ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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初めてのオリ敵…元ネタがジャンプ作品だからかなりイメージしやすいと思います…(汗)

一酸化炭素中毒の発想は授業で習ったから使いたかっただけです。

承一郎「おい作者!それ学生ってバラしてるようなものだろッ‼︎」


第33話 ドラゴンアッシュ その②

『煙』のスタンドと廃ビルの構造を利用し、葛西は廃ビルの中を葉巻の煙を充満させていく。

 

鶫「じゃあどうするんだ‼︎」

 

承一郎「簡単だ!息を止めて素早く本体をぶちのめすッ!」

 

承一郎と鶫は葛西に向かって走り出す。

 

葛西「そうかい!」ボゥン‼︎

 

だが葛西はスタンドで煙幕を作り出した。承一郎と鶫が煙から出た時には葛西の姿はなかった。

 

鶫「クソッ!どこだ⁉︎」

 

葛西「ここだよォ!」

 

声のする方を振り返ると、上の階の空いた床の上に葛西がいた。

 

葛西「この廃ビルの構造はお前達より良く知ってるんだよ!見てみるとお前達のスタンド、どうやら近距離パワー型のようだな!」

 

葛西「だったら近づかないで、そのままお前達が一酸化炭素中毒になるのを待つだけでいい‼︎」

 

鶫「クソッ!待てッ!」ダッ‼︎

 

鶫は葛西を追いかける。

 

承一郎「おい、鶫さん!待つんだ!彼の思うツボだッ!」ダッ‼︎

 

承一郎も鶫を追いかける。

 

鶫は葛西を追いかけるが、葛西はビルの構造を利用して素早く逃げ回る。

 

その間に葛西は火のついた葉巻をばら撒きながら、煙が充満するのを待っていた。

 

 

 

だがついに葛西を追いついた。

 

鶫「ハァ…ハァ…どうやら一酸化炭素が充満する前に間に合ったようだな」

 

承一郎「やれやれ、やっとたどり着いたね」

 

葛西「フフフ……ハハハハハ‼︎」

 

鶫「な、何がおかしいッ‼︎」ガシャッ!

 

葛西「ハハハハハ…‼︎おかしいもなにも、お前達が追いかけていたのはただの幻なんだよォ‼︎」

 

スゥゥ…と葛西の体が消えていく。

 

鶫「何ッ⁉︎」

 

承一郎「これは…煙を使って幻影を作り出したみたいだね…。煙が充満している証拠だね」

 

葛西「「そうだなァ‼︎」」

 

振り返ると、葛西の幻影が何人も待ち構えていた。

 

承一郎「な、何ィーーッ⁉︎」

 

葛西「「もうこんなに煙は充満したッ!これでお前達が勝てる確率はゼロだッ‼︎」」

 

承一郎「ぐっ…‼︎息がっ…‼︎」ドサッ

 

鶫「ぐあっ……‼︎」ドサッ

 

承一郎と鶫の血液の多くは一酸化炭素とヘモグロビンが結合して酸素の供給が出来なくなっていた。

 

やがて二人は動かなくなった。

 

葛西「フフフ…ハハハハハ‼︎勝ったぜ‼︎俺の勝ちだッ‼︎フフフ…もう能力を解除するか…」

 

葛西は能力を解除し、二人に近づく。だがある異変に気付く。

 

葛西「な、なんだこれは…⁉︎」

 

 

 

二人の死体は所々ヒビが入り、白く崩れ落ちた部分があった。

 

鶫「…まさかこんな作戦が上手くいくとはな…」

 

承一郎「フフ…やらせていただきましたァン!」

 

葛西「何ィッ⁉︎ぐあっ‼︎」ドゴッ‼︎

 

葛西の腹に『 C・B(クリスタル・ボーン)』の拳が放たれる。葛西の体が壁に叩きつけられる。

 

葛西「バ、バカなッ!なんで立っているんだ⁉︎」

 

承一郎「最初あなたの煙幕の中に入ったとき、すでに僕と鶫さんの骨の分身を作り出したんだ。僕達はその間に分身で屋上付近に近づかせないように操って屋上付近の窓を割っていたんだ」

 

鶫「窓を見えないように割り、屋上でお前が能力を解除するのを待ったんだ。それにしてもこの分身、本当に良く出来ているな」

 

