ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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お久しぶりです!GIOGIOです!

大変遅くなってしまい申し訳ない(汗)夏休みくらいには文化祭までは終わらせたいです!

それではどうぞ!


第60話 海辺での想い その①

承一郎「…よくこんなビーチ近くの民宿なんて取れたね」

 

集「知り合いがキャンセルするってんでね。安く譲って貰ったんだよ。じき夏も終わるし、やっぱ海くらい行かねーとな!」

 

るり「あんたは水着が見たいだけでしょ」

 

小咲「みんなの予定合って良かったね」

 

千棘「私日本の海って初めて…!ノースカロライナ以来かな」

 

万里花「私は見るだけですがモルディブ以来でしょうか」

 

承一郎(セレブか君達は)

 

ジョニィ(そういうはお前は廃棄された海洋プラントを拠点として運用していたから海なんて飽きるぐらいに見ていただろう)

 

千棘「あー楽しみ楽しみ…!私いっちばーん…!」

 

承一郎「あっ、君…」

 

千棘「キャアアア〜‼︎!うっっっっみ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜‼︎!キャッホ〜〜‼︎」

 

千棘とるりはビーチを我先にと走り出した。

 

承一郎「こらこら、パラソル張るの手伝ってくれ」

 

集「あらら?誠士郎ちゃん今日は女の子らしい水着じゃあない。どしたの?」

 

皆(承一郎以外)で水着になった後に集が言った。

 

承一郎は胸の傷を隠すためと、強い日差しにさらさないために上にアロハシャツを着ている。いくら太陽を克服しても半分は吸血鬼だ。強過ぎる日差しの直射はキツイものらしい。

 

今日の鶫はいつものスーツではなく、赤い水着だ。プロポーションが強調されている水着だ。

 

鶫「…私はスーツでいいと言ってるのに…」

 

千棘「海にまで来て何言ってんの。観念なさい」

 

鶫「………これだから胸なんて要らないんです」

 

千棘「まぁまぁ、せっかくの体なんだから自信持ちなさいよ」

 

万里花「えい!」ガバッ‼︎

 

万里花がいきなり鶫の胸を掴む!

 

鶫「ギャァ‼︎?貴様何を…あっ!アッハハハハハハ」

 

万里花「むっ…やはり私より大きいですわね。けしからんですわ」

 

千棘「あ、ホントだ何この弾力!あんたスゴイわねつぐみ…!」

 

千棘が鶫の胸を突いて言った。

 

鶫「やっ…!お嬢まで…ひっ…⁉︎キャハハハハハハ…」

 

なんとも百合百合しい光景だ。

 

集「……!いいな…!」ドクドク…

 

鼻血を流すな鼻血を。

 

承一郎「…彼女達男子と一緒だって事忘れてるでしょ。…それで?さっきから君は何やってるんだい?」

 

集「……A、C…C……B……B…B…おっ!あれはEか…⁉︎素晴らしい…‼︎おふぅ…‼︎あっちにはFクラスだとぅ…⁉︎フゥ〜!やっぱビーチはハンパね…」

 

次の瞬間、双眼鏡でビーチの女子の胸のサイズを調べていた集にるりのバットがうねりを上げ、直撃した。なんか甲子園が見えたのは気のせいだ。

 

万里花「ねぇねぇ承一郎様、ちょっと来て下さいますか?」

 

承一郎「ん?」

 

万里花「私…日焼けするとお肌が荒れてしまうんです。ですからサンオイル塗って頂けますか…?」

 

承一郎「え‼︎?いやいや、なんで僕が…いつものその…お付きの人に塗って貰えば…?」

 

万里花「本田は今日からサンオイルが大嫌いでして」

 

承一郎「また乱暴な嘘に出たね‼︎」

 

千棘「ちょっと…!何人のダーリンにちょっかいかけてるのよ…!オイルなら私が塗ってあげましょうか…⁉︎」

 

集「オレもオレも」

 

