好きなアテは砂ズリの、にいやん黒須賀部でございます。
前回いよいよお花見会場に向け出発した一行。
なぜかいつの間にか参加していた島風。
ぇ?筆者はボケてませんよ?
たぶん羅針盤の妖精さんが連れてきたのでしょう(汗
今回はいったいどんなことが?
第35話はじまります!
先行した時雨たちから『国道、工事中で片側交互通行区間が多い』との連絡を受け
オレ達は一旦合流し、ルートの変更を話し合おうと、とあるコンビニ駐車場で待ち合わせることとなった。
先行部隊に遅れること約10分、国道沿いの田舎特有駐車場がだだっぴろいコンビニに到着。
とりあえず隅にバイクを並べて停め、円陣になって話し合う。
「てか島風、お前いつ来たんや!?」
「朝から居たじゃん、思い出してみてよ」
「えっと…居たような、んー?思い出せん。しかしどこで今回のこと知ったんだ?」
「峠へ走りに行ったら時雨ちゃんたちみかけて追いかけてきたの、バイク乗りは自由なんだよ」
「自由にも程があるw まあ歓迎するけどな」
「ありがと♪」
満面の笑みの島風。
コイツがフリーダムなのは今に始まった事ではないから良しとする。が。
とりあえずメロンちゃん呼んで島風にスパッツをはかせよう、あの見せパンは目の毒だ。
「次の信号で右折、県道1本でショートカット出来ますね」
「さすが赤城ね、次善のルートだと思う、旗艦としても助かるわ」
「しかし姉上、若干路面の心配が残る。かなりクネった道になりそうだ、速度もだせんだろう、低速トルクのない2st組がいささか心配だな」
「大丈夫だよ武蔵、ボクたちはそんなヤワじゃないよ、大雨でもない限り何の心配もいらないさ」
「こんなの寝ててもはしれるっぽい♪」
「はいはーい、村雨も問題無いわよ」
「ん?悪路であるなら先頭は私が交代しようか?我が愛機GSならなんの心配もいらないぞ?」
「問題ないグラーフ、それより貴殿には殿に回ってほしい、にいやんでは心もとない」
「しどい言われよう」プンスコプンスコ
「あーよしよし、ろーちゃんが撫でてあげる、はい」
「キミはホントにいい子だねぇ」(ゲス顔
「うん、これで路面データもバッチリね、大和さん、特に問題なさげですよ」
「わかったわ、それじゃ赤城の案で決定。ちょっと休憩してから出ましょうか」
「「りょうかーい」」
(暁ちゃん「こうした話し合いはツーリング中よく行われるわ」)
(電ちゃん「意見交換と認識のすり合わせは大事なのです」)
(響ちゃん「うん、今回の話し合いもとてもハラショーだね」)
(雷ちゃん「意見が分裂しそうになったら私に頼っていいのよ?」)
そうやって話し合いはおわり、小休止となった。
オレは喫煙場所でグラーフ、武蔵と共にタバコをふかしていた。
他のお客さんは遠巻きにジロジロと眺めてくる。
やはり艦娘と提督のカッコは目立つようだ。
中には「写真いいですか?」とせがまれる場面も。
そうしていると、コンビニの店長と思しき初老の女性が
「あらぁすごいわね本物の艦娘さんみたい、少し写真良いかしら?ブログに載せたいのよ」
「うん?構わないが」
「せっかくだ、皆をあつめてはどうだ?にいやん」
「そうやね、おーい皆、集まってくれ」
素早く集まる艦娘達、一塊になり撮影準備完了。
「ハイ、チーズ♪」カシャ
「ありがとうね、コレは盛り上がるわ。ところでどちらまで?」
「〇〇市の桜並木を観に、今日はお花見ツーリングなんですよ」
「いいわね、気を付けて行ってらしてね」
「ありがとうございます」
店長さんとやりとりしている間、車で乗り付けたお客さんが集まりだして
「私達も写真いいですか?」
と申し出てきたので、皆は快諾し、なんだか撮影会のような様相を呈してきた。
なかにはすごくキラキラした目の女の子が「大きくなったら私も艦娘になるー」とか言ってはしゃいでいる。
気を良くした武蔵が肩車をしてやったり、女性陣に抱きつかれてもみくちゃになるろーちゃんとか。
うん、まだ目的地には着いてないけど、この企画を提案してよかった、艦娘の皆はとても楽しそうだ。
いや艦娘だけでなく、一般の人たちも交じってじつに微笑ましい光景で、あらためて平和はありがたいと噛み締めた。
撮影会も15分ほどで落ち着きを見せ、再出発することとなった。
朝からの順番通り、時雨たちから出発。間を開けること5分、本隊が出発した。
予定通り次の信号で右折し、若干道幅の狭い県道にスイッチ、峠のような山道を駆け上がっていく。
すぐに道はクネクネと曲がりだし、巡航速度を落とさざるを得なくなる。
慎重にバイクを走らせ、1時間もしない内に元の国道に復帰、おだやかなカーブのつづく川沿いのルートをゆったり走る。
奈々さんソングが5曲終わるころ、ようやく目的地の某市市役所の駐車場にたどりついた。
「ついたぜーウォンチュー!」
「さあ、独り暴走してるおじさんはほっといて、お花見会場の設営にはいりましょう」
「「はーい」」
「うかれポンチ扱いすな!」
そういいつつも、オレはあまりの楽しさにうかれまくっていた。
ついにお花見会場に到着しましたね。
筆者も過去に仮装して何度も走りました。
みなさんのはんのうはそれぞれでしたが、多くは歓迎していただき
本文のように写真撮影会など開催となったこともw
基本バイクのりはアホが多いですが、愛されるアホになりたいものですね。
さて、やっとお花見に突入です
次回もお楽しみに!
まえがき、一部訂正しました。