ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
忍の能力も大活躍!
それでは、どうぞ!
僕はアクトンクリスタルで透明になっている間田さんと一緒に仗助さん、ジョルノ兄さん、八幡少年達三人に変身した皆を待っていた。
仗助「待たせたな承一郎、借りてきたぜ。裏の駐車場に置いてあるらしいから、それに乗って買い出しに行くぞ」
仗助さんは間田さんのスタンド、『
ジョルノ「旧式ですか。どんな車なんですかね?」
ジョルノ兄さんは未起隆さんが自分のスタンド(本人は否定)、『アース・ウインド・アンド・ファイヤー』で化けている。
話し方も似ているし、多分大丈夫だと思うけど…。
仗助「旧式なんだから、オンボロなんだろう。なぁ、承一郎」
承一郎「仗助さん、失礼ですよ?それとジョルノさんも、もう少し自然にしたください」
ジョルノ「自然とはどういうことですか?私はこれでも自然ですよ?」
八幡「その段階で自然じゃないわ…ねぇよ」
八幡少年は忍さんが能力で化けている。ちょっと口調が出てしまうらしい。
僕は頭に手を当てて頭痛に耐える。
承一郎「まぁ、行きましょう。その前にコーヒーショップでコーヒーを飲みませんか?喉が乾きましたので」
僕はちょっと棒読みでそう言った。この人達は本人だとちょっとした自己暗示を某山猫風にかける(らりるれろ!らりるれろ!)。
八幡「コーヒーと言ったらアメリカンだよな?」
仗助「は?お前はアメリカに来てからMAXコーヒーが無いなんて言って嘆いていたじゃあねぇか?本当にどうしたんだ?そうッスよね?間田さん」
仗助さん!間田さんに話しかけるんじゃあないッ!しかもいつも間田さんには敬語は使わないでしょうが!
ジョルノ「MAXコーヒーが欲しいんですか?どういったコーヒーなんでしょうか?」
八幡「いや『いらないわ』。あれ、あち…俺は苦手なんだよ」
未起隆さん、今聞く事じゃあないでしょう!あと忍さん、発音がおかしいし一人称が俺になっていないですよ?
仗助「オメェ、MAXコーヒー好物だったのに何言ってんだよ。『人生は苦いんだから、コーヒーくらいは甘いくらいが丁度いい』が格言のように言っていただろうが」
承一郎「本当に大丈夫なんだろうか…不安しかない」
僕が思わず本音を漏らしてしまった。
とりあえず僕達はコーヒーショップに向かった。
コーヒーショップ───
店員(変身済みオインゴ)「来たぜ、ラバーソウル」
店員(変身済みラバーソウル)「ったく、準備は出来てるぜ。この田ゴ作。何を注文してきても即座に対応できる。でも、無駄に終わるんだよなぁ」
丸聞こえだ。吸血鬼の聴力を舐めないでほしい。究極生命体程ではないが、聴力には自信はある。
ラバーソウルということは、もう一人の店員はオインゴだな。
八幡「アメリカンを頼むわ」
砂糖たっぷりのカフェオレだって言ったでしょう忍さん!
仗助「俺はレギュラー。砂糖とミルクも頼むぜ」
それは昔の仗助さんの趣味ですよ!ほとんど本人だという情報は嘘なのか⁉︎
これじゃあ良い大人がお子様みたいじゃあないかッ!
ジョルノ「では僕も」
仗助「オメェ、いつもはエスプレッソじゃあねぇか?珍しいな」
ジョルノ「私の舌ではどちらも大して変わりませんので」
承一郎「た、たまには兄さんもエスプレッソ以外のコーヒーを飲みたいんじゃあないかな?」
イタリア人のコーヒーの好みはエスプレッソだって言ったじゃあないか!仗助さんも突っ込まないで!