万里花「お気持ちは嬉しいのですが、どうも承一郎様でないと効果がない気がしまして…。では承一郎様、一つよろしくお願いしますね♡」ギュッ‼︎

 

万里花は承一郎の腕を自分の胸の間に通す。

 

承一郎「えっ⁉︎了承してないのに⁉︎」

 

千棘「あんたも何デレデレしてるんの‼︎」

 

承一郎「なっ…してな…タコスッ‼︎」バキャッ‼︎

 

千棘の鉄拳が承一郎の顔面を捉え、承一郎は宙を舞った。

 

千棘「…ったく、何よあいついっつもすぐデレデレして…」

 

千棘は荷物を取るために荷物が置いてある場所に戻った。

 

千棘(あーあ、なんで私がこんなにイライラしなきゃならないんだか…)

 

コロン…と何かが荷物の中から出た。承一郎が渡した恋むすびだった。

 

千棘「ん、あ…コレ…」

 

千棘(…ったくバカなんだから。欲しくて買ったんなら効能くらい知ってなさいよね。こっちがバカ見ちゃったじゃあない)

 

千棘(……でも…もし、あれが本当にプロポーズだったら…私…どうしてたんだろう…)

 

千棘「──ってアハハハハないない‼︎あり得ないわよ、だって相手はアレ(・・)よ…⁉︎そんなバカな事あるわけないってのに…。私達はニセの恋人なんだから…‼︎」

 

千棘(…じゃあなんで、そう即答しなかったんだろう──)

 

 

集「…それじゃあ夜の食事当番を決めとこうか。夜はバーベキューセットを借りる事になってるから」

 

一同「「はーーーい」」

 

皆は集の出したくじを一人ずつ引いていった。

 

承一郎・千棘「「げ」」

 

集「おーー!恋人同士で当番かぁ!よろしく頼むぞ承一郎!」

 

千棘「…なんであんたと」

 

承一郎(う〜む、実質一人…か?)

 

千棘(…そういえば、なんだかんだ言って私日本に来て以来、こいつとばっかり一緒にいるわよね…。まぁ恋人のフリしてるんだから当然ではあるんだけど──…)

 

承一郎「…さて、晩飯はバーベキューらしいからそれなら君も手伝えそうだね」

 

千棘「バカにしないで!どんな料理でも私は平気…!」

 

承一郎「どこから来るのその自信…。じゃあ僕が皮むくから、君は次々食べ易い大きさに切ってくれ。出来るかい?」

 

千棘「出来んる‼︎」

 

承一郎「どっちだいそれは」

 

承一郎は慣れた手つきで皮をむき、千棘は少し不慣れな手つきで切っていく。

 

ジャガイモを取ろうとした千棘の手が承一郎の手に触れた。

 

承一郎・千棘「「!」」

 

千棘「ちょっ…!何よ…急に触んないでくれる…⁉︎」

 

承一郎「は?いや…今のは君から…」

 

千棘「私はただその野菜を取ろうとしただけよ…!手を置いてたあんたが悪いんでしょ⁉︎」

 

承一郎「いやそうだけど…え?僕そんな悪い事した?」

 

千棘「次は気をつけてよね」

 

承一郎「分かったけど…」

 

また承一郎と千棘の手が触れた。その瞬間に千棘は飛び跳ねた!

 

承一郎「ええーー‼︎そんなに…⁉︎」

 

承一郎(…⁇な…なんだ…?なんかこの子いつもと様子が…)

 

千棘(…何?なんなのコレ、なんで私ちょっと手が触れただけでこんなに動揺してるわけ…⁇普段も別に恋人のフリする時とか手をつないだりとかしてるじゃあない。手が触れる事くらいフツーでしょフツー…!)

