基本は1月に1~2回あればいいと思ってください。
(よくって週1)
てか、楽しんで読んでくれる人どれくらいいるんだろう?
感じの悪い夢から引っ張り出され体の感覚が戻ってくる。
けだるく、重い、体の感覚それがなぜか心地よい。
なぜ心地よいのか、それは分からないだが、心地よいと感じたのだから心地よいのだろう。
ゆっくりと重い目蓋を開ける。
そこには、岩で作られた天井が広ろがっている。
感覚も戻ってくる.
右腕に冷たく重い感触がある。
体を起こしながら腕を動かすと`ジャラリ`と音を立てる手枷と鎖が目に入る。
どうやら壁とつながっているらしい。
だが、寝床だけはそこそこいい物のようだ。
服も古代中国のドラマで出てくるような服に替わっている。
別に、そんなことは、どうでもいい
ここが牢屋であることも分かっている。
武器もない、そもそも、ここから出る気も無い。
面倒だからだ。
それよりも、記憶の乱れが問題だ。
自分が安定しない、別の存在が自分の中にはいてきたような感覚がある。
それなのに、それを受け入れている自分がいる。
その記憶でさえ自分だと思っているような。
ああ、訳が分からない。
全ての世界を司る、全ての始まり、それが今は、全ての世界の廃棄場所
世界を乱しかねない物を捨てるため。
世界の終わった後の残骸
それの廃棄場にさせられた私。
私の知らないことが記憶の奥から湧いてくる。
これも私の記憶なのか、はっきりしない。
そこに、何かがあるかのように、左手を縦に動かす。
そこには、不思議な空間が形成される。
閉じろと念じるか、左手を左右に動かすと閉じられるようだ。
中に入っているものは、知らないが。
コツコツと靴の音が2人分聞こえてきた、見張りかは知らないが剣の鳴る音は1つだけだ。
通路のほうに目を向けると、森の中で話しかけてきた男と十二単に似た着物を着た銀の長い髪を持つ美しい女性がいた。
「目が覚めたか、具合はどうだ?」
森で見たときは目を開いていたが今は、閉じているのか、空いているのかわからないような眼だ。そして穏やかな雰囲気で、心配している様子がはっきりとわかる。
「目覚めたら鎖がついていたこと以外は大丈夫だ。」
ちょっと不機嫌気味に返してやる。
「そこは勘弁してくれ、ほんとなら水浸しで虫だらけの獄に連れて行かれかけていたところを私がここに運んだんだ、もちろん布団もない。」
若干苦笑しながら答える。
「そうか、それはすまなかった。ありがとう、感謝する。」
「いやなに、命の恩人に対して礼儀のないことはできんだろう?紹介がまだだったな私は鳳扇という、この都の第一戦闘部隊の隊長をしている。」
「そうか、よろしく、鳳扇。俺の名前は・・・まあ、光淵、とでも呼んでくれ。それで・・・命の恩人とは?」
「そうか、よろしく、光淵。恩人云々については、また後だ、とりあえず悪いところがないか確認してもらおう。なんせ3日寝ていたからな。八意殿よろしくお願いいたします。」
そう言うと彼は隣にいた女性に頭を下げた。
彼女は軽く笑いながら答える。
「ええ、任されましたわ。それにしても、お二人ともなんだか昔からの知り合いみたいですわね。気でも合いましたか?」
「「そう(かな?)でしょうか?」」
二人の声がシンクロする。
これには二人とも苦笑するしかない。
「あらあら。」
そう言いながら彼女は鍵を開け入ってくる。もちろん、彼も一緒だ。
護衛なんだから当たり前なんだろうが。
「初めまして、八意XXと申します。」
名前が全く聞き取れない、いや、聞こえてはいるしかしそれを発音することは出来ない。
首をかしげていると
「発音出来ないのでしたら永琳とお呼びください。」
「そうか、八意XXさんよろしくお願いします。」
・・・・なんで言えたんだろう・・・?
「うん、どこも悪いところはありませんね」
問診と傷なども見て、永琳はそう言った。
「そうか、良かった。」
「ま、当たり前だな、あの化け物からは1撃も食らってないし。」
「・・・・やっぱりお前・・・バケモンか?」
「実際のところ、あまり覚えてないんだがな・・・。」
「で、どうするのかしら?拷問して情報を聞き出せと言われているのでしょう?」
永琳の言葉を聞いて鳳扇は顔を歪める。
「光淵、悪いが、この後、いろいろ聞いてかまわないか?そのとき正直に答えてくれ。」
目を開きかなり真剣な表情でこちらに顔を向けてきた、かなり重要らしい。
「実は・・・」
どうもこの時代でも組織の上の方は腐りきっているらしい。
話の中に天照大神だの素戔嗚尊だの月読尊だのの神様の名前が出てきた時には驚いたが、なぜか落ち着いている自分もいる。
ほんと自分の精神構造が変革しているらしい。
そして、ほんとは、鳳扇の部隊が倒すはずだった知性の無い獣妖怪の大規模な群れを私が退治したため、命が救われた、そんな恩ある人物を拷問なぞにかけるなど出来ない。
話したくないことは、話さなくていい、鳳扇、永琳が誤魔化すということだった。
永琳は、上のことが苦手で今回も上の判断が気に入らないため協力するとのことだった。
この二人だけと上位の神は、まともらしい。
それ以外とは、話を聞くだけで、傲慢でどうしようもない存在だと理解できた。
まあ、この二人なら・・・真実を語ってもいいかな。
そう思える。
この後、何も隠さず話した、名前も偽名で実の名はXXXXであること、訳も分からず、この土地に放り出されたこと
記憶が混乱、もしくは何か別の存在が自分に混ざっている、能力もはっきりしていない。
自分のことは、隠さず全て話した。
そこには、頭を抱えてうずくまる二人がいた。
「どないしましょうか、こいつ・・・」
「ま、まあ、なんとかしましょう。」
鳳扇の言葉使いがなんか変な方向へぶっ飛んでしまった。
永琳は言葉使いは変わっていないが困惑しているのがわかる。
なんか申し訳ないが、どうしたって事実なのだから仕方ない。
二人が失敗しても私に2人を責める権利などない。
2人に何かあれば自分を犠牲にしてもよい。
彼ら自分のために行動してくれるのだ。
失敗したときは私が犠牲になれば済む。
そしてきっと自分は、何事も普通にこなすだろう、それが無理難題でも。
なぜこんなことが言えるのだろう、そんなことやったことないはずなのに、なぜとの知識を持っているのだろう。
本当に私は何者になってしまったのだろう。
きっとそれは人外を超えるようなろくでもない者なのだろう。
今の自分のように。
次は、本編からは少し外れます。
続きではありますが、本編にはあまり関わりはないです。