葛西「クソッ!『ドラゴンアッシュ』ッ‼︎」

 

葛西はスタンドを出すが、さっきより小さくなっていた。

 

鶫「窓を割ったから煙が外に出てお前のスタンドは弱体化したようだな」

 

葛西「く、クソッ‼︎」

 

承一郎「葛西、あなたに二つ聞きたいことがある。一つ目、あなたはいつ、どうやって『スタンド能力』を発現した?まさか、『矢』じゃあないだろうな?」

 

葛西「…あんたも俺と同じクチなのか…?」

 

JOJO「…答えろ」

 

瞳が紅くなる。人格が代わったのだ。

 

葛西「…まぁ確かに俺は『矢』に射抜かれてこの能力を手に入れた。何週間か前の事だった」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

JOJO「…‼︎」

 

葛西「だが射抜いた奴の顔は見えなかったな。だがあのガタイ、男だろうな」

 

鶫「おい一条承一郎。『矢』とは何の事だ?」

 

JOJO「お前は生まれついてのスタンド使いらしいな。俺はお前が学校に来る前に『矢』によって射抜かれた。小野寺が決闘の時に言っていただろう」

 

鶫「ああ、そういえば小野寺様が言っていたような…」

 

JOJO「その矢は射抜かれるとスタンド能力が目覚めるか死に至らせる道具だ。俺は射抜かれてからずっと矢とその男を探している。そいつがスタンド使いで、何かヤバイ事をしている可能性があるからな」

 

鶫「!なるほど…」

 

葛西「…残念だがもうお喋りの時間は終わりだぜ?」

 

鶫「何ッ⁉︎」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

承一郎達の背後には、少しずつ大きくなっていく『ドラゴンアッシュ』がいた。

 

鶫「何ッ⁉︎」

 

葛西「お前らが話している間に大きくできたぜ‼︎くらえッ‼︎『ドラゴンアッシュ』ッ‼︎」

 

JOJO「や〜れやれだぜ。もう逃げる必要はないな…。お前があと一回呼吸するうちにその『スタンド』を倒す」

 

葛西「なんだとこのマヌケッ!一回呼吸する間だとォ〜?すぐにしてや…」

 

台詞が途中で止まった。

 

鶫「…?」

 

葛西「………一回…ぐっ、ただの一回…」

 

だんだんと葛西の顔が赤くなっていく。

 

葛西「くっ、こっ、き、う、が、ううう…」ンパンパ

 

葛西はまるで池の中の鯉のように口をパクパクさせていた。

 

鶫「あっ!」

 

鶫が見たのは、『煙』のスタンドの『ドラゴンアッシュ』とそれを吸い込む『クリスタル・ボーン』だった。

 

鶫「こ、これはッ…!吸い込んでいるッ!」

 

承一郎(こうしてしまえば彼は息が出来ないはずさ!)

 

やがて息が出来なくなり、葛西は気絶した。

 

JOJO「ふむ、これでこいつの頭の中にも大好きな煙がかかったようだな」

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

鶫「必要な情報は分かったのか?」

 

承一郎「そうだね、波紋で催眠をかけて聞き出せたよ。これで麻薬の密売ルートを潰せるよ。今日はありがとう、鶫さん」

 

鶫「気にするな。これで疑いも晴らせたのなら別にいい」

 

承一郎「それじゃあ死んだ葛西の部下の死体はこっちで片付けるから先に帰ってて」

 

鶫「分かった。それではな」

 

そう言って、鶫は帰って行った。

 

JOJO「それじゃあ、始めるか…」

 

その後、ズギュン!ズギュン!という音がして、死体は全て消えていた。

 

 

葛西:承一郎に能力を使い脱獄を図ったら暗殺すると念を入れられて警察により逮捕、懲役5年の裁決が決まった。

 

ちなみに、葛西はJOJOの催眠にかかり、二人の顔を忘れている。

 

鶫:今回の作戦によりビーハイブの疑いを晴らすことに成功。

 

承一郎(JOJO):死体の始末をした後警察に通報し、その後麻薬の取引の現場の写真を匿名で送った。

 

<= to be continued=




まぁ今回の勝ち方は…承太郎のやり方ですね(苦笑)

すいません、でも『霧』とか『煙』のスタンドってこういう勝ち方以外あまりないですよね(汗)

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