ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

12 / 192
今回は、皆が思うだろうことをサブタイトルにしました。

何でわざわざ敵の前に出るんでしょうかね?

ダンってすごくバカですよね(笑)


ダンははたして敵の前に立つ必要があるのか?

俺は空間の中から出ると、絢斗の前に立った。

 

絢斗「随分荒っぽい足止めだったな。まさかロードローラーを落とすとは思わなかった

 

JOJO「ここらで彼の力を見ておきたかったからな。それに、せっかくロードローラーがあったんだ。一度くらいはやってみたかったんだよ。タンクローリーでも良かったが、やはりあれはロードローラーだからこそ燃えるんだよな」

 

絢斗「そんなもの、どちらでも良い。むしろ燃えるのはタンクローリーの方が燃えるだろう。爆発が早まって他のジョースター共が始末出来て良かったのではないのか?」

 

JOJO「あの時はたまたまあいつが外に出たから一人だけ投げ出されてしまっただけで、あの段階じゃあ、この結果は分からないだろう?それに、ロマンって物があるだろうが」

 

まぁ、任務にロマンもマカロンもないと思うが。たまたまあったから使っただけだ。

 

JOJO「じゃあ、『俺は』もう寝るぜ。精々頑張れよ」

 

俺は昨夜のように漫画を頭に被せて、盗聴器(実は防水機能付き)を作動させ、空間を繋いで彼等を見ていた。

 

 

 

八幡達波紋使い達は波紋を使って水の上に着水、そのまま立ち上がった。

 

仗助さん達波紋使いではない人達はプカプカと浮かんでいるのだが…、

 

陽乃『ガバゲボ…だ、誰か…ガボッ!助けて!私は泳げるけど…アップアップ…川だけは…ブハッ!川だけは前世のトラウマで…ブクブク…』

 

茅ヶ崎陽乃、といったか。タロットカードの起源、エジプト八栄神であるアヌビス神の転生者。

 

どうやら前世のトラウマ(川の底で錆びて死んでしまった事)で、川だけ泳げないようだ。妙なカナヅチだ。

 

確かあれはイギーが足にぶつかってきてコントロールを失って川に落ちてしまったような…。なんだか、強いのに可哀想な奴だ。

 

アップアップなんて、漫画やアニメでしか見たことがない。お前はいつから某悪魔の実を食べたゴム人間になった?

 

静『パウッ!』ドズッ!

 

静さんが陽乃を引っ張り上げ、横隔膜に小指を突っ込む。あれはすごく痛い。

 

陽乃『かはっ!』

 

静『そのまま肺の中の空気を全て吐き出しきって下さい』

 

その後、波紋使い達は仗助さん達を運んだ(お姫様抱っこしたり引きずったり)。比企谷兄妹の波紋はかなり強いらしい。さすがは前世が波紋使いなだけある。

 

対岸まで走った(比喩ではなく文字通り)八幡少年達はすこし皆の息が整うまで待っていた。

 

八幡『あっちゃあ…向こうはえらい騒ぎになってるなぁ』

 

小町『テレビ局のヘリまで出てるよ?あれじゃあ、バスをクレイジー・ダイヤモンドで直しに行って再利用するなんて出来ないよね?

 

八幡『まったくだ。ホントにどう責任取ってくれるんだ?あれはあれで我が社やジョースター家の財産なんだが?ついでに荷物やらも潰れたし』

 

小町『この責任、納得の行く説明を聞かせてくれるんだよね?そこのオジサン』

 

二人は、そこに待機していたスティーリー・ダンに厳しい目付きを向けた。

 

ダン『な、何をいきなり!俺は近くでケバブ屋の屋台を営んでいる親父だぞ!何か騒ぎになっているから見にきただけだ!言いがかりは止してくれ!』

 

俺でも白々しいと思ってしまう。エンヤ婆を始末しに行った時の演技力はどこに行ったのやら。

 

そういえば何でダンは敵の前に出るのだろうか?射程距離がとても長いのだから遠くから相手が死ぬのを待てば良いのに。

 

八幡『ジョルノ!そいつを殴れ!死なない程度に!吹っ飛ぶくらい!それ以外の奴は走る準備だ!ジョースター家の伝統を使うぞ!』

 

八幡少年はどうやら気付いたみたいだ。

 

ジョルノ兄さんのゴールド・エクスペリエンスがダンを殴り飛ばす。

 

バギィ!

