ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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今回から承一郎の裏の人格も物語に本格的に参加します!

とりあえずクロードには即・退・場してもらいましょう!(笑)

一応承一郎の二重人格はWOUND扱いさせていただきます。(WOUNDがわからない人はググってください)


第29話 ブラッディ・シャドウ

集「…は〜〜食った食った〜。んじゃあ風呂に行こ〜ぜ〜」

 

承一郎「…のぞきしようとか言わないだろうね」

 

集「言わないって!オレもいつまでもガキじゃあねーし。それに男子と女子の入浴時間は違うんだし」

 

僕達男子は夕食を食べた後、風呂に行こうとしていた。

 

キョーコ「おーい一条。フロントに電話がかかってるぞ〜」

 

承一郎「え?」

 

承一郎(…電話?誰からだろう…)

 

〜千棘side〜

 

クロード「フフフフフフフ…」ゴゴゴゴゴ

 

千棘「ん?」

 

クロードが隠れながら承一郎を見ている。

 

千棘(…クロード⁉︎なんであいつがここに…。…何か悪企みしてなきゃいいけど…)

 

小咲「おーい千棘ちゃーん!私達もお風呂の準備やっとこー!」

 

千棘「あ、はーーい!」

 

〜千棘side out〜

 

 

承一郎(…なんだろう、誰からもかかってないじゃあないか。急がないと男子の入浴時間が終わってしまうな)

 

そう思って承一郎は風呂に急いだ。

 

だが、誰かが承一郎を見ていた。

 

承一郎「クロード!貴様ッ!見ているなッ!」

 

するとクロードが出てきた。毎度毎度、どうやって侵入してくるのか不思議に思う程だ。

 

承一郎「クロードさんよぉ、あんたどうやって旅館に侵入したんだ?この旅館は学校の貸し切りだぜ?」

 

承一郎の目はすでに紅く染まり、承一郎のもう一人の人格が入れ替わった。

 

クロード「…どうして私がいるとわかった?」

 

承一郎「フン、波紋は生物探知機の役割も果たす。貴様がいるという事は、どうせ良からぬ事を企んでいたようだな。例えば、俺を女湯に入らせて社会的生命を終わらせるつもりだったとかか?」

 

クロード「…!」

 

承一郎「どうやらそのようだな。やれやれだぜ」

 

クロード「…だからなんだって言うんだ?」

 

承一郎「貴様の行動は最近度を越しているからな。とりあえず旅館の警備員に突き出して帰って貰おう」

 

クロード「私がすんなり捕まってやると思うのか?」

 

承一郎「そうだな」ガチャッ!

 

そう言い、承一郎は持っていた銃を構えた。サプレッサー装備の麻酔銃だ。

 

承一郎「少しオネンネして貰うぜ」

 

クロード「馬鹿め、弾丸ぐらい、私が避けられないと思ったか!」

 

承一郎は引き金を引いた。パシュッ!という音がした。

 

それにクロードは反応して避けた。

 

クロード「フン、マヌケめッ!」

 

だが次の瞬間、パシュッという音と共に麻酔弾がクロードの首元に『命中』した。

 

クロード「な…何…⁉︎」

 

引き金は2回目は引いていないはずだ。

 

クロードは朦朧とした視界の中で、承一郎の横に佇む黒い物体を見た。

 

承一郎「これが、『ブラッディ・シャドウ』だ…。もっとも、貴様には何が起こったのかわかるはずがない…」

 

そして、クロードの意識は途切れた。

 

 

〜承一郎side〜

 

承一郎「…やれやれ、こいつには帰って貰うとするか」

 

そう言い、承一郎はクロードを引きずる。

 

承一郎(ちょっと荒っぽいんじゃあないかい?)

 

普段の表の人格が話しかける。

 

承一郎の裏の人格(以下JOJO)「こいつにはこれくらいがちょうどいいのさ」

 

そう言いながら引きずって行くと、桐崎と会った。

 

千棘「承一郎、あんた何やって…ってクロード⁉︎何よこれ⁉︎」

 

どうやら俺が承一郎と入れ替わったのがわからないようだ。好都合だ。

 

JOJO「桐崎か。ちょっと女湯付近にいたから怪しく思ってな、ちょっとオネンネしてもらったのさ」

 

そう言ってどっかのオセロットよろしく銃をクルクル回して見せる。

 

千棘「ちょっと、まさか銃を撃ったんじゃあないでしょうね⁉︎」

 

JOJO「安心しろ、麻酔銃だ。実弾銃を持っていたら決闘のときに使っているだろ?」

 

それを聞くと、千棘はちょっとホッとしたらしい。

 

JOJO「とりあえずこいつには帰って貰おうと思うんだが桐崎、こいつを連れて帰らせるように手配してくれないか?」

 

千棘「まぁわかったわ。せっかくの林間学校をクロードに邪魔させないわ」

 

JOJO「ありがとよ、それじゃあ俺は早く風呂に行くぜ。入浴時間が終わっちまうからな」

 

そう言って俺は男湯に入った。

 

そして目が青くなり、表の人格に戻った。

 

キング・クリムゾン‼︎

 

風呂には集達男子が女湯を覗こうとしていたが、のぞきポイントがなかったらしく、音を聞くという行動を取っていた。

 

僕は男子達と女湯の音をシャットアウトしてゆったりとお湯に浸かり、最近の疲れを癒した。

 

たまにはこういうのも風情があっていいものだと思う。

 

途中、小野寺君の好きな人の話がありちょっと気になったが、どうやらいないらしい。ホッとしたようなガッカリしすぎような…。

 

キング・クリムゾン‼︎

 

キョーコ「…さーて、明日は皆で山に行くからな〜。早めに寝とけよー!」

 

全員「「はーい!」」

 

るり「…ふすま開けたら殺すからね」

 

集「開けない開けない、大丈夫だって〜」

 

集はそう答える。宮本さん、それは押すなよと言われても押すようなものだよ…。

 

集(…とーぜん開けるよな承一郎?)

