東方魂探録   作:アイレス

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うーん
なんとか書き上げた・・・

でも、次がやばいよなぁ・・・

二人をどうやって表現しよう・・・・・



第55話

「そろそろ影陽から離れてもらえないかしら?八雲紫」

 

そう声をかけたのは永琳の後ろで見ていた輝夜だ

 

「永琳の嫉妬が爆発する前に離れてもらえないかしら?まあ、それはそれで面白いかもしれないけれど」

 

「・・・何を言っているのかしら?輝夜」

 

「だってさっきから組んだ腕の指がせわしなく動いているもの、そういうときはイライラしているときよ」

 

「・・・・」

 

そんな会話を二人がしていると紫がやっと顔を上げた

目は赤く腫れていたが

 

「あなたがそんなことを言う権利はないわ蓬莱山輝夜、私にとって数千年ぶりの家族との再会を邪魔しないでくれるかしら。そして連れて行かせてもらうわ」

 

いつものような感じの口調だがどこかトゲがあった

そう言われた影陽は少し困った顔だったが

 

「そうもいかないわね。血は繋がってはいないけれど影陽は私の父親みたいなものよ、妹紅にとっても。じゃあ永琳にとって何だと思うかしら?」

 

「・・・・・・」

 

何だろう?

イヤな予感しかしない

紫はじーっと兄である影陽を見つめ

影陽は紫から目をそらしている

続いて紫は目線を永琳に向ける

永琳はニンマリとした顔を紫に向ける

それを見た輝夜と妹紅は若干引いていた

 

「にいさん・・・・?」

 

「な・・・何かな?」

 

「アノオンナトドウイウカンケイナノカシラ?」

 

紫が問い詰める

その目に光はなく暗い

影陽は目を合わせようとはしない

そして紫は影陽が後ろに隠していた左手を掴み自分の目の前まで強引に出させた

その左手の薬指には指輪がはめられていた

そのまま紫はフリーズした

グルグルと思考が回転する

そして彼女の首が錆びた栓のようにゆっくりと動き

永琳の方を向いた

 

 

そこには

にっこりとした永琳が影陽と同じ指輪をつけた左手を見せながら腕を組んでいた

 

それを見た瞬間また紫はフリーズした

 

 

霊夢は紫には悪いとは思いつつも若干笑っていた

幽々子は口元を隠しているがクスクスという笑い声が聞こえる

妖夢は何とも言えないような表情をし

レミリアは必死に笑いをこらえていた

咲夜は無表情・・・といいたいところだが口元がピクピク震えていた

魔理沙も笑ってはいたが例の件があるためいつもような笑いはない

アリスは・・・・突然の修羅場?に困惑していた

まあ、元々からあまり紫とはあまり関わりがないから仕方ないだろう

 

相手側の輝夜と妹紅はなんだか遠い目をしていた

何だろうか?

イヤな予感がする

そう思ったのは霊夢だけではなかった

 

そもそも掴まれている本人

影陽は影陽でかなり焦っていた

掴まれていた左手が握りつぶされそうになっていた

永琳の方を見た瞬間からギリギリと握る力が強くなってきていた

今は強化魔法で耐えている状態だ

たらりと冷や汗が流れる

 

「あー・・・メリー?手を離してくれないかなそろそろ潰れそうなんだけれど?」

 

「・・・・・・紫」

 

「ん?」

 

「今度から紫って呼んで今の私の名前だから」

 

「あ・・ああ・・・で紫よ・・・手を離してくれ、本当に限界なんだが?」

 

表情に表れていないが結構きつい

 

「フ・・フフフ・・フフフフフ」

 

「ちょっと!?紫!?」

 

「「紫様!?」」

 

霊夢が異常を感じ取る

完全にどこか逝っている

 

影で見守っていた式達も慌てて出てきた

 

永琳も影陽のとなりにならぶ

 

4人が引き離そうとするが

手を離さない

 

「ちょっと紫!?何する気よ!?」

 

「紫様!しっかりしてください!?その手を離して!?」

 

だが離さない

 

「おい!?紫!指輪を手ごとにぎりつぶす気か!?」

 

影陽も全力でふりほどこうとする

 

 

プス

 

 

「「「「「ん?」」」」」

 

そこには紫に注射器を刺している永琳がいた

紫はそのまま力なく崩れ落ちる

 

「きさま!紫様になにを!」

 

藍が全力の妖気を出しながら詰め寄る

 

「そんな状態じゃ話も出来ないでしょう?だから眠って貰っただけよ。影陽を渡すわけにはいかないからね」

 

言い放つ

 

「また明日にでも来てくれるかしら?細かいことはまだ話していないから。」

 

「・・・分かりました。私がお伺いします。」

 

藍と橙は紫を抱えて帰って行った

 

ただ静観していたメンバーはなんだかつまらなさそうだが

 

「はあ・・・なんだか締まらないわね。普通なら弾幕ごっこで決着させて終わった後に宴会なのだけれど・・・」

 

霊夢が頭をかきながら呟く

 

「宴会ねぇ・・・明後日ぐらいならいいだろう。その頃には紫も起きて正気に戻っているだろう」

 

影陽が左手をさすりながら提案する

 

「そうね。それくらいは空けましょうか。それでいいかしら?」

 

全員に問いかける

反対はなかった

そしてみんな帰って行く

幽々子は楽しそうに、妖夢はため息をついて

レミリアはニヤニヤにながらどこか上機嫌

咲夜はどこか悩み顔で

魔理沙は落ち込み、アリスは魔理沙を慰めながら

それぞれの家へ

 

「ちょっといいかしら?白黒の魔法使いさん?」

 

永琳が魔理沙を呼び止める

 

「今日の昼頃にここに来なさい。」

 

永琳はそう言うと屋敷に入っていった

 

「魔理沙大丈夫かしらね?」

 

霊夢が呟いた

 

「・・・・さすがに人体実験とかはしないだろうけれど・・・まあ、やばい時は止めに入るよ」

 

「悪いわね。」

 

「かまわない。友人なんだろう?一緒に来るかい?」

 

「いいわ、止めなかった私たちも悪いかもしれないけれど、何も言わずにぶっ放した方が悪いわ。少しは懲りるといいのだけれど」

 

「そうか・・・では、詳しいことはまた今度と言うことでいいかな?」

 

「ええ、さすがにあれは引いたし、聞ける状態じゃないわ。」

 

しばらく今後の話をして霊夢は帰って行った

 

これまでの異変とは違う

静かな終わりであった

 




異変は終了ですが・・・・

確実に一波乱おきます

特に紫と永琳

因縁?かそれとも義兄をとられたせいか

紫がブラコン(病み気味)
まあ、血は繋がらなくともよい兄妹(影陽視点)
紫(メリー)からすれば義兄は初恋相手で恋愛対象
二人の温度差はこれが原因

二度と会えないという思い+数千年の時間
再開

したら・・・・ってヤツです

面倒臭いことになってきた



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