東方魂探録   作:アイレス

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なんでこんなものが出来上がったのか
さっぱりわからない

友人しかいないチャットというものは恐ろしく
不思議なものですな


はっきり言ってカオスの塊
そして、これを書いた私はもっとおかしい存在だな

無駄に長いです
そしてわけわからないでしょう

読まなくてもOKです

その場にいた方々にはちゃんと許可を戴きました



闇鍋の悪夢

紫が気が付いた時、そこは何もない暗闇だった

おかしい

私は確か、風呂に入った後、就寝したはずだ

なのになぜ、こんなところにいるのか

何故か能力も使えない

紫は一人、トボトボ歩き始める

何も聞こえない真っ暗な中を歩き続ける

 

誰もいない

どこまで歩いても先が見えない

音も、自分の足音さえも聞こえない

 

紫でも心がくじけそうになる

だが、泣きたい気持ちを抑えながら歩き続けた

 

 

 

どのくらい歩いたのだろう?

時間の感覚さえなくなってきた

感覚もなくなってくる

いくら妖怪でもこんな空間に長時間いることは精神がおかしくなっても仕方ない

自分のスキマは別だが

 

ガクンと足の力が抜けその場に倒れ伏す

同時に涙がこぼれてきた

もう限界だった

 

「・・・藍・・・橙・・・・お兄様・・・・助けて・・・・」

 

倒れたままボロボロと涙を流す

そこにいるのは威厳のある、神隠しの主犯でも、恐ろしい妖怪でもない

ただの一人の少女がそこにいた

今まで、奥底に眠っていた、××××××という少女が

 

 

「・・・・・・や・・・・しよ・・・・・」

 

「い・・・・・ぞ・・・・・・」

 

 

ばっと顔を上げた

どこからか声が聞こえる

周りを見渡すとはるか遠く微かな明かりが見えた

紫は立ち上がり、走った

つんのめってコケそうになりながらも全力で

疲れ切った足を必死に動かした

 

そして、光の下に、たどり着いた

 

そこは不思議な空間だった

何故か人が集まっているのだが

何をしているのかさっぱり分からない

そして、そこに集まっている人々も顔が分からない

いったい何をしているのか

 

「祝えーーーー!!!!鍋にするぞー!!!!!」

 

誰かがそう叫ぶ

 

「「「「「「「「「「「うおおおおおおぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉおおぉおぉ!!!!!!!」」」」」」」」」」

 

そこにいた全員が雄たけびを上げる

はっきり言って、恐ろしい

さっきまで静かに隣と話し合うだけだったのに

鍋宣言の後のこの雄たけび

訳が分からない

 

「出汁だ!出汁を入れるぞ!」

 

宣言した人の近くにいた誰かが声を上げる

 

「入れろ!入れろ!どんどん入れろ!」

 

その声と同時に人が割れる

そして・・・・

 

その場に巨大な

半径20メートルはあるのではないだろうか?

それほど巨大な鍋がその場に表れる

 

「さあ!火をつけろぉぉぉぉ!!!!」

 

「「「「「「3!」」」」」」

 

「「「「「「2!」」」」」」

 

「「「「「「1!」」」」」」

 

「「「「「「「「「「点火ぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」」」」」

 

一瞬

鍋の側面を炎が駆け回る

それと同時にまた

歓声が響く

 

もうこの時点で紫の頭は大混乱だ

 

なにこれと

 

そしてその鍋に人がわさわさと集っていく

 

食材の名前を宣言してどんどん放り込まれていく

 

「鰹節!」

 

「昆布!」

 

「アゴ出汁!」

 

「ワカメ!」

 

「煮干し!」

 

「豚骨!」

 

「鶏ガラ!」

 

いったい何をするつもりなんだろう?

どう考えても鍋にするようなものじゃない

 

「蛸!」

 

!?

 

生きたままの蛸が鍋に投げ込まれる

 

「アンコウ!」

 

「「いいぞー!大洗!」」

 

「チョコレート!」

 

!??!??!

 

「白菜!」

 

「コ〇キ〇グ」

 

・・・・・

 

「ハバネロ!」

 

「明太子!」

 

何だろうこれは・・・

もはや鍋と言いたくない代物だ

一体何がしたいんだろう

 

「新鮮なオリーーーーブ!」

 

オリーブの木ごと鍋に投入される

 

「オリーブオイル」

 

静かに一樽分注がれる

 

「しらたき」

 

聞いているだけでもう気分が悪い

そこに一人やってくる

 

「さあさあ!入れるぞ!これだ!!!!」

 

巨大なかごに入った物をそのまま豪快に投げ入れる

 

「シュールストレミング!Gの卵!ザッハトルテだぁぁぁ!!!」

 

「「さすがだ!MAX!!!!」」

 

なにやら有名な人らしいが・・・

 

私的にはもうダメだ・・・

その後も訳の分からないモノがどんどん鍋に放り込まれる

 

「古事記」

 

「燃料」

 

「愛と勇気」

 

「恋」

 

「血液」

 

紫は考えることを放棄した

ただそこにうずくまっているだけである

本当はここから離れたい

だが、あの暗闇に戻るのも嫌だった

 

「火が弱い!加熱しろぉぉぉぉぉ!」

 

「おらぁ!ジェット燃料だ!もってけぇ!」

 

何人かが一斉にドラム缶を鍋の下に放り込む

 

今度は爆発する勢いで炎が上がる

 

「いいぞぉ!どんどん入れろ!もっともっと燃えろぉぉぉ!」

 

「鍋にも食材をいれろぉぉぉぉ!!!」

 

「なべがふっとぶぞぉぉぉ!」

 

「松〇修〇」

 

 

 

「・・・は?」

 

そんな言葉が思わず漏れてしまう

だが幸いにもこの狂気の祭りを行っている者達には聞こえなかったようだ

その間にも食材?