 

そんな事を考えているとサクッと千棘の指が包丁で切れた。

 

千棘「いっっっったぁー‼︎?」

 

承一郎「あー、やっぱり切れたか。まったく、気をつけてよね…。ほら見せてみて、バンソーコー持ってるから」

 

千棘「…いいわよこのくらい。ナメときゃ治るし…」

 

承一郎「いいから貸して!君も女のはしくれなんだから跡が残ったら嫌だろう?」

 

承一郎は千棘を椅子に座らせて絆創膏を貼る。千棘の顔は赤くなっていた。

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

 

集「…それでは!」

 

一同「「いっただっきま〜す‼︎」」

 

集「うんめぇーーー‼︎さっすが承一郎〜‼︎バーベキューなんて誰がやっても同じだと思ってたよー」

 

承一郎「フッ…!素材選びと肉の下処理で違いが出るんだよ…‼︎」ドヤァ

 

万里花「素敵ですわ承一郎様…‼︎」

 

皆が楽しそうに話しているが、千棘は周りから少し離れた場所で食べていた。

 

小咲「…?」

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

 

夜、堤防───

 

承一郎は海沿いの堤防の上に座って休んでいた。無風状態だったが、海を見るだけで落ち着いた。

 

承一郎(…あーー疲れた〜…。結局ほとんど一人で調理してたな僕。彼女には悪いけど一人の方が早いんじゃあ…)

 

引いては返す波の音が心地良く感じる。血生臭い戦場から帰ってきて波の音を心地良く聞ける事で、まだ自分は人間なんだと安堵していたのを思い出す。

 

小咲「…一条君」

 

承一郎「ん?」

 

小咲「…隣いい?」

 

承一郎「え…小野寺君…⁉︎あ…ああ…」

 

小咲「もしかして千棘ちゃんと何かあった?」

 

承一郎「え?」

 

小咲「なんか…少しだけ元気なかったような気がするけど…」

 

承一郎「あ、やっぱり?いや…コレと言ってないんだけど…」

 

小咲「…そう」

 

承一郎「…皆は?」

 

小咲「ジャンケンで負けた人が後片付け。千棘ちゃんもいるよ」

 

承一郎「…そっか」

 

急に強くも弱くもない海風が吹いてきた。

 

小咲「…なんだか不思議だね。中学の頃はこうして一条君と海に来るなんて想像もしなかった」

 

承一郎「…僕もだよ。僕は必要日数しか登校していなかったし、お互いそんな話す方でもなかったしね」

 

中学の頃、承一郎はあまり学校に通っていない。学歴がなければ社会では生きていけないから仕方なくといった程度だ。それでも成績はそれなりに良かったが。

 

承一郎「…あれ?でも小野寺君確かカナヅチじゃあなかったっけ?」

 

小咲「え、うん、大丈夫。私海に来るとあーゆーのが楽しいから」

 

小咲が指を指す方向には、クオリティーが高すぎる砂の城が出来ていた。

 

承一郎(和菓子作りスキルがこんな所にまで…‼︎)

 

小咲「一条君は楽しかった?」

 

承一郎「ああ、楽しかったよ。もっと遊べば良かったけどね…!」

 

海が月の光で照らされる。とても美しい景色だ。

 

承一郎「海…キレイだね…」

 

小咲「そうだね…」

 

小咲(……楽しいなぁ。なんか…一条君と話すと勝手に元気が出てくる──)

 

海風が吹いて気持ちいい。とても良い雰囲気だと思った。

 

小咲(ああ…好きだなぁーー…やっぱり…。もっと…一緒にいたいなぁ…。この時間が、ずっとずっと続けばいいのに──)

 

集「…さーて、ぼちぼち宿に戻ろっか。承一郎と小野寺は?」

 

千棘「あ、私捜してくる」

 

千棘は少し歩いた後、堤防に座っていた二人を見つけた。

 

千棘「お、いたいた」

 

千棘は二人に向かって進む。

 

千棘「おーい、小咲ちゃ…」

 

小咲「…ねぇ、一条君──

 

 

 

 

キスしてもいい…?」


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