスタンド攻撃を仕掛ける。

 

バシャアアアッ!

 

承一郎?「……これで満足?」ブスブスブス…!

 

強酸が溶けて顔の筋肉の一部が剥き出しになる。しかしそれを気にもせず同じ事を繰り返すディ・ス・コを嘲笑うように笑う承一郎。

 

ディスコ「…………うっ、⁉︎」

 

バラアアアアッ!ピッ!ドスッ!ドスドスッ!

 

続いて釘をばら撒き、スタンドで足の座標へ飛ばすが打ち込まれ健や筋肉が見えてしまっていても意に介さずディ・ス・コに歩み続ける。

 

承一郎?「まだ気づかないのか?あの砂埃(・・)はアンタの目を逃れるための一手じゃあなく、詰みのための一手だったという事に!」

 

そう言われディ・ス・コは承一郎が先程巻き上げた地面を見る。すると、そこには人が一人入れるだろう穴があった!

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

承一郎(髑髏兵士)1「一瞬だ、一瞬あれば偽物()と入れ替わって本体は『クリスタル・ファング』の爪弾を回転させて穴を掘る事など容易い」

 

倒れ伏した承一郎──否、骨の精巧な仮面を身に纏った髑髏部隊(スカルズ)の兵士の一人がムクリと起き上がる。

 

承一郎(髑髏兵士)2「そしてアンタのスタンド能力、その能力で投擲物を一回に複数の場所への転移は出来ないようだな。出来るのなら…もうすでにやってるもんな」

 

ディ・ス・コ「ハァ、ハァハァ、ハァハァ、ハァ、ハァ…!」バアッ‼︎

 

ドズッ!ドズッ‼︎

 

ディ・ス・コ「うああああああッ‼︎」

 

ディ・ス・コは向かってくる承一郎に向けて銃を構えようとするが、後ろから承一郎2が爪弾で銃を構えた腕を打ち貫きそこから腕を捻り上げる。

 

髑髏兵士2「追い詰められたら『銃』かよ。周囲にバレるのもお構いなしか?さっきの閃光手榴弾(フラッシュ・バン)でも誤魔化すのはギリギリなんだぜ」

 

髑髏兵士1「ここでハジキ使うのはアンタの手数が尽きた証拠!そろそろ喋ってもらうぞ、愛国者(ヤツら)が次に何を仕掛けようとしているのか!」

 

ディ・ス・コ「がッ、か……っ!」シルシル…!

 

しかしディ・ス・コはスタンドであるマス目を出し続ける。

 

髑髏兵士1「クソッ!また『マス目』だ!スタンド能力が使えるうちは喋る気なしかッ‼︎もしくはこいつ自身何も知らないかッ‼︎オラァッ‼︎」ドグシャァァ!

 

ディ・ス・コ「ガッ!」ドサッ!

 

髑髏兵士はディ・ス・コに拳を叩き込み、気絶させた。

 

スタンド名──『チョコレート・ディスコ』

名前──『ディ・ス・コ 』(再起不能)

 

ボゴォ!

 

承一郎「……やれやれ、随分と負傷してしまったな」

 

地面から手が伸び、そこから本体の承一郎が現れた。

 

承一郎(髑髏兵士)1「それで、このスタンド使いはどうする?マザーベースで尋問を?」

 

ジョニィ「今空間を作る。オセロットに任せたと伝えておけ」ズズッ…

 

承一郎(髑髏兵士)2「分かった」

 

ジョニィが作り出した空間の中にディ・ス・コを抱えながら入る髑髏兵士二人。後はオセロットの電撃(直喩)尋問によって成果が出るのを祈るしかない。

 

承一郎「……さて、負傷した部分は隠しながら治していってと。小野寺君を探すか」

 

再び承一郎は小咲を探しに学校へ戻った。

 

 

小咲「…わっ!大変…!もうこんな時間…!千棘ちゃんもう行かないと。千棘ちゃんの好きな人帰っちゃうよ…!

