東方魂探録   作:アイレス

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うーん
学校始まって時間が・・・
また不定期に戻るかもしれません








後書きは気にしないでいいよ


第74話

ああ・・・

気分が悪い

いや、腹の調子が悪いの方がいいか・・・

違う、腹の調子が悪いせいで気分も悪いのか

 

たぶんというよりも今日の永遠亭のメンツはみんな、こんな気分だろう

昨日の夕食が原因だ

おそらくではないな確実にそれである

朝食も同じものであったが・・・・

 

昨日の夕食は珍しく輝夜が作った物だった

味もそれなりで食べれないと言うこともない

ただ

量がおかしかった

 

最初はなんだか変だなとは思った

だが、食べても食べても減らない料理の山

料理というのもおこがましいかもしれない

ただの焼き肉の山がいくつも、いくつも

終わることがないかのように出てくるのだ

 

食べ始めて十分ようやく永琳が切り出した

 

「輝夜・・・これはいったい、どういうこと?」

 

「・・・・・」

 

「いつまでこの味の変わらない焼き肉を食べ続ければいいのかしら?」

 

輝夜は沈黙を続ける

隣の鈴仙やてゐ、はとっくにダウンしている

今、残っているのは輝夜、妹紅、永琳、影陽だけだ

 

「輝夜・・・話を変えよう。何を使った?」

 

「・・・・猪」

 

ぼそりと答える

 

「うん・・・丸々1頭かい?」

 

「・・・3」

 

「「「・・・・・」」」

 

「調子のって3頭使いました・・・・ごめんなさい」

 

3人は頭を抱えた

使ったということは、とっくに焼かれていることだろう

だいたい1頭50キロ弱肉がとれたとして

全部で150キロ分はあると言うことだ

このテーブルの上にある物はだいたい20キロ分だろうか?

 

今更、他の家に持って行くことも出来ないだろうし

もう食事中だろう

 

こんなものを持って行っても迷惑でしかないだろう

紫に送り付けるという手もあるが普通にポイ捨てしそうだ

 

結局次の日の朝にも食べて結局食べきれず、困っていたところ紫がグッタリした橙を連れてやって来た

かぜを引いた橙を連れてきたらしい

ちょうどいい所に来たとこのことを話すと

 

「幽々子を連れてくるから少し待ってて」

 

とスキマで姿を消し、蔓延の笑みの幽々子を連れて戻ってきた

そして全員が見てしまったのだ

いくつもある温め直された肉の山が

溶けるように姿を消していく様子を

そして、全ての肉が幽々子の腹に収まってすぐ

 

「あら?もうないの?まだ食べ足りないわぁ」

 

これである

 

この言葉だけで完全にノックアウトを食らった

鈴仙は倒れこみ、てゐはあきれ返り、永琳は頭を抱えた

妹紅と輝夜はその場にはいなかったが・・・・

とにかく、しばらく肉は見たくないものだ

 

 

 

 

むかむかする胃を押さえ、吐き気と戦いながら丘へと足を進める

 

その丘はとても見晴らしがいい場所だった

その丘のてっぺんに家、いやログハウスと言った方が適切だろう

そういう建物が立っていた

あそこが風見幽香の住んでいると言われている家だろう

そもそも、夏の間に話を聞けた妖精からの情報らしいから今、いるかは定かではないようだが

とりあえず行ってみることにする

 

1本小道が小屋まで続いていた

途中で枝分かれしていたが、今は何も生えてはいないが、この広大な丘すべてが花畑のようになっているようだ

管理するための小道らしい

夏になれば、ここは一面に背丈ほどのヒマワリが咲き乱れるらしい

その時、もう一度来てみるのもいいかもしれない

 

家まであと少しというところまで来た時だった

 

バン!

 

という音とともにものすごい勢いで外開きの扉が開いた

話に聞いていた白のカッターシャツとチェックが入った赤のロングスカート、チェック柄のベストではなく、少しくったりした薄い緑のパジャマ姿だった

寝起きだったのだろうか?

なんとタイミングの悪い・・・・

帰ったら永琳に何か言われそうだ

いや、その前にここで始末されるかもしれん

 

だが、幽香はただ目を見開いたまま動かなかった

 

鋭い目つきで周りを威圧し、圧倒的な妖力で弱い妖怪を黙らせる

売られた喧嘩は必ず買い、彼女の育てた植物に手を出せば帰ってこない

そんな感じなど全くない

ただ、目を大きく見開いて驚愕を示すだけ

 

だが、その見開かれた目

それに、とても見覚えがあった

旅をしながらも会えるかもしれないと思っていたあの子

チルノの次に

あの植物だらけの中で出会った妖精に

 

「優華」

 

ただその一言で十分だ

 




これは永遠亭が幻想郷に受け入れられ
挨拶回りが終わった後、正月よりも前の一幕


影陽が少し旅立ちの準備をしていた
旅立ちと言うより戦闘の準備と言おうか
永琳が以前渡した軍服風の装備を一式纏っていた
そして、静かに彼は能力を最大限行使する
彼はこの世界から離れた

「永琳?影陽はどこ行ったの?」

「何でも、とある王様との約束を果たしに行くそうよ?誰のことかは知らないけれど」

「へえ?どんな人なのかしらね?その王様」

「なんかゴージャスとか言っていたわね。とても思いやりのある素晴らしき王だとか」

「そんな王様なら会ってみたいわね」

「そうね、ついていけばよかったわ」

静かに時は流れる





続かないから気にすんな!

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