では、続きをどうぞ
とある田舎の山奥
手錠を後ろで掛けられ、侑は組織の重罪裁判にかけられていた。
幹部A「堕天使よ、この裁判にかけられる理由、分かるな?」
侑「…………」
幹部C「答えろ!」
幹部D「お前は、施設の外に出てはならないと言う規則を破り」
幹部B「人間との関わりを持った。」
幹部A「重罪は避けられぬ」
無言を貫く侑。真っ直ぐ幹部達を見据え、その目には強い意志を感じさせる。真ん中の席に、他の幹部とは違う、真っ白なローブを身に纏った者。
幹部D「では、長。判決を」
長と呼ばれたその者が立ち上がる。
長「堕天使は、幽閉。調整室でこれまでの記憶を消去。記憶を再構築し直せ」
判決が出て、一斉に立ち上がる幹部達。
幹部達「すべては組織の為に!」
幽閉させれいる侑の部屋に、近付く足音。侑はそれが誰の足音かすぐに分かる。
侑「サンダーか」
サンダー「堕天使。すまなかった。時間を稼げなくて」
侑「仕方ない。いずれ捕まるのは時間の問題だったからな」
サンダー「…………」
無言で侑を見つめるサンダー。悲しみの瞳が侑を映し出す。
侑「俺に何かあったら、その時は頼む。」
サンダー「嫌だ。俺には……」
侑「冗談だ。でも、その時は」
サンダーは戸惑いながら小さく頷いた。
調整室
拘束椅子に座らされる侑。頭にはヘルメットの様な形の機械を被らされる。ヘルメットの様な形の機械には、無数の配線が、天井に繋がり、別室のモニターに繋がっていた。手や足は、暴れないよう手錠、拘束具で繋がられている。
侑(……俺は)
幹部D「始めろ」
その一言で、侑の全身を電流が流れる。
侑「ぐあああ!」
電流が流れるのと同時に、頭を覆う機械には、脳に直接映像が流れていた。
侑(絶対に、俺は負けない!)
電流が流れ続ける。映像は組織に関するモノばかりだ。侑は、耐え続けた。
幹部A「映像を変えろ」
侑の脳に流れる映像が、ある人に切り替わる。それは、絵里だった。
侑(!!)
侑の身体が反応する。それを幹部達は見逃さない。
幹部B「次だ」
映像は、絵里と色々な殺害映像を交互に流していく。
侑(止めろ!止めろ~!)
侑が気を失うまで、映像と電流は流れ続けた。
一週間。侑は寝る時間も与えられず、電流と映像を流され続けられた。しっかりした体格は、痩せ細り、目も虚ろになっていた。
侑(……耐えてみせる)
そんな極限状態でも、侑の意思は強かった。その意思の強さに、幹部達は少し焦り出す。
幹部C「電流を上げろ」
研究者「これ以上は、堕天使が使えなくなる可能性が」
幹部A「代わりはいくらでも作れる。それに、お前達も新たなデータが取れるだろう」
幹部達の言葉に、研究者は恐る恐る上げていく。
侑「があぁぁ!」
侑の口から泡が出てくる、目には涙が流れ、断末魔が施設に響き渡る。
サンダー(堕天使……)
侑の断末魔を聞いたサンダーも涙が流れ、奥歯を噛み締めた。
2ヶ月後
幹部達が一人の男に近付く。
幹部D「気分はどうだ?」
???「モンダイアリマセン」
幹部C「最終確認だ。」
幹部達は頷き合う。
幹部A「さぁ、お前の守るべきものは何だ」
???「ソシキデス」
幹部B「お前のやるべきことは?」
???「ソシキヲキケンカラマモル」
長「お前の敵は?」
頭の機械を取られ、男の目が光る。それは真っ赤な目をした侑。
堕天使「アヤセエリノマッサツ」
とうとう、侑が組織の手に堕ちました。これから、侑はどうなってしまうのか?侑に命を狙われる絵里の思いは?
お気に入り登録して下さいましたshelling 2638さん、ありがとうございます。
さて、いよいよ大詰めですね。活動報告にも上げましたが、完全オリジナルの作品を近いうちにあげようと思っています。お楽しみに!因みに、番外編も上げます!まぁ、順番的には番外編が先です。
皆さまの叱咤激励を宜しくお願いします。