 

千棘「え?でも…まだチョコ完成してないし…」

 

小咲「ダメだよ!今日中に渡せなくなっちゃう…!手伝ってくれてありがとう千棘ちゃん、私は大丈夫だから。ギリギリまで頑張ってきっとおいしいの作るから…!だから千棘ちゃんも頑張って…!」

 

千棘「うん…!」

 

千棘は作ったチョコを手に、承一郎を探して走り出した。

 

 

承一郎「(現場の後始末もしたし、これでいいか…。さっきので食い過ぎた腹もちょうどいい塩梅になったというべきか…)「…ダーリン‼︎」ん?」

 

承一郎が現場の後始末を終え、再び小咲を探そうとした時に千棘がやってきた。息も上がっており、走ってきたようだ。

 

千棘「…ちょっといい?話があるんだけど…」

 

承一郎「?…なんだい改まって…」

 

千棘(素直に、今度こそ素直に…)

 

千棘「……実は昨日偶然、たまたま手作りのチョコを自作しててね?」

 

承一郎(どういう偶然⁉︎)

 

千棘「たまたま持って来てたから、義理だけどあんたにバレンタインってことであげてもいいわ。義理だけどね‼︎(…こ、ここが妥協点!これ以上はムリ!)」

 

千棘が出したのはリボンで留められたシンプルな袋に包まれた球状のチョコだった。

 

承一郎(…ホント、素直じゃあないな。でもわざわざ手作りで持って来てくれるなんてたまには良いところもあるっていうか…。それにしても今日はどういう日だ?今までチョコ一つもらった事なかったのになんて幸せな…)

 

承一郎「…でも、大丈夫なのかい?君の手作りって…」

 

千棘「んなっ⁉︎失礼ね!そんな事言うなら返せっ‼︎」

 

承一郎「分かった悪かったよ、食うって…!」パクッ

 

食べた瞬間、承一郎の目が紅く染まり、ジョニィに替わる。しかし、千棘は自分のチョコの感想を聞きたくて気付かない。

 

ジョニィ「へぇ…ま、お前さんにしては頑張った方じゃあねぇか?」

 

千棘「…ホント?」

 

ジョニィ「おう、うめーうめー。ちゃんとチョコになってんじゃあねーの」

 

千棘「そ…そう…良かったじゃない?お返しは10倍返しでお願いね?期待しておくから」

 

千棘は顔を赤くしながらジョニィに背を向けて帰ろうとする。

 

ジョニィ「へーへー、分かったよ」

 

千棘「じゃーね!」

 

ジョニィ「…やれやれ」ケホ…

 

ジョニィは家に帰る千棘を見つつ、時々咳き込みながらもチョコを全て食べ切った。

 

この後、千棘がチョコの砂糖と塩を間違えているのを気づくのは家に着いてからであった。

 

 

パクッ!

 

小咲「う…」

 

チョコを一口分を口に入れるも残念ながら失敗。千棘が去った後もかれこれ30分以上も経っており、季節上もうすぐ日が暮れる時間になってしまっている。

 

小咲(…元々、一万回に一回くらいにしか成功しないのにこの短い時間でまたおいしい物なんて作れるハズがない……。でも…絶対諦めない…!千棘ちゃんとも約束したんだから…!)パク…

 

小咲は次の一口を口に入れる。しかし、それは先程までのものと違って──

 

小咲「!え…こ…これは…!」

 

 

承一郎(う〜〜ん…これだけ探してるのに一向に小野寺君が見つからない。もうとっくに帰ってしまったのかな…。…僕も帰るか。小野寺君の事は心配だったけど、わざわざ探してるのもやっぱ変だし…)

 

小咲「待って一条君‼︎」

 

日が暮れかけている時間になり、そろそろ帰ろうとする承一郎の背に声がかかった。

 

承一郎「…小野寺君?やっぱりまだ学校に…」

 

