東方魂探録   作:アイレス

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今日は福岡県の香椎宮に行ってきました
たぶん全部お参りはしたはず・・・
まあ、大丈夫でしょう


第36話

「きゃーーーー!?」

 

悲鳴が静かな永遠亭に突如響き渡る

 

「・・・また引っかかったのか?」

 

「・・・そうじゃないかしら?優曇華の声だし」

 

しかしそれを聞いた二人の反応は静かだ

 

「てゐも何回引っかければれば気が済むのやら」

 

「あの子本当に優秀だったのか分からなくなってきたわ」

 

「そう言うな、あそこの緊張したような場所から離れてお前のところにこれたんだ。本当の性格が出てもおかしくは無いだろう」

 

「あの子意外とポンコツだったのかしら?」

 

「さあ?」

 

「だ~れ~か~!助けて~!Help me~!」

 

「・・・助けに行ってくる」

 

「・・・そうね」

 

あんな悲惨な声で助けを呼んでいちゃ行かないわけにはいかない

やれやれといった感じで悲鳴の聞こえる方へ向かう

 

 

 

はあ、悲鳴はこっちか・・・・!?

 

光淵はすぐに顔を引っ込める

 

「?光淵?どうしたの?」

 

「永琳すまないが行ってくれ、俺じゃあ無理だ」

 

「?」

 

永琳が角から覗いて理解する

何度も頷いている

 

「見たの?」

 

「見えたの間違いだ。誰があんな格好になってると思う?」

 

「まあ、いいでしょう」

 

何があったかって?

鈴仙が逆さづりになっていた

これで何がどうなっているかなんてよく分かるだろう?

人によっちゃあラッキーかもしれんが、私にとってはアンラッキーだ

後で謝らんといかん

 

さて、レイセンこと鈴仙・優曇華院・イナバ

なんとも長ったらしい名前になったが

永琳に名を与えられここで暮らすことになった

何でも戦いが怖くなって逃げ出してきたようだ

月もなんと情けない

月の最高戦力は自分たちだが戦力の大半は兎たちだ

そのケアもできずエースに逃げられるなど

とんだお笑いぐさだ

まあ、他の逃げた兎は捕まったそうだからさすがエースか

これなら姫の護衛にはぴったりだろう

・・・罠にはまりまくっている気はするが

 

「光淵いいわよー」

 

「やっとか・・・意外とひどい罠だったのか?」

 

「予想以上に複雑に仕掛けてあったわね」

 

「そうか・・・」

 

「光淵?先に言わなくていいのかしら?」

 

「あー・・・、鈴仙すまん。わざとじゃないが見てしまった・・・」

 

とたんに鈴仙が真っ赤に染まる

真っ赤なままうつむきボソボソと話す

 

「いえ・・・助けに来ていただいてたまたま見ただけ・・・ですよね・・・?」

 

「そうじゃなかったら私はただの変態だな」

 

「・・・・ならいいです・・・・」

 

ふう・・・

それにしても・・・

 

「これ・・・誰が仕掛けたんだ?」

 

二人が首をかしげる

 

「てゐじゃないのかしら?」

 

「あいつ、家にこんな罠は仕掛けないと思うぞ?仕掛けても油とかだな」

 

「そういえばそうね。外なら落とし穴だけど」

 

「奥の方だと竹槍が飛んでくるけどな」

 

「そうなの?知らなかったわ」

 

「それで・・・罠はいったい誰が?」

 

「「・・・・・」」

 

永琳も光淵も黙る

一人しか思い浮かばない

そしてこんな物を仕掛けていると言うことは

 

永琳と光淵が姫の部屋にものすごい勢いで走った

 

「え!?ちょっと!?待ってください~」

 

その後を遅れて鈴仙が追いかける

 

とある部屋の戸を永琳と光淵が勢いよく開ける

そこは輝夜の部屋

妹紅が来ていないときはたいていここにいるのだが今はもぬけの殻だ

 

「やられた・・・」

 

「あの姫さんは・・・・」

 

「ど、どうしたんですか!?」

 

「姫さんが脱走した」

 

「え!?」

 

「てゐは竹林の見回りに行ってるからな・・・」

 

「手分けして探そうにも変なところに行かれると分からないわね・・・」

 

「妹紅のところに行ってくるから、永琳、頼んでいいか?」

 

「ええ」

 

「鈴仙は一緒に来てくれ」

 

「わ、分かりました」

 

がりがりと頭をかく

 

「あの退屈姫めぇ・・・」

 

「えっと・・・」

 

光淵の言葉に

鈴仙がちらりと永琳を見るが永琳も疲れたような感じで頷いている

それでいいのかな?

と鈴仙は思いながらも光淵と姫を探しに出た

 

 

 

 

 

「ふう、これで今日の販売分だな。始めた頃とは比べものにならないくらい売れるなぁ」

 

妹紅が小屋で販売分の準備をしていた

これから里に売りに行くのだ

 

「ん?終わったのか?妹紅」

 

「ああ、待たせちゃったな慧音」

 

「いや、どうと言うことは無い。それに妹紅の竹炭は評判がいいんだ」

 

「そう言ってもらえると助かるよ」

 

慧音、本名は上白沢慧音

人里で寺子屋を開いている半妖だ

半妖と言っても人間側に立っている人物である

ただし満月の日には妖怪の血が濃く出て攻撃的になる

また、里の防衛もになっている

妹紅が里に出入りするようになって仲良くなった

最初は子供と思われ寺子屋にこいなど言われたが

今ではそれなりにいい仲だ

 

「それじゃあ行こうか」

 

「おう」

 

二人して小屋から出ようとしたときだった

戸をノックする音が聞こえる

慧音が首をかしげながら戸を開ける

 

「げ!?」

 

「やっほー、もこたん!ってあら?」

 

「・・・・誰だ!?」

 

慧音が見たことも無い妹紅と同じくらいの黒髪の少女相手に構える

 

「輝夜・・・なんでここに・・・」

 

「退屈だったから家から抜け出してきたのよ」

 

あっさりと言い放つ

 

「・・・許可は?」

 

「黙ってきた!」

 

「・・・・・」

 

「・・・・」

 

「私まで怒られるじゃねぇか!馬鹿野郎!」

 

「だから巻き込んだのよ!」

 

二人がいがみ合う

それを見て慧音は

 

「妹紅・・・?誰だ?この子?」

 

妹紅はイヤそうな顔をしながら答える

 

「姉貴みたいなもんだ」

 

それを聞いてにこやかになる輝夜と首をかしげる慧音

 

「みたいなモノ?」

 

「義理の姉貴みたいなモノだ」

 

「ほう。そういうのは初めて聞くな妹紅」

 

「言ってないからな」

 

輝夜はそんなことお構いなしにせかす

 

「早く行きましょう?光淵が追いついちゃうわ。せっかく能力も使って抜け出してきたのに」

 

「はあ・・・仕方ないなぁ・・・おとなしくしていてくれよ?」

 

頭の中でこれから起こるであろう惨事に頭を悩ませつつ妹紅は荷物を背負った。

 




香椎宮にある、軍艦香椎顕彰之碑にも黙祷をしてきました


あとは、奉納されてた戦艦摂津の砲ですかね
wowsでだいぶお世話になった戦艦河内の2番艦の物でしたが
電子の海で姉にずいぶんお世話になりましたとお礼もしてきました(笑)

まあ、知っている人にしか分からない話題を失礼いたしました。

次の物語もお楽しみに

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