東方魂探録   作:アイレス

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もこたんがうまく行かん・・・
とりあえずここまで来たけれど
どないしょー


第31話

「昨日助けた女の子の件についてよ」

 

みんなが集まったこたつで永琳が話し出す

 

「大丈夫だったか?彼女は?」

 

「ええ、だけど・・・」

 

彼女が複雑そうな顔をする

 

「何かあったの?」

 

輝夜が聞くと決心したように話し出す

 

「彼女・・・蓬莱人だったわ。私の薬を飲んだ」

 

沈黙がその場を支配する

 

「どうなるんだろうな・・・・」

 

光淵が呟いた言葉は黙殺される

 

かなり面倒臭いことになりそうだ

だが

彼女がおきない限り

話は進まない

それが面倒な話であっても

 

全員の気は重い

 

 

 

 

これで復讐ができる

当時私はそう思っていた

いつか月に帰った輝夜を殺しに行く

それを望んでいたはずなのに

なぜこんなに

なぜこんなに生きることが辛いんだ

復讐しなければならないのに

成し遂げなければならないのに

どうしてこんなに

生きていることが辛いんだ

 

ああ、私は

ばかだ

復讐を果たしても

父の下へも母のところへも行けない

なんと愚かな選択をしたのか

この死ぬことも老いることも無い

この体で

誰からも受け入れられず

ただ一人生きて行くしか無い

なのになぜこんなに寂しいのだろう

 

ただ目的も無く

あちこちを移動した

一カ所にとどまることはできなかった

竹林で落とし穴に落ちた

私はそこで意識がなくなった

意識が戻ったときのことは

あまり覚えてはいない

ただ

懐かしい

暖かさだった

おでこに誰かが手を当てている

いつぶりだろうか

こんなことをされたのは

・・・ああ、おきなければ

あまり心配させると悪い

重いまぶたをあける

そこには見覚えのある男と

長い黒髪を持つ同じくらいの女がいた

 

 

「目が覚めた?・・・藤原妹紅」

 

飛び起きようとした

が体が言うことを聞かない

すぐに倒れてしまった

 

「無理はしない方がいいわ死なないとはいえ凍傷に加え肺炎も起こしかけていたし1週間近く寝ていたからね」

 

赤と青の特徴的な服を着た長い銀髪を三つ編みでまとめた女性が入って来てそういった

 

いったい誰だ

助けてくれたのはありがたい

だがなぜ私の名前を知っている

もう私のことを知っている人なんて誰もいないはずなのに

となるとこの男だろうか

 

「・・・輝夜姫の父親・・・だったか?」

 

あの頃とは、大きく髪の色が変わっていたが

あの不思議な雰囲気はあの人と同じだ

 

「ああ、そうだ」

 

なぜあなたが生きている

そう問いたかった

だが聞けなかった

体が限界だった

今度は

意識を失うように寝てしまった

 

 

 

 

「寝たか」

 

「むしろ起きたことの方が驚きだけどね。まあしばらくは無理でしょう」

 

「しかし、藤原氏のところの娘とは思わなかった」

 

「ああ・・・あの・・・てか娘いたの・・・じゃあ私この子のお母さんになってた・・・かも?」

 

「もしがあればな」

 

すこし考えて答えを出す

 

「無いわね」

 

当たり前か

 

「それにしても・・・なかなかの寝言ね」

 

「輝夜を恨んでいるのがありありと分かるモノだったな・・・だが、寂しがってもいたが」

 

「まあ、仕方ないでしょう。まあ、死にはしないんだから私のところに直接殺しに来るよう言っておこうかな。それぐらいの相手ならしてもいいし」

 

「ちょっと!?」

 

「止めないでね?光淵、永琳私が行ったことが原因で生まれた悲劇よ。私が責任を取らないとね。」

 

「止めるつもりは無い。だがこの屋敷に被害は出すな。」

 

「はあ・・・仕方ないわね。あまり竹林も破壊しないでくださいね?」

 

諦めたらしい

さてさて

騒がしくなるのだろうかね?

それは彼女次第だろう

 




永遠亭の一員にしてしまうか(横暴)

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