Mokepon ~DarkSide Story of Pokemon~   作:Mitchell

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クリーンなる老人に戦闘を申し込まれたシャトシ。

相手もこちらと同じタイプ。立ち向かう作戦とは?


#23 ネタバレは負けフラグってのは古来よりのお約束

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ここからクリーンの視点

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ふん…あのガキ大した実力なんてないじゃろ

 

きっとワシが仕掛けたトラップすら見切れておらんじゃろうな

 

 

おぬしが来る前に仕掛けておいたんじゃよ

 

おぬしの側の草むら、おぬしを中心とした半径2mの外円部分に大量の灯油を撒き

 

こちら側の草むらには熱硬化性樹脂を噴霧した

 

 

熱硬化性樹脂とは熱を加えると固まる樹脂

 

相手は中学生、その樹脂の存在なんて知らんじゃろ

 

 

 

相手からしたらここはただの草むら

 

当然こちらがmokeponを出すや否や炎で焼き払おうとするじゃろうな

 

 

しかし火炎放射などしようものなら

 

こちらの草むらは樹脂によって固まり

 

そっちの草むらだけが炎上する

 

 

あれだけの灯油を撒いたんじゃ

 

いくら炎タイプとはいえ丸焦げになるじゃろうな

 

 

この隙に電気タイプのmokeponを繰り出し電磁砲をお見舞いする

 

当然相手は爆発の衝撃に耐えられまい

 

 

次いで相手はデグダを出すじゃろうて

 

火の攻撃はすべて耐えられると踏んでな

 

 

こちらはそれに対して炎の使い手を出す

 

相手の炎で固まった草の上に立っておくだけでよい

 

 

デグダは穴を掘るでこちらにくるだろうが

 

熱硬化性樹脂は固い、そう簡単には突き破れん

 

立ち往生している間に地震攻撃

 

これで完封じゃな

 

 

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ここまで

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あのジジイの笑顔、勝利予想図ができているみたいな笑顔だな

 

言っておくがお前のトラップなんて全部お見通しさ

 

 

問題は相手のmokeponのレベル

 

老練した使い手のはず、一瞬の油断が命取りとなるな

 

 

 

じゃ、やるか!

 

 

 

とりあえずとかげを出す

 

でも何をするわけでもないぜ、相手にガンでもつけとけ

 

あとしっぽの炎はくれぐれも気を付けておくんだぞ、灯油に引火しないようにな!

 

 

「なぜ火炎放射を使わないんじゃ…警戒しておるのか、それじゃあこちらからあぶりだしてやるか、ゆくのじゃ、Qグロス!」

 

Q…?クォーター?1/4グロス?何で3ダースって言わねぇんだ?

 

 

まぁいい、相手は見るからにハリ電気ネズミ

 

予想通り、こちらの炎を使っての爆発を狙っていたか

 

 

じゃあ挑発してやるか

 

「お前のmokeponなんてクソトロイだろ、電気系の風上にも置けんなwwwww」

 

 

「何じゃと?舐めくさりおって…怒りの電光石火を見せてやれ!」

 

ちょwwww速過ぎwwwwwよけるつもりが当たっちまったぜwwwww

 

 

さすがは老練の使い手、しかしこれでこいつは終わりだな

 

火の粉を撒いて路上へ避難だ!

 

 

火の粉は敵の仕掛けた灯油に引火

 

ハリ電気ネズミは身動き取れないはず

 

 

あのジジイのフィールドにあったあのグミみたいなやつ

 

よくわからんがどうせ熱を加えると固まるってシロモンだろ?

 

 

あのハリ電気ネズミが繰り出された時、そいつの足にその接着剤がついたはずだ

 

その状態でこの炎の海だ、次第に足の自由が利かなくなってくるはずだぜ

 

そして丸焦げになって、自らの電気で爆発する。

 

 

 

「くっそぉーやりおったな、じゃあ次はお前じゃトースター!」

 

ネーミングセンス0だなこいつwwww

 

 

こいつは炎タイプ

 

やっぱりな、俺の予想通りだ

 

 

しかしジジイよ忘れてねぇか?お前がそいつを繰り出した場所には

 

まだ固まってない接着剤があるんだぜ?

 

 

そんなもんの上に、その体中が炎みたいなやつ乗っけたらどうなると思う?

 

そいつは何もしなくても身動きが取れなくなるだろうな

 

 

「しまった!熱硬化性樹脂がこいつの熱で硬化して、身動きが出来んくなっとる…」

 

 

そこでトカゲのごり押し火炎放射

 

これで相手の身動きは完全に取れない、よって戦闘不能だ!

 

 

 

 

「なぜ…なぜじゃ…なぜワシが負けたのじゃ…」

 

簡単なことだ、お前は自分に負けたんだよ

 

 

自分の経験に慢心し、自分の価値観が唯一の正解だと高をくくって

 

自分本位に戦術を組み立てたから先が見えなくなっちまったのさ

 

 

ベンチャー企業が大企業に勝つことがあるが

 

それもこの理論で説明できる

 

 

 

お前がレットってやつに負けたのもその理由だろうよ

 

20連勝が自分の過信につながったんだろうな

 

 

でもそいつはチャレンジャーとして

 

お前の特性を読み切り、仕掛けを無効化することを怠らなかった

 

 

お前は自分のトラップに相手が絶対にはまると高をくくった

 

だから負けたんだよ

 

 

全部はお前の油断さ、過信さ。

 

つまり、お前は勝負にもお前自身にも負けてんだよ

 

 

 

でも俺は違う

 

いつも相手の作戦を読み切り、常にベストな方向を模索する

 

 

そして読みが外れたときも臨機応変に可能性を常に探す

 

俺に慢心なんて言葉はねぇんだよ

 

 

 

「そうか、だからか…長生きはするもんじゃな、良いことを聞けた」

 

 

俺はしたくねぇな

 

年を取ると誰でも自分を過信しちまうんだろうからな

 

 

 

さて、先に行くぜ!

 

後には戻らない主義なんでね!




(本作ー原作)
Qグロス(ハリ電気ネズミ)ーサンダース
トースターーブースター

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