 

ダン『ゲブッ!』

 

仗助『うおわっ!』

 

ダンを殴り飛ばすと、仗助さんも同じ体勢で吹っ飛んだ。

 

陽乃『こいつは『恋人』の暗示のスタンド使い、スティーリー・ダン!ミクロのサイズしかないスタンドで誰かの脳に入り込み、自分が受けたダメージを取り付いた相手にはね返す能力!こいつが自殺とかしたら仗助が死ぬわ!』

 

八幡『ヤッパリ!全員手を出すな!何人かは監視の為に残れ!』

 

やはり、父の転生者。すぐさまダンと気付いて、作戦を考えている。

 

ダン『その通りだ。バレていたみたいだな。どうせなら女の子全員と今、俺を殴った兄ちゃんを希望するぜ』

 

ダン…お前…ロリコンだったのか……。

 

いや、しょうがないのは分かっている。八幡一行は精神年齢的には高いが、体は小学生くらいだからな…。

 

だが、その発言はアウトだろう……。

 

八幡『ちっ!行くぞ!ジョースター家奥義!』

 

八幡少年はスタンド──ザ・ジェムストーンというらしい──で億泰さんとミスタさんを掴み、仗助さんと頷き合って…、

 

八幡・仗助『『逃げるんだよォォォ!』』

 

億泰・ミスタ『『うわあぁぁぁ!また運ばれるのかよォォォォォォ!』』

 

クルッと踵を返し、一目散に逃げた。何か考えがあるのだろう。

 

ダン『さて、金髪兄ちゃんには人間梯子にでもなってもらうかな?女の子達はコンパニオンみたいにもてなしてもらおうか?』

 

場に残ったジョルノ兄さん、いろは、小町、陽乃にそう言うダン。

 

ん?そういえば静さんの姿が見えない。どうやら透明になって仗助さん達に着いて行ったのか。

 

 

 

八幡少年達は住宅地の陰まで逃げ込んだ。

 

八幡『よし、ここまで来たのならとりあえずラバーズをどうにかしよう。ハーミットアメジスト』

 

八幡少年はもう一つのスタンド──ハーミットアメジストというらしい──を出した。

 

億泰『おい八幡。今回はザ・ジェムストーンじゃあ…』

 

八幡『黙れ!億泰!』

 

億泰『あ?』

 

八幡『どうやら何らかの方法で誰かに見られてる。俺とジョルノしか気づいていないみたいだが、どうやらディオの息子の誰かがそういう能力の持ち主なんだろう。スタンド使いが肉親の縁で感覚的に通じるアレだ』

 

八幡『どうも嫌な視線をさっきから感じているんだよ。盗聴もされているかもな。だから俺達の能力に関わる事は一切口にするな!これは絶対に守らないと命に関わるぞ!』

 

素晴らしい。すぐに俺のスタンドの性質を見抜いて、対策を練っている。

 

八幡少年は水ポチャで壊れたiPadを取り出した。

 

八幡『仗助。これを直してくれ』

 

仗助『ああ』

 

八幡少年は仗助にiPadを直してもらい、電源を入れ、ビデオ撮影モードにした。

 

それに茨のようなハーミットアメジストを繋げる。

 

するとiPadに気持ち悪い映像…恐らく仗助さんの脳内の映像が浮かぶ。

 

八幡『これは仗助の脳幹の中だな…厄介な…肉の芽まで栽培されてやがる。波紋使いのスタンドが中に入るしかないが…小さくなって行けるか?ジョジョ』

 

ここで静さんが姿を現した。

 

静『ええ。行けます』

 

仗助『待てよ。俺の頭の中の話だ。俺のクレイジー・ダイヤモンドも行くぜ!大事な妹だけを危険に晒すなんて出来るか』

 

静さんのスタンド──この世界だとアクトンクリスタルというらしい──と仗助さんのクレイジー・ダイヤモンドは小さくなって仗助さんの脳内に侵入した。

 

八幡『映像とナビゲートはiPadで伝える。もしかしたらあの屍生人が現れる可能性があるが、俺達三人はそれぞれの役目で手が一杯だ。ミスタさんと億泰さんは無防備な俺達の護衛をお願いします!』

 

億泰『またこいつとコンビかよ』

 

ミスタ『それはこっちのセリフだオソマツ!』

 

そう言いながら億泰さん達はそれぞれスタンドを出して間に仗助さん達を挟んで背中合わせに立つ。

 

仗助『行くぜジョジョ!待ってろよラバーズ!テメェは完璧にこの俺達…』

 

静『仗助、静のジョースター兄妹を敵に回してしまったようですね!』

 

ジョースター兄妹は、仗助さんの脳内の中にいるラバーズに向かって宣言した。




次回から、またスカルズ兵達の登場です!

承一郎本人の本格的な参戦はいつになるか…。

楽しみにして下さい!

それでは、また次回!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。