は放り込まれる

 

「脱ぎたて靴下」

 

「タキオン粒子」

 

「原爆」

 

「水爆」

 

「ウラン」

 

「プルトニウム」

 

「コアメタル」

 

「仮〇ラ〇ダーの変身道具」

 

「何入れてるんだ、第一オルター!最高だぜ!」

 

本当に狂気だ

 

「ザビーゼクター」

 

「溶源性細胞」

 

「冥王星」 

 

「閃光玉」

 

「ガ〇ダム」

 

もうロボットだろうが危険物質だろうがお構いなし

何もかもがあの鍋に放り込まれていく

 

「カナヘビ」

 

「じゃあ!カナヘビ!お前も入れぇぇぇ!」

 

カナヘビを入れた人が鍋に蹴り落とされる

 

!?

 

「〆サバ」

 

「お前もじゃぁ〆サバぁぁぁぁ!」

 

とうとう食材を入れていた人?らしき者達も鍋に入れられてしまった

しかし、周りは大爆笑だ

そして何もなかったかのように続けられる

 

「家紋!」

 

「葱!そして私!」

 

葱を大量に持った人がそのまま鍋に飛び込む

 

「ヒャッハー!最高だぜぇ!」

 

そんな声を響かせて

 

「いいぞ!並葱ぃぃぃぃ!」

 

もう私はだめかもしれない

地面を這うように紫は逃げだした

ものままでは自分はおかしくなる

背後では、いまだに祭りは続いている

 

「闇!」

 

「ルーミア!」

 

!?

 

「なのかー!?」

 

「扶桑、山城!」

 

「「不幸だわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

「ギルガメッシュ!」

 

「ざっっっっっっしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」  

 

「文!」

 

「いいぞ!紅葉!」

 

「椛ぃぃぃぃぃぃ!?」

 

「橙と橙で釣れた藍」

 

「ゆかりしゃまぁぁぁぁあ」

 

「ゆかりさまぁぁぁぁぁあ」

 

「えーりん!」

 

「もこたん!ぐーや!」

 

「てゐ!」

 

「優曇華!」

 

「博麗神社!」

 

「霧雨魔法店!」

 

「チルノ!」

 

「幽香!」

 

「メディスン!」

 

「ニトリ!」

 

 

!?!?!??!??!??!?

いったいどういう事だ!?

さっきから聞き覚えのある声や名前が聞こえる

いや!そんなはずはない

 

「メガ粒子砲!アトミックバズーカ!」

 

「そろそろラストだ!最後!行け!」

 

「ブラックホール」

 

「おっしゃぁ!!!!」

 

「みんな!いくぞぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 「祝砲フレンズ!祝砲だ!うてぇ!」

 

爆音が聞こえてくる

そして

振り返った時

全員が鍋の中にダイブしていくのと

 

こちらに一人誰かがむかって来るのが目に入った

 

紫は逃げだした

が襟首をつかまれ引きずられていく

必死に抵抗してもビクともしない

スキマも開かない

 

そして

 

「紫」

 

聞き覚えのある声と共に鍋に放り込まれた

 

 

 

「いやぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁ!!!!!」

 

 

 

ガバッっと布団から飛び起きた

はあ、はあと荒い息が出る

全身汗でぐっしょりだ

どうやらかなり悪い夢でも見たらしい

 

最後、兄の声を聴いた気がするが・・・気のせいだろう・・・

 

どたばたと足音が聞こえてきて

 

「紫様!?どうなさいました!?」

 

寝間着を汗びっしょりにした藍がそこにいた

 

「ああ藍・・・少し夢見が悪くてね・・・」

 

「紫様もですか・・・」

 

「も?もしかして・・・」

 

「はい・・・私も・・・」

 

「らんしゃまぁぁぁぁ・・・・」

 

橙が泣きながら藍にしがみついていた

 

どうやら皆似たようなものを見たらしい

 

幻想郷を回ってみると大半の者が悪夢を見たらしい

異変だろうか?

だが、それっきり誰も悪夢を見ることはなかった

 

 

「あら?永琳、兄さんは?」

 

「影陽?この間から出かけているけれど?」

 

「どこに行ったのかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう・・・まさか幻想郷が巻き込まれるとはなぁ・・・・」

 

「まあいいか・・・私は楽しかった、あんな狂気の祭りなんて他じゃ楽しめないからな、最後まで楽しいもんだ」

 

影陽は一人

永遠亭の屋根の上で寝っ転がる

あの空間で知り合い仲良くなった者のことを

また会えること願いながら




うん

訳が分からないよ

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