東方魂探録   作:アイレス

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クリスマスですねぇ・・・・

私は学校でしたよ・・・・
友達はなぜか休みで独りぼっちでした


彼女?ハハハハハハ、いるわけがないでしょう?(真顔)

昨日?半年ぶりに電子の海の娘に指令を出したり
電子の海戦で敵に魚雷をプレゼントして小説書いてました

出来たら・・・・もう一本小説を投稿するかも?



第62話

あの宴会らしくない宴会から1晩がたった

そもそも途中で完全に崩壊していたが

その後もかなりごたごたしていた

 

意識を失っていた二人も次の日の朝に目が覚めた

 

霊夢は朝早くから永遠亭に来ていた

昨日、結界がかなり不安定な状態になったため確認に来たらしい

ことの顛末を聞いた霊夢は自業自得といいながらも心配していた

 

影陽はこっぴどく怒られた

 

 

そして

影陽は走っていた

全力で振り返ることなくただひたすらに走っていた

紫と永琳から逃げるために

 

「「待ちなさい!影陽!」」

 

こんな時に限って仲がいい

というより昨日のせいで吹っ切れたのか

本気でやばい一撃が飛んできたりする

永琳が矢を放ち

紫がスキマで移動させて思いもしない方向から打ち込んでくる

仲良くなって欲しかったけれど

こんなことで仲良くなってほしくはない

 

と目の前に隙間が広がる

 

「やべ」

 

スライディングでスキマの下をくぐり抜ける

と同時に何かネバネバしていそうな網がスキマから広がる

危ないところだ

下手していたらネバネバと網で絡め取られていた

能力を使って逃げたいところだが・・・

そこまでして逃げると泣かれてしまいそうで使えない

捕まったらナニされるかなんて考えたくもないのだが

それでも使わずに竹林の中を逃げていた

すぐに体勢を立て直し走り出そうとする

そして気が付いた

周りにスキマが複数展開されていることに

 

「二段構えかよぉぉぉぉっぉぉおおおおお!」

 

叫ぶと同時に矢や道路標識その他諸々が降り注いだ

 

夕日に染まる竹林に影陽の悲鳴が響き渡った

 

 

 

 

 

「慧音せんせーさよーならー」

 

「また明日ー」

 

「気をつけて帰るんだぞー」

 

「「「はーい!」」」

 

人里から少し離れた屋敷とまではいかないがそれなりに大きな家

そこはこの人里の子供たちの通う寺子屋だ

教師は上白沢慧音という名の女性だ

彼女は白澤という神獣の血が混じった半妖である

神獣なんて聞くといいもののようだが実際のところ妖怪とあまり変わらない

彼女の場合生まれた時から半妖であったわけではなく

後天的に半妖になった者だ

当然、親に生まれた村から捨てられ、殺されかけ逃げ出した

それ以後もかなりひどい目にあっても彼女は人間の味方であり続けた

そのおかげで今は人里の指導者であり、教師の立場にいる

それと彼女は幻想郷の歴史の編纂者でもある

満月の日、妖怪の力が増す日

その日に彼女は白澤の力を使い歴史の編纂を行う

重要な役割である

ちょうどそんな日にあの異変が起こったためその編纂の仕事が滞っているが

 

 

 

授業を終え、子供たちを見送った慧音は軽くのびをして肩をほぐす

子供に授業を行う、というのは結構疲れるものだ

それに、子供たちだけでなく妖精や小さな妖怪にも授業を行っている

そんな生活なのだから疲れるのもどおりだ

軽く編纂の仕事を進めようと家に足を向けたとき

 

「おーい、慧音~」

 

聞きなれた声が聞こえ振り向いた

友人の妹紅とついこの間の異変を起こした永遠亭に住む蓬莱山輝夜と兎の妖怪の因幡てゐ、鈴仙・優曇華院・イナバが来ていた

一台荷車を引きながら

 

「妹紅?と・・・永遠亭の者達か?そろってどうした?」

 

「ん?ああ、そうか、慧音は宴会に来てなかったからな・・・私も永遠亭所属なんだ。」

 

「そうなのか!?・・・そういうことなら行けばよかったか・・・」

 

「いや来なくて正解だと思うぞ。なんせ妖怪の賢者と元月の賢者の大乱闘でもはや宴会どころじゃなかったからな」

 

「・・・・何があった・・・」

 

あまりのことに絶句するしかない

妹紅が説明する

 

「なるほどな・・・・何とも言えん・・・・それで何の用だ?」

 

なんでここに当の本人たちが来ていないのかわからない

 

「実は・・・・」

 

 

 

 

大乱闘の終結の事情と現在の状況を聞いて慧音は頭を抱えた

 

「おい・・・その二人は本当に賢者なのか?聞いてて怪しいぞ?まあ・・・影陽は自業自得として」

 

「言うな・・・」

 

「そうね・・・」

 

後ろで聞いていた輝夜も同意する

 

「そうか・・・」

 

「影陽能力使えば簡単に逃げられるのに使わずに逃げていてな・・・しこたま矢を撃ち込まれ、殴打され・・・今永遠亭の中でまだ二人から折檻されていると思う・・・」

 

「大丈夫なのか?」

 

「永遠亭の中はスプラッターだ」

 

「同時に影陽の貞操も危ういかもね・・・・」

 

「大丈夫じゃないだろそれ・・・・」

 

「「「「この際二人がおとなしくなるならどうでもいい」」」」

 

「おおう」

 

全員の言葉が重なる

慕われているのか慕われていないのかはっきりしない

一度会ったことはあるが

それなりにいい人だとは思ったが

 

「それで・・・今日ここに泊めさせてほしいというわけか?」

 

話の内容からそう推測する

どこでナニが起きているかもわからない血まみれの屋敷にいたくないから出てきたのだろう

私だっていたくはない

 

「そうなんだ・・・いいか?慧音?」

 

「まあ・・・かまわない、そこそこ広いしな。・・・そんな事情を聴いたら泊めざるを得ないだろう?」

 

「すまない慧音・・・ああ・・・本当に済まないんだが1日じゃなくて数日でもいいか?仕事なんかは手伝うから」

 

「いいぞ?というより今日だけじゃ絶対に片付けなんて終わらないだろうしな、それに、授業を手伝ってくれるとありがたい最近忙しくてな。異変のせいで」

 

「「「すいません」」」

 

妹紅、輝夜、鈴仙が声をそろえて謝る

なんだろう?

姉妹と苦労人の従者にしか見えない

 

「まあ、それは置いておこう、さっさと荷物を入れてくれ。私は買い出しにでも行って来よう。」

 

「あ!食材なら持ってきたのでそれを使ってください」

 

鈴仙が声を上げる

 

「いいのか?」

 

「はい!さすがに食材ぐらいは・・・あと買い出しもお手伝いしますので何かあったらお申し付けください」

 

「分かった。では早速使わせてもらおう。」

 

全員で荷物を運びこみ

泊まる準備をする

 

 

 

 

 

 

 

ダレカタスケ・・・

ギャァーーーーー!

 

 

 

 

ふと輝夜が竹林を見つめた

 

「輝夜?どうかしたか?」

 

「うーん・・・?なんか悲痛な・・・悲惨?な声が聞こえた気が・・・・」

 

「・・・気のせいだ」

 

「そうね・・・」

 

 

 

数日後妙にキラッキラな紫と永琳がボロボロで傷だらけでぐったりした影陽を引きずって慧音の家にまで来たそうな

 

申し訳なさそうな紫の式達を従えて

 

そしてそのまま永遠亭の挨拶回りが行われたという


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