 

承一郎「僕は死にたくないから却下」

 

集「つれねーなー」

 

集はふすまを開けた瞬間に宮本さんの目潰しをくらった。その後僕も一緒にベランダに吊るされた。

 

何故僕まで…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

自分は船内にいた。最愛の人との新婚旅行でイギリスからアメリカへの船の旅行をしていたはずだった。

 

船倉には東洋の毒薬を義理の兄弟に売った東洋人、ワンチェンと自分が倒したはずの義理の兄弟であった吸血鬼、ディオ・ブランドーが首だけ(・・・)の状態でガラスのケースの中でワンチェンに支えられていた。

 

首だけ(・・・)というのは比喩ではない。文字通り、正真正銘首だけ(・・・)なのだ。

 

自分と命を懸けて自分を助けた恩師、ウィル・A・ツェペリから受け継いだふたり分の波紋疾走をくらったのに生きているのだ。吸血鬼なら、波紋で消滅するはずなのにだ。

 

どうやら最後の闘いのとき、波紋が自分の頭部に到達する前に自らの手で首をはねたようだ。

 

ワンチェン「ディオ様………。ヤツをおびき出して連れてまいりました」

 

ディオ「肉体(ボディ)……来たか…」

 

承一郎?「ディ…ディオ!」

 

ディオ「ジョジョォ…見ろよ…このディオのなさけなき姿を!あえて(・・・)あえて(・・・)この姿をおまえの前にさらそう」

 

承一郎?「ディ、ディオ」

 

ディオ「なぜこんな姿をあえてみせるのか………。それはジョジョあれほど侮っていたおまえを今おれは尊敬しているからだ…。勇気を!おまえの魂を!(パワー)を!尊敬している…。それに気づいたからだ…」

 

ディオ「ジョジョ、おまえがいなかったらこのディオに仮面の力は手に入らなかっただろう…。しかし、おまえがいたからいまだ世界はおれのものになっていない!」

 

ディオ「神がいるとして運命を操作していたら!おれたちほどよく計算された関係はあるまいッ!」

 

ディオ「おれたちはこの世においてふたりでひとり(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)つまり(・・・)…」

 

ディオ「おれはこの世でただひとり尊敬する(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)人間のボディ(・・・・・・)肉体(・・)を手に入れ絢爛たる(・・・・・・・・・)永遠を生きる(・・・・・・)それが(・・・)このディオ(・・・・・)の運命(・・・)なのだ(・・・)!」

 

ディオ「苦痛は与えん!それが我が好敵手への最後の礼儀!」

 

承一郎?「ううっ、あの眼は!ま…まずいッ!」

 

大理石を切断し、雲をも切り裂いた必殺の一撃が放たれようとしていた。

 

ディオ「我が肉体となって生きよ!ジョジョーー‼︎」バリバリ

 

ディオの紅い眼が裂ける。

 

僕はバッと自分の両腕を交差させて防御の構えをとる。

 

次の瞬間、ドッゴォという音からディオの眼から圧縮した体液が高速で発射された。

 

エリナ「ジョナサン!」

 

最愛の人、エリナが叫んだ瞬間、ディオから放たれた体液が両手を貫き、そして僕の喉を貫いた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

承一郎「うわぁあぁああぁぁああぁああぁぁあ‼︎!」

 

集「うわっ!」

 

旅館の部屋で僕は目覚めた。

 

承一郎「ハァ…ハァ…」

 

集「おい、どうしたんだよジョジョ。うなされてたぜ?」

 

まただ、また同じような夢だ。あの首だけの男はDIOと言われていた。

 

まさか…、僕は二人の男が(・・・・・)合わさった男から(・・・・・・・・)生まれたのか(・・・・・・)…?

 

嫌な汗が流れる。いつからか不思議に思っていた。何故相反する能力で体が崩壊する事になったのかを。

 

承太郎さんが言っていた言葉、『宿敵』とはどういう事なのかと。

 

千棘「どうせ夢で怖がってたんじゃあないの?ビビっているなんてまだまだガキね」

 

承一郎「…黙れ…」

 

千棘「あら、本当の事を言っただけよ。ムキになるなんて、ホントにガキね」

 

承一郎「やかましいッ!黙れっていうのが聞こえないのかッ!」

 

つい怒鳴ってしまう。眼が無意識に紅くなっている。

 

小咲「一条君…?」

 

承一郎「…すまない、言いすぎた。忘れてくれ」

 

そして眼が青く戻った。こうして林間学校二日目の朝は最悪の目覚めで始まった。




WOUND

一条承一郎

波紋の技術と吸血鬼の体質合わせ持っており、肉体の崩壊を防ぐ為に二重人格の主人格に波紋の呼吸、副人格に吸血鬼の体質が分けられている。

人格同士の、やりとりは可能で、記憶が共有されている。

それぞれ人格が肉体と違うまま動く事が出来、スタンドも操れる。

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