東方魂探録   作:アイレス

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第73話

「すいませんが・・・永遠亭の影陽殿ではないですか?」

 

紅魔館からの帰り

人里で一人の少女に話しかけられた

 

「そうだが・・・君は?」

 

「申し遅れました、私は稗田阿求と申します。阿求と呼んでかまいません。私は幻想郷縁起という妖怪のことをまとめた書籍の編纂を行っております。今回、永遠亭への取材へのお願いをしにお声をかけさせていただきました」

 

ふむ・・・まあ妥当なところだろう

少し遅いような気もするが

慧音の話だと少し体が弱いところもあるようだから仕方ないのかもしれない

 

それにコッソリ永遠亭の観察でもしていたのかもしれない

 

「かまわない、いつでも来ても言いよう私から伝えておこう明日や明後日は私の用事があるから無理かもしれないが」

 

「分かりましたでは明後日以降にお伺いします」

 

「了解した・・・・そうだ、妖怪のことをまとめているのだったな?」

 

「?はいそうですが・・・・なにか?」

 

「花に関する妖怪はいないだろうか?少し花が入り用でね。」

 

それを聞いて阿求は難しい顔をする

 

「花の妖怪に関しては心当たりはありますが・・・お勧めできません。危険度極高、人間有効度最悪の妖怪です・・・まあ、先ほどあなたの向かった紅魔館の主も同じですが・・・」

 

「ふーん・・・・その妖怪の名前は?」

 

「まさか行く気ですか!?正気ですか!?あなたは!?」

 

「あいにく私は人間のつけた妖怪の記録なんぞ全く信用していないんでね」

 

きっぱりと言い切った

その言葉に阿求は驚いたようだ

まあ、人にそんなことを言われたことなどないだろう

人のために書いたのだから

 

「それで?その妖怪の居場所と名前は?」

 

「は?えっとはい・・・人里から少し離れた丘で夏は確認されています・・・それ以外の季節は神出鬼没ですが・・・名前は風見幽香です・・・・会いに行く気ですか?」

 

「そうだが何か?」

 

「・・・・人里には被害を出さないでください、風見幽香はあの八雲紫と同等の強さを誇る妖怪です。噂だとほぼ互角の勝負であったと・・・・」

 

「ほー・・・紫と互角とはなかなか・・・・それにしても幽香ね・・・・」

 

「どうかなさいましたか?」

 

「・・・気にするな、個人的な事情だ」

 

頭を振って空を見上げる

もう若干日が傾き夕暮れが近くなっていた

 

「そろそろ私も帰らなければ、永琳に怒られるな・・・ではお待ちしている」

 

軽く手を振って竹林へ足を向ける

阿求は去って行く彼の背中をじっと見ていた

その先にかすかに見える永遠亭を見ながら

 

 

 

「あら?意外と早かったわね?もう少し遅いかと思っていたわ」

 

「ああ、門前で咲夜に合ったんですぐに貰って戻ってこれた」

 

「そう、咲夜はどうだったかしら?」

 

「元気そうだまあ、そのうち来るんじゃないか?」

 

「そう」

 

「お?帰って来てた・・・・なにかおみやげある?」

 

「ほれ、日本酒とワインだ」

 

妹紅は嬉々としてそれを受け取り走って行った

どうせ輝夜と分けるのだろう

 

「まったく・・・」

 

「あらあら・・・」

 

「そうだ永琳、明明後日ぐらいに人里の稗田阿求が来ることになった、予定は大丈夫だろうか?」

 

「ええ、大丈夫よ、幻想郷縁起の編纂者さんね、まあいつかは来ると思っていたから」

 

「明日も少し出かけてくるよ」

 

「あら?まだ何か?」

 

「墓前に飾る花ぐらいいるだろう?花妖怪のいるらしい丘に行ってくる」

 

「そう、気をつけてね」

 

「了解」

 

二人で皆の集まる部屋へ向かう

今日の夕食は輝夜が作ったらしい

・・・まともな物が出来ていればいいのだが

 




なんか・・・最近驚いてばかりな気がする・・・
なに?
一日でUA100って・・・
今まで50ぐらいだったのに
訳が分からないよ・・・

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