あ、民族的な知識は無いみたいだ、助かった…無知で。
承一郎「僕もレギュラーを」
僕は飲めないのはわかっているので適当に頼んだ。
何か良からぬ事を考えてそうだな、この二人。
はぁ…これじゃあ某警視庁のピルイーターみたいにラムネをかじる事になりそうだ。
オインゴ「どうぞ、レギュラー3にアメリカンです」
オインゴ達はコーヒーを出すが、女性陣のメンバーが入店してきた。
いろは「ハチ君?お茶なら一緒に向こうのカフェで飲もうって約束してましたよねぇ?約束破って男子会なんてやっていたら、またマチちゃんからゴミいちゃんと言われちゃいますよ?」
ゴミいちゃんとは…偽者だとしても酷い言い様だ。
八幡「いやなに?ゴミいちゃんって酷くない?」
忍さんの素が出ているが、八幡少年もそういう事をいうので違和感がないな。
小町「まぁ、今回はしょうがないよお姉ちゃん。承一郎さんが加わって、新しくお兄ちゃんが出来たみたいなものだし」
棒読みとは酷い…まぁ偽者だから仕方がないかもしれないが…。
静「でも兄さん?私達との約束も守って下さい。承一郎さんと親睦を深めたいのは私達も同じなのですから。ハッチもジョルノ兄さんもずるいですよ?」
逆に静さんは抜群の演技力で会話をしている。全員このくらい上手ければなぁ…。
いろは「ほらほら、ハチ君行くよ?」
八幡「ちょっとぉ、お金払っちゃったのよ?」
素が全開でしょ忍さん!
仗助「わかった。悪かったよ。一口くらい飲ませてくれても良いだろうがよぉ。ったく、グレートにタイミングが悪いぜ。行くぞ、ジョルノ、承一郎」
承一郎「わかりました。いくぞ?『八幡』」
僕は『八幡』というワードを強調して言った。
八幡「ああ、わかったよ。行くから怒るなよ、いろはちゃん」
いろは「ハチ君、いろはちゃんなんて何年振りですか?ハッ!もしかして口説いてましたか?嬉しいですけど…」
静「イーハイーハ、ここは往来ですよ(この人はハッチじゃあないから)」
静さんが小声でいろはに注意する。
昼間からこの会話で砂糖を吐きそうだ。マジでコーヒーが飲みたいが、しょうがない。
JOJO(まんまブーメランだぞ、それ。お前も同じようなものだからな)
いろは「あ、ごめんね(ごめんごめん。ハチ君ってジョースター家との一件以来、ちゃん付けで呼ばなくなったから、懐かしくてつい)」
静「(忍さんも気を付けて下さい。ハッチはイーハとマーチのことは呼び捨て、私のことはジョジョって呼んでいますから)」
八幡「たまには懐かしい呼び方も良いかなって思ったんだよ。いきなり過ぎたわ。悪い(ごめんなさいね。気が抜けていたわ。今度から気を付けるから)」
承一郎「それじゃあ、行こう。コーヒーが勿体ないから、店員さんが飲んで下さい(ホントに気を付けて下さい。露伴先生や八幡に怒られますよ?)」
僕は小声で八幡少年に注意をする。
八幡「わかってるよ。あっ!」
八幡少年に化けた忍さんは立ち上がる時に手をカップに引っ掛け、落とすが、次の瞬間には時間差もなく落下したカップを空中でキャッチしていた。
その手からは一瞬だが、スタンドの手が出ていた。ザ・ジェムストーンで時を止めたな!
女性陣&承一郎「「気を付けなよ!八幡!((無闇に時間を止めるなぁ!スタンドも極力使うなぁ!))」」
八幡「悪い、不注意だった(便利だからつい使っちゃうわ)」
それにしても、スタンドまで使えるとは…すごい能力だ。
承一郎「(滅多に時間を止めないで下さいね。昔承太郎さんとトラブルあったみたいですから)」
ジョルノ「行きましょう。約束の店に行くんですよね?」
兄さんに化けた未起隆さんは我関せずで出て行った。
仗助「おい、ジョルノ。相変わらずマイペースなやつだな」
ナイススルー!サーフィス!
