東方魂探録   作:アイレス

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ちょいと投稿
今までの投稿頻度は無理だけど


第43話

「始めましてかな?光淵さん」

 

「もう消えてしまっていたと思っていたのだが・・・」

 

彼は苦笑を含んだような声で答える

 

「本当なら死んでいたんだろう。でも魂は別々だったからそしてあの時に、月人が地球を無に返したとき私は奥深くに眠ることになった。私の中で重要な記憶とともに。」

 

「だが、時折出てきただろう?」

 

「ええ、優華とチルノのことでしょう?少々見過ごせなかったので」

 

「おかげで記憶の混乱がひどいのだが?」

 

「ふふ、すいません。しかしそんなことはこれからは無いでしょう。」

 

少し寂しさが声にこもっている

 

「どういうことだ?」

 

「もう限界なんですよ。ただの人間の魂がこうしてまだあなたという存在に取り込まれずいること自体おかしいと思いませんか?私の意識がほとんど出てこなかった。だからこうしていられた。でも妹とメリーに会ってしまった。私が一番思い続けていたことそれは・・・」

 

「妹の無事・・・か」

 

「ええ、その支えは無くなってしまいました。後は消えゆくのみです。そして私は輪廻の輪に戻ることも無くあなたの一部になる。残るのは記憶と能力程度で私の人格は残りもしないでしょう」

 

「・・・・・・」

 

「思うところもあるでしょうが私はかまいません。そもそも普通より長く生きることが出来たのです。それくらいかまいもしません。でも・・・愛した人と過ごすことが出来ないことは少し悲しいですが」

 

二人は黙る

音も無い

立てる物も無い

その相手は知っている

私も愛する人だ

いや違う

この感情は持っているはずが無いものだ

つまり感情は彼の物だ

 

ああ、そうか私は彼のおかげで人としての感情を得ることが出来たのだ

 

「謝るのは私の方だ。影陽殿。私はあなたのおかげで人として生きることが出来る。感情も記憶もあなたからもらった物だ。影陽殿、消えてしまう前に彼女の元へ行ってほしい。私のことなど考えることは無い」

 

「そうですか。ではお体をお借りします。」

 

何が借りるだ

元々あなたのものだろうに

そう思いながら私の意識は沈んでいく

しばらくはこのままだろう

だが、それもまた良いだろう

これでいい

これで準備がでいる

彼には悪いが消えるのは私の方だ

この体はあなた物なのだから

 

 

 

 

さて、光淵さんからもらったこの時間無駄には出来ないな

だけど何をすればいいのかわからない

そんか情報とは全く無縁だった

永琳に対しての愛もはっきり言っててゐに気づかされたような物だ

愛を伝える言葉なんて全く出てきやしない

まあ、それはおいおい考えることにしよう

思いついたのは指輪だ

そもそもそれぐらいしか思いつかなかったのだが

永琳の感じからあまり派手では無いものがいいだろう

ふと視線をあげると目に入ったのは星の海

そして思いついたのが

 

隕石から金属抽出して指輪作ろう

 

普通そんなこと思いつかない

そもそも隕石の鉄なんて貴重品すぎる

 

さて・・・重力をそこら辺の星屑にかけて・・・

 

 

その日月の民は地獄を見る羽目になったとは言っておく

空一面に流星が降ってくればそうなるだろう。

 

 

 

 

 

「えっと?やり過ぎたかな?」

辺り一面がかなりボコボコになってしまった

隕石を数万トン単位で落とせばそうなる

ちなみに制御ミスって倍以上降らせていたらしい

 

そして彼は隕石に含まれていた必要な物以外で軽く整地して地球へ帰っていった。

 

 

 

「どこかへ行きましたか?」

 

「ええ・・・」

 

「近づくことすら出来ませんでしたね・・・」

 

「あれはちょっと・・・」

 

そんな会話が岩陰でかわされていたとか


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