今回は二人の会話ではどうぞ
「お久しぶりですね、光淵さん」
書斎机の手前にあった椅子に腰掛けながら挨拶をする
「そうだな。」
少し不機嫌に挨拶を返す
「私、何か悪いことしましたかね?」
そう尋ねると呆れたように光淵が口を開く
「お前アホなぐらい能力酷使しすぎじゃボケ!予定じゃ後1月はあのままいけとったわ!あほう!」
いきなり大声で怒鳴り出す
だがまあ、事実だから反論のしようもない
「能力であんなことをして指輪作るとかアホか、まったく・・・」
完全にあきれかえっている様子だ
「すまないね、でもあれぐらいしか思いつかなかったのさ」
「隕石から作る必要性は何所にある?」
「さあ?なんとなく」
はあ~~~~~・・・・
光淵が大きなため息をつきながら頭を抱える
「お前は頭もいいし、いいやつだが時折とんでもないことするよな?」
「そうかね?」
「そうだよ!?地球から離れた奴らが何するかなんとなく分かっていながら居残ったり、今回の指輪が一番のわかりやすい例だ!自覚しろ!お前、それで良く傭兵やれていたな!?」
「傭兵やっていたときと今じゃ全然違うからねぇ・・・時間ってのは凄いよ」
以前はもっとトゲがあった
いつも気を張り詰めていた気がするが
今はそんなことはない
気楽な感じだ
「お気楽な感じになったとか思っているだろう?お前・・・そんなわけない、奥底にゃ暗い感情が、とてつもなく強い意志、それらがチラチラ見えるんだが?」
「・・・・見えるというより感じるでしょう?同じ体に居たんですから」
「ククッ・・・違いない」
なんとも言えない会話が続く
なぜだか言えなかったことも普通に口に出る
不思議なことだ
「さて・・・光淵さん?私はいつ消えるのかな?これから?それともまだ時間はあるのかな?」
そう問いかける
光淵は机の上で両肘をつき絡めた手を口元に持って行く
その口がニヤリと笑っている気がした
「どうだと思うかね?」
「さあ?未だに自覚がないから分からないね」
「安心しろ、お前が消えることはない」
「?どういうことだ?」
「消えるのは・・・私だからだ」
そう言うと光淵の姿が気配ごと薄れる
「おい!?どういうことだ!?おかしいだろ!私とあなたでは魂の成り立ちそのものが違うはずだ!そしてあんたは、何か特別な役割を背負った者じゃないのか!?」
「その通り、本当ならそうだろう、だが、この体は誰の物だ?」
「確かに体は私の物だろうだが・・・」
「私はね、その役割から逃げたのさ。元から消えるつもりだった。だが、母親のお腹の中にいた君に引きずり込まれたのさ、本当はこの世界に生まれるはずのなかった君に」
自分の知らない事実だった
本当はここには居るはずがなかった
そして自分が彼を縛り付けていたことに
だが、次の言葉でいろいろぶち壊してきた
「本当は私が残らないといかんのだろうけど、なんだかんだ言ってしまうと面倒臭くてイヤになったからちょうどいいやということもあって・・・」
「おい!?」
「まあ、神様みたいなモノだから変わるぐらいいいだろ。だだの廃棄物管理だ」
「ただの廃棄物とか言いながら核弾道ミサイルなどの危険物にエクスカリバーやらゲイボルグなんかの神造兵器が重複しているんですがそれは・・・」
消えかかっている光淵は面倒臭そうに答える
「平行世界なんざ無量大数なんか平気で超えているからな消えずに残った物がそこに流れてくるからな、重複もするだろ。平行世界なんかどこかの世界で想像された世界なんかも新しく世界としてできあがるんだからな。たとえそれがその世界の人にとって物語の中の話であろうとな」
なんとも言えない世界創造だ
最初にこの世界を作った神とやらは何がしたかったのやら
ちなみに最初に出来た世界とやらはとっくに滅びたらしい
そして、何所でも神話はあるが大抵オリジナルと同じ物らしい
本当に神は存在するが
世界に降りてくる神とやらは・・・
分霊でも何でもなく与えられた存在らしい
信仰だけはほとんど気づかれないうちに回収されているらしい
なんともいえん
「もはや神は怠惰な生活でもしているのか・・・・」
「意外とそうかもな。まあ、私にはもう関係ない」
彼はもうほとんど消えかかっている
もう誰も止めることなど出来はしないだろう
「じゃあな、影陽なかなか楽しかった。メリーの件ははすまないとしか言えんが・・・まあ、頑張ってくれ。永琳と末永くな」
「ああ、ありがとう。光淵、それと末永くじゃない、永遠に、だ」
そう言い返すと彼は薄く笑いながら消えた
それと同時に彼の能力が完全に私の物となった
同時に扱い方も流れ込んでくる
なんとまあ、用意周到なヤツだ
ちゃんと扱えるように準備していたようだ
そしてここからの脱出の用意も
その情報の流れに飲み込まれ私の意識は途切れた
もうちょっと膨らませたかったかな・・・
まあ、そのうちに書き足したりもするでしょう
こんな世界観はあんまりない気がする
誰かが考えた世界も平行世界として存在する
まあ、こんな末端作者の考えそうなことですね
さてさて、話は永遠亭へ戻ります
彼らは永遠亭にどのように登場するのでしょうか
お楽しみに