仗助さんに化けたサーフィス人形や八幡少年に化けた忍さんも後に続いた。
承一郎「お騒がせして申し訳ありません。これでお願いします!お釣りは結構です」
僕は数枚のドル札を置いて去っていった。
一時間後、マクドナルド・ワシントンD.C.店───
僕達は仗助さん達が借りた車に乗る為に車が止まっていた場所に向かった。
…ボロいっていうのマジだったのか…。
仗助「あれ?ミスタと億泰じゃあないか。なにしてンだこんな所で」
承一郎「お昼時から少し前ですから食事じゃあ無いですか?」
仗助「それは見てわかるけどよぉ。ミスタは非常時以外はほぼイタリアンじゃねえか。何で今日に限ってバーガーなんだよ?」
承一郎「たまには気分転換もしたかったんですよ。きっと」
…この人達、マジで疲れるな…。
ミスタ(オインゴ)「そ、そうなんだよ。たまにはバーガーも悪くないよなって億泰と話していてな」
億泰(ラバーソウル)「そうなんですよね。先輩」
仗助「先輩?それにどうしたんだ?億泰。ミスタに敬…あいたっ!」
僕は仗助さんを小突いた。
承一郎「(余計な事しか言わないんだったら必要以上に喋んないで下さい。相手がヤケを起こしたらどうするんですか?)」
億泰「あ、オメェらも昼はバーガーか?」
ジョルノ「ええ。これが本場の『ハンバーガー』ですか。興味深いですね」
承一郎「え、ええ。だからここに来たんですよ。本場のハンバーガーが食べたくて(『ハンバーガー』なんて言ってるのは日本だけです!大抵の国では『バーガー』なんですよ!あなたは今、イタリア人なんですからね!未起隆さん!)」
ジョルノ(未起隆)「バーガーですね?わかりました」
もう嫌になる!この人達ホントいやだ!本人で良いじゃあないですかッ!変身するのは良いけど真似る気ないでしょ!
承一郎「お二人も一緒にいかがですか?どうせならみんなで食べた方が楽しそうですし」
いくら嘆いていてもしょうがないので、僕から話しかける。
仗助「しっかしよう。ここじゃぁ味気ねぇよなぁ。昨日の公園とかで食えば良くねぇか?明るいし。変に暗いと間田みたいに暗い性格になっちまうぜ」
反対側に本物の仗助が見えた間田が、サーフィスに殴らせた事によって、いきなり仗助さんが自分の頭を想いっきり殴っていたように見えた。
ミスタ「そうだな。一緒に食おうぜ」
八幡「決まりだな。早く行こうぜ」
僕達は車にオインゴとラバーソウル達を乗せて走り始めた。運転は仗助さんだ。
ミスタ「俺が運転してもよかったんだぜ?この田ゴ作」
お前も真似る気ないのかラバーソウル!
仗助「何だよ?口が悪いな」
ミスタ「いやぁよ、何でうちらが一番後ろのシートなのかと思ったんだよ」
真ん中のシートは二人しか座っていない。実は透明化した間田さんが座っているからだ。
承一郎「たまには良いじゃないですか?特にミスタさんなんて昨日はダウンしちゃった訳ですし」
ボインゴは…後ろの車で付いてきている。あの少年が免許を取るなんて成長したなと感心する。
もうすぐ正午の爆発の時間だ。降りなければとオインゴとラバーソウルが焦っている。
億泰「な、なぁ!ちょっとトイレへ行かせてくれないか?実はさっきから我慢していて」
ミスタ「お、俺もだ!ちょっと下ろしてくれ!」
オインゴとラバーソウルは騒ぐが…、
仗助「あ?もうじき着くんだから我慢しろよ。今路駐したら迷惑だろうが」
仗助さんが迷惑とか考えなさそうで常識的な事を言って止める。
ガチャッ!
しかもご丁寧にドアロックまでしたのだ。爆発まであと30秒もない。
八幡「正午まであと10秒ね。もういいんじゃない?」
八幡少年に化けた忍さんはザ・ジェムストーンでドアをぶち壊して簡単には開かないようにした。
僕等は二人を振り替えってニコニコしている。
オインゴとラバーソウルが訳がわからず固まっている。
俺がブラッディ・シャドウで間田さんを空間の中に入れた瞬間、
チュドーン!
俺と間田さんを除いた全員を巻き込んで爆弾は爆発した。
ボインゴ「お兄ちゃん!」
ボインゴは車を停めて爆発した車に駆け寄った。
元々ボロボロだった車がもっとボロボロになって大破している。
車の煙が晴れると、中には黒焦げのオインゴとラバーソウルさんが変身を解けて白目を剥いていた。どうやら生きてはいるらしい。
ジョルノ(忍)「あんたの体、凄いわねぇ。あの爆発でも痛くも痒くもないわ」
忍さんは、最初未起隆さんに化けた後に八幡少年に化けたのだ。だから爆発で平気なのだ。
ジョルノ(未起隆)「気に入ってもらえて光栄です。ところで、あなたはだれですか?」
ジョルノ(本人)「どうみても刺客ですよ」
兄さんと仗助さんもやって来た。全て予定通りだ。
俺は空間から間田さんを抱えて出てボインゴを見据えた。
今回の真相は次回明らかになります!
それでは、また次回!