小咲「…あの‼︎良かったらコレ…‼︎コレ…受け取って貰えないかな…」

 

小咲が承一郎に渡したのはチョコケーキだった。シンプルな黒いケーキながら美しい仕上がりになっている。

 

承一郎「え…。まさか…チョコ…?くれるのか?僕に…」

 

小咲「うん…本当はもっと早く渡したかったんだけど…」

 

承一郎「…しかしコレ、手作りじゃあ…」

 

小咲「…お、おいしいから…!お…おいしく出来たから、食べてみて…?」

 

承一郎(いや…小野寺君が作ってくれたのならたとえどんなにマズかろうが食べるけど…)パク…

 

承一郎は小咲のケーキを手に取り、口に運ぶ。

 

次の瞬間ッ!口の中で溢れんばかりの甘さの小宇宙(コスモ)ッ‼︎

 

承一郎「うまーーーーーーーーい‼︎!」

 

小咲「ねーーーーーーーーーー‼︎?すごいよね⁉︎コレすごいよね⁉︎」

 

承一郎「ああ、すごいよコレ‼︎僕こんなうまいチョコ食ったことないよ‼︎」

 

承一郎と小咲はチョコケーキのあまりのうまさに驚嘆した。

 

小咲「…よかった〜。私…ホントたまに普通においしい物が作れる事はあったんだけど、こんなにおいしい物が作れたのなんて初めてで…もしかしたら、100万回に一回の出来事かも…」

 

承一郎「え……もしかして、今までずっとこのチョコを作ってたのかい?」

 

小咲「うん…!」

 

ずっとチョコを作っていたのを知って、承一郎の顔が赤くなる。

 

承一郎「……も…もしかしてこのチョコ、本命…」

 

小咲「‼︎義理です‼︎!」

 

承一郎「ですよね…ハハ…」

 

小咲「……でも……ちょっとだけ、特別な義理です」

 

承一郎「……え……」

 

小咲「じゃ…じゃーね一条君、また明日!」

 

承一郎「え⁉︎あっ…ちょ…」

 

小咲は恥ずかしさのあまり急いで帰ってしまった。

 

承一郎(……特別な義理って、どんな義理だ…?)

 

ジョニィ(……胸がムカムカする。おい承一郎、後で替われ。ブラック飲む)

 

ジョニィがブラックのコーヒーを飲んだ後、承一郎は家で竜達からの怒涛のチョコラッシュによって当分甘いものを控えたのだった。

 

 

 

?1「──やはり、あの男(ディスコ)ではダメでしたね」

 

二人の女が凡矢理高校の外から先程の承一郎の戦いを見られる位置から佇んでいた。一人は黒のスーツを身に纏った男装の麗人。もう一人は黒よりも黒い純黒の長髪を垂らした少女で、体を覆うほどの大きな日傘をさしていた。

 

?2「当たり前でしょう。彼はBOSS(ボス)の名前を受け継いだ人、簡単にやられては興醒めといったところです」

 

?1「…そろそろ行きましょう。これ以上は彼に勘付かれます」

 

?2「ええ、わかりましたわ」スッ…

 

少女は遠目から承一郎を見て、自分の首筋にある星型のアザ(・・・・・)を手で触れ微笑んだ。まるで自分にふさわしい獲物を見つけた獣のように。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

?2「……また会うのを楽しみにしてますわ、お兄様(・・・)。蛇は二人もいらない…BOSSは一人で十分です」

 

二人を覆う闇が完全に二人を呑み込む。次の瞬間、二人の姿は消えていた。

 

 

<=to be continued=




皆さん、今年はチョコ貰えましたか?私は(チョコは1つも)ないです。

ジョジョ第六部アニメは私は地上波勢なので毎週楽しみにして見てます。Netflixだと途中で終わっているらしいからOPも変わるのかなと楽しみにしてます。

次回、『繋がれた(物理)二人』

次回もお楽しみに!

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