東方魂探録   作:アイレス

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そろそろ1日投稿が厳しくなってきた
ストーリーが出来ても暑さで文字が出てこない・・・

クーラー?何それおいしいの?
家は扇子か団扇か扇風機しかないよ?
クーラーは置物だ!


第12話

私は、優華、彼にそう呼ばれている。

種族は分からない

仲間は全員死んでしまったから

 

私たちは一人一つの花とともに生まれてきたらしい

そしてその花に住み暮らす

それがずーっと続くと思っていた。

 

あるときから仲間がいなくなった

少しずつ少しずつ

あちこちにいた仲間もいなくなった

 

そして私たちの住んでいた場所も

変な生き物にやられた

なぜ私たちを襲ったのかは分からない

あっという間に私一人

もう少しで私も消えてしまうところだった

 

仲間はみんなもういない、私の声は誰にも届かない

虫に群がられ、かじられ息絶える

いやだった、まだ生きたいそう願った

首を挟まれ気を失う直前に彼はやってきた。

 

最後に見たのは私たちを殺してきた虫を消し飛ばす姿

 

 

私が目を覚ましたとき、ケガは布みたいなもので覆われて彼の腕の中で寝ていた。

何年も触れていない暖かい腕、とてもうれしかった。

つい、顔にまで手を出してしまったが

彼はいやがりもせず、ただ私のすることを受け入れてくれた。

そして、何所にも行かずに私のそばにいてくれた。

 

 

彼は何者なのだろう?

私のような仲間ではない、体が大きくて力が強い

私も体が大きくはなったけど、彼には全然届かない

それに、力の上限が全く分からない

私に、戦い方や力の使い方を教えてくれるときも全力を見せたことがない

いつも私に手本を見せるだけ、後は自分で慣れろと

確かにこれは自分に合わせてする必要があるがどうもおかしい

なにか、隠しているようなそんな雰囲気がある。

 

 

また長い年月が過ぎる。

それでも彼はそこにいる

もはや、それが普通

世界は移り変わり行く

植物も時が進むにつれ種類が変わっていく

虫も小さく、数も減っていった

見たこともない生き物もよく見かけるようになった

ここだけ、この花の周りだけが唯一時の止まった場所

 

でも、彼は止まっていないという、私という存在が止まっていないという

じゃあ、あなたは?

そう返したとき彼は言った

 

「私の時間はとっくの昔に止まったのさ、いつの時点で止まったのかは知らないけれど私は不変だ、それでも私はまだ、完璧じゃないんだまだまだ足りていない、その足りないものと、無くしてしまった大切な宝物を見つけるそれが私のなさなければならないことさ」

 

全てを理解することは出来なかったけれど、まだ彼には足りないものがある

なくしたものを見つけることが彼の生きるも目的のようなものらしい

もし、全てを取り戻すことが出来たなら、彼の時間は動き出すのかな

 

 

地鳴りが響く揺れる地面におびえ伏せることしか出来ない

そこに彼が助けに来た

けれどいつもと違う

私の花に行くと彼は乱暴に私を押し込んだ

扉が閉まる直前

 

「すまない」

 

そう、聞こえた

そして膨大な力が花を包む

 

叫ぶ

 

一人にしないで、と一緒にいようと

 

返事はない聞こえてきたのは何かしらの破壊音

と何かがぶつかる音

作った窓からは光が消え真っ暗になる

泣き叫び続けた

きっと彼はこのことを知っていた

だから、力を使わずため続けていた

私を救うために・・・

 

・・・・泣きすぎたのかな、とても眠い

ああ・・・もし彼に会えるのであれば会わせてください

まだお礼も何も出来ていない

私を助けてくれた

大切な時間を私のために割いてくれた

その感謝も出来ていない

恩返しも出来ていない

 

そうだ、目が覚めたら彼を探しに行こう

私の花を連れて

そして強くなる

次会うときには彼を守れるぐらい強くなるから

 

だから、

 

だから、生きていて

 

絶対にあなたとまた会うから

 

会いに行くから

 




次からは人のいる時代
長かった・・・・
次は・・・諏訪?だっけな

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