ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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第27話 林間学校に行こう

僕は朝の夢について考えていた。

 

よく考えれば、僕は父の事をよく知らない。父がどこで生まれ、どのように育ったのかさえ知らない。

 

何故吸血鬼になったのかも、どのように命が終わったのかも知らないのだ。

 

それにあのスタンド、『世界』…。わからない事だらけだ。

 

集「おいジョジョ、話聞いてたか?」

 

承一郎「え?ああ、ごめんよ。ちょっと考え事しててさ」

 

集「考え事?しっかりしろよ、もうすぐ林間学校だぜ?」

 

承一郎「あれ?もうそんな時期だったっけ?」

 

集「オイオイ、さっき林間学校の班決めを授業でやっただろ?」

 

承一郎「え?マジで?」

 

集「マジだよ。素晴らしい組み合わせになったぜ!あと俺と同じ班だぜ」

 

承一郎「君が言う素晴らしいは僕にとっての不幸に直結していると理解しているよ」

 

集「ひでぇな。まぁ楽しみにしてなよ」

 

承一郎「わかった、楽しみにしてるよ」

 

千棘「zzz…」

 

 

〜千棘side〜

 

放課後、私はつぐみにある症状について相談を受けていた。どうやら恋のようらしい。そして恋愛経験の事を話していたら、つぐみから驚きの事を聞いた。

 

鶫「初コイがあるじゃあないですか。あの10年前の」

 

千棘「…へ?」

 

鶫「…やはりお忘れでしたか。無理もありませんが…」

 

千棘「…あ、あーーーー‼︎」

 

鶫「思い出されましたか」

 

そっか…。どうして今まで忘れてたんだろう。そういえば昔そんな事が…。

 

鶫「フフ、なつかしいですね。あの頃のお嬢は毎日のように屋敷から抜け出してその子に会いに行っていましたよ」

 

そっか…10年前の約束…。きっと私が何か約束した男の子ってその子の事だ。

 

私…何を約束したんだっけ。何かとても大事な事だったような気が…。

 

千棘「ねぇ、つぐみはその子の事覚えてる?私まだ顔と名前が出てこなくて…」

 

鶫「さぁ…私もそこまでは…。でもとても素敵な恋をされているようでしたよ。あんなに一途に誰かを想えるなんて素敵だなと思っていました」

 

…そっか、私そんなにその子の事が好きだったんだ。

 

キング・クリムゾン‼︎

 

千棘の部屋───

 

千棘「…そうだ、クローゼットに思い出の品とか残ってないかしら」

 

だけどクローゼットを開けた瞬間中から色んな物が雪崩のように出てしまった。

 

千棘「いたた…。…ん?………これって…私の日記…?」

 

どうやら私が5歳の時の日記らしい。日本語で書かれている。もしかしてこの時、私は日本に───?

 

日記を読んでみるととある男の子との思い出が書かれてあった。

 

日記によると、男の子は額に傷があり、ある約束をしていたのでだが、約束の内容が書かれていなかった。

 

日記を手に取ったとき、ある物が日記から落ちた。どうやら日記に挟まっていたようだ。

 

鍵だった。鍵先には三日月があしらわれていた。もしかして約束と何か関係があるのかもしれない。

 

私は10年前の事が気になり、男の子と出会った場所に行ってみようと思いつぐみに交通手段を用意するように頼もうとしたのだが、

 

鶫「お忘れですかお嬢。明日は林間学校に行く日ですよ」

 

とつぐみに言われ、楽しい学校イベントがあるのを思い出した。

 

 

林間学校初日───

 

キョーコ「よーし全員班に分かれて集合〜!バスで移動するよ〜!」

 

千棘「ねぇねぇもやし、班って何の事」

 

承一郎「あ、そういえば君班決めの時寝てたからね。生徒は六人で一班つくって僕達の班は…」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

バス内───

 

バスの席順がおかしい。

 

右から一人目

 

鶫「…おい一条承一郎、お前は少々お嬢にくっつきすぎではないのか?」

 

二人目

 

千棘「そ…そうねダーリン。気持ちは嬉しいんだけど…」

 

三人目は僕。

 

四人目

 

小咲「ちょっ…、押さないでよるりちゃん…!」

 

五人目

 

るり「………」

 

バスの一番後ろの座席でギュウギュウになっている。

 

真ん中が僕なので両手に華と言えば聞こえはいいが、男子達の視線がハンパない…!

 

六人目の集は前の座席に座って笑っている。謀ったな…。

 

とバスが右カーブをしたとき、

 

るり「おおーーーっと遠心力ーー‼︎こーーーーれは仕方な〜〜い‼︎」ドン‼︎

 

小咲「え‼︎?る…るりちゃ…わっ‼︎」ガッ

 

千棘「ひっ⁉︎」ドッ‼︎

 

ギューーー‼︎と小野寺君と桐崎さんにくっついてしまう。

 

承一郎・小咲・千棘(((ギャアアアアアアーーーー‼︎!!)))

 

小咲「ご…ごめ…一条く…」

 

承一郎「いや…いやいやいや大丈夫…」

 

千棘「ちょ…ちょっとダーリン早くどいてよ〜‼︎」

 

小咲「るりちゃん‼︎もう!余計な事…‼︎」

 

鶫「…おい一条承一郎、貴様調子に乗りすぎではないのか…?」

 

承一郎「ぼ…!僕のせいじゃあ」

 

るり「カーブ〜〜」ドーン

 

勢いで僕は鶫さんの膝に頭を下げてしまう。俗に言う膝枕状態である。

 

鶫「…林間学校の前に冥土にへ行きたいらしいな」ガチャリ

 

承一郎「僕のせいじゃあないし銃を構えるんじゃあないッ!」

 

るり「またカーブ〜〜」ドーン

 

四人「「ギャアアーーーー‼︎」」

 

…こんなやり取りがあと40回程繰り返されようやく───

目的地に到着した。

 

承一郎(いや嬉しい面もあったけど…)

 

集「どうだった?オレのセッティングしたスバラスィードライブは?」

 

承一郎「…山吹色の波紋疾走‼︎」ドゴドゴドゴドギューーン‼︎

 

集「そ、それは決闘のときの技じゃあぎゃああああああああ‼︎」ドゴーン‼︎

 

承一郎「集を殴るのにギャク補正があるから罪悪感なし!」

 

集「ひでぇ‼︎そしてメメタァ‼︎」




没ネタ

鶫「…林間学校の前に冥土に行きたいらしいな」ガチャリ

承一郎「どうせなら天国の外(アウターヘブン)に行きたい」キリッ

…まぁMGSが好きなだけです。(笑)

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