東方魂探録   作:アイレス

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いきなり閲覧者数が激増していて驚いている今日この頃
お気に入りも増えていて驚き

評価はちょっと低くて悲しみ
もっと頑張っていいもの書かなければ・・・


第72話

影陽は霧の湖への道を一人進んでいた

ここに人里の者はほぼやってこない

ここは妖精のたまり場であり妖怪がよく出没し

幻想郷でも有力な妖怪の住処があるからだ

ここを訪れるのは物好きか愚か者か死にたがりか

もしくは幻想郷の有力者のみである

 

その影陽に近づく闇が一つ

 

ゴン!と音を立て木にぶつかる

 

影陽が振り返ると

 

「痛いのかー」

 

頭にこぶを作ったルーミアがいた

またやったようだ

この間は大妖精が気絶したルーミアを連れてきていた

 

「大丈夫か?ルーミア」

 

「んお?おー光淵かー」

 

「その名前は久しぶりだな」

 

「んお?・・・・・そうか・・・」

 

にこやかな顔がイヤに真面目な顔になる

 

「とうとう代わりを見つけていっちゃったかー・・・」

 

少し寂しげな声でそんなことを呟く

 

よく見かける表情と全く違う

 

「ルーミア・・・お前はどっちなんだ?」

 

「なにが?」

 

「本質は・・・」

 

「私はね名前の通りだよ。本質は光、操るのは闇、そう言う貴方は本質は闇で光だったでしょう?今は違うみたいだけど」

 

「まあそうだな」

 

「・・・闇が先か光が先かそれとも混沌が先か私は知らないけれど、気をつけた方がいいよ、それに貴方の存在自体がこの世界の取って異物だってこともあり得るからね」

 

そういって森の中に戻っていくルーミア

 

「サヨナラ、私の弟。そしてようこそ新たな魂、真の地獄へ」

 

そう言い残し消えていった

 

「一応警告かね・・・・そんなことは知っている。地獄だと言うこともな」

 

それは彼が最後に話したこと

この死ねない体のことに関連することだ

それと彼女の知らない知識も・・・

 

 

 

影陽はそのまま紅魔館へ足を進め門のところまでやって来た

が・・・門番がぐっすり寝ていた・・・

これでいいのか門番!

 

少し門の前で悩んでいるとチルノと大妖精、ミスティア、それとボーイッシュな子がやって来た

 

「めーりん!あそぼー!」

 

「チルノちゃん!待って誰か別の人がいる・・・ってあれ・・・」

 

「永遠亭の人じゃない?あれ・・・」

 

「影陽さんね、時々店に来るわ」

 

「なんだ?お前達?この門番に用事か?」

 

そう尋ねると

 

「めーりんは友達だからな一緒に遊んでやるんだ!」

 

チルノが元気よく答える

話を聞く限りこの門番あまり仕事をしていないようだ

それにしても・・・あの背が高くて美人だったチルノは何所へ消えてしまったのか・・・

 

「あの・・・影陽さんは何でここに?」

 

大妖精が尋ねてくる

 

「ん?ちょっと用事があってな。そういえばそこの子は誰かな?」

 

ボーイッシュな子を見ながら聞く

 

「あ!リグルちゃんです!蛍の妖怪なんですよ」

 

「はじめまして!リグル・ナイトバグです。」

 

「はじめまして、八雲影陽という、時々八雲光淵とも呼ばれるが影陽が本名だ、永遠亭に住んでいる」

 

そう自己紹介するとチルノ以外顔が青くなる

 

「や・・・八雲?ももも・・もしかして・・・」

 

「妖怪の賢者様となにか関わりが・・・?」

 

「ああ、私は紫、八雲紫の義兄だ、まあ、あまり気にしなくていいぞ」

 

「ごめんなさい!この間ぶつかって膝の上で寝てしまって!」

 

「いいよ、あれぐらい、なかなかかわいかったしな」

 

笑いながら答える

最初はチルノ以外オドオドしながらだったが

そのうち普通に話してくれるようになった

紫とは違うのだよ紫とは

 

すこし話をしていると

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあああx!?!?!?」

 

もの凄い悲鳴が響いた

全員が響いてきた門の方を見ると

ナイフまみれになった美鈴

そのとなりにナイフを持った咲夜が冷たい目で美鈴を見ていた

 

「やあ、咲夜」

 

美鈴のことは気にせず咲夜に話しかける

 

((((スルーした!?))))

 

「あら、おとうさ・・・」

 

「「「「!?」」」」

 

咲夜が口走りそうになり途中で口をつぐんだが少し遅い

が聞き流しておく

 

「私用で悪いんだがワインを3本ほどいただけないだろうか?ちょっと入り用でね代わりは何か用意する」

 

「まあ・・・それぐらいなら・・・・」

 

「ありがとう・・・そういえばレミリアは紅茶を飲んでいたか・・・」

 

「ええ、それが?」

 

「ふむ・・・・こんどブランデーでも用意しようそれでいいかな?」

 

少し思案して

 

「ええお願いします。では」

 

世界が止まり二人だけが世界に残る

 

「持ってきますのでしばしお待ちを」

 

「レミリアに挨拶しなくていいのか?」

 

「今日はまだ寝ております。妹様は起きておいでですが」

 

「そうか」

 

「では・・・」

 

そう言って咲夜は屋敷に戻り3本ボトルを持って戻ってきた

 

「どうぞ」

 

「ありがとう、咲夜。・・・体には気をつけろそれと時々は永遠亭にも来いなんだかんだ言って永琳も心配しているから」

 

「はい、そうします」

 

ボトルを咲夜から受け取り

咲夜が時間をまた元に戻す

 

手を振りながら紅魔館を後にする

 

「じゃあな、ちびっ子ども」

 

大妖精達の頭をなで回してからそのまま人里に戻っていった

 


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