鉄騎~大地を征く艦娘たち~   作:にいやん黒須賀部

34 / 57
皆さまおはこんばんちは!
フライドポテトは塩味、にいやん黒須賀部でございます。

お花見回その2でございます。
前回は仮装してバイクでお花見会場に乗り付けることになりましたね。

いったいどうなるのでしょうか。


第34話はじまります!



34:チェリーブロッサム!その2

明日のお花見に向け、各自が分担してお弁当など準備をしているころ

我が家にでっけーバイクで乗り付けた人物が居た

 

ドガドガドガ

 

以前気聴いたことのある排気音、まさか…。

 

 

 

「姉上、武蔵推参いたしましたぞ!」

 

「武蔵ちゃん、いらっしゃい、はやかったのね」

 

 

と迎える大和。

なんど聞いても「ちゃん」付けは慣れないな、笑ってしまいそうだ。

今回のお花見イベント、大和から聞いた武蔵は、ぜひ参加させてほしいと、勤務時間が終わると同時に舞鶴からかっ飛んできたのだ。

 

 

「ふむ、高速を飛ばしてきた、一車線区間がなければもっと早くこれたのだが」

 

「安全運転でな?お前が捕まったら大和が泣いてまう」

 

「そうだな、気を付ける。ところで、今回の催しはお前の提案だとか?」

 

「ああそうやで、面白そうやろ?」

 

「にいやんにしては上出来だ、私も楽しみだぞ?」

 

 

武蔵はニカっと笑うと、薩摩の芋焼酎を取り出し手酌酒をはじめた。

 

 

「お前も飲まんか?」

 

「少しだけならな」

 

「よしきた」

 

 

そして二人で飲み会開催。

途中グラーフも自前のドイツビール持参で参加した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、陽が昇り始めたころ、オレ達はガレージ前に集合し、出発準備をはじめていた。

普段と違い、それぞれ艦娘の正規装束、今日本中でブームの「艦隊これくしょん」のキャラそのもののカッコをしていた。

色々ともんだいがあるろーちゃんだけは、時雨の服を借りて着ているが、若干大きいようでダボダボになっていた、お前は巻雲かw

改めて眺めると、そうそうたるメンバーな上に、鎮守府でみかけていた身なりに懐かしさを覚える。

 

 

「姉上?コレは?」

 

「武蔵ちゃん用のスパッツよ、履いておきなさい」

 

「いや、私はこのままでかまわんが」

 

「貴女がよくても、まわりがダメなの」

 

「ふむ、仕方がない、姉上に従うとするか…」

 

 

そうだそうだ!オレは心の中で大和に賛同した。

あんな蟹股で跨るバイクにあの超ミニで座られると気が気でない、おじさん心配だよ。

 

 

「ツェペ、コレどうかなって」

 

「ん?似合っているぞ呂、時雨もスマンな、わざわざ」

 

「たいしたことはしてないよ、ソレも沢山ある予備の奴だしね」

 

「ろーちゃん気に入りました、はい」

 

「よかったらソレはプレゼントするよ」

 

「やった!」

 

「村雨にも期待してね?」

 

「ぽい♪」

 

 

そう言うと時雨と同じく、自分の予備の衣装をろーちゃんに渡す村雨と夕立。

みんな同じ白露型だけあって、デザインはほぼ一緒だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤城は隅で自分の袴を少しめくり、スパッツを履きながら

 

 

「一航戦の誇り、こんな事で失うワケには…」

 

 

とか言っている。

今ちらっと下着が見えましたね、ナイスパンツ

 

 

「なんかバイクと和装って似合わんなぁ」

 

「仕方がないですよ、でもまぁ楽しいですから気にしてません」

 

 

赤城はたすきをかけ、まるで小料理屋で働く鳳翔さんのようなカッコになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、夕張は準備をほぼ終え、最後に自分のメットに緑のリボンをつけていた。

これならどこからみても一目で夕張だとわかるな、と感心した。

 

 

「お前も武蔵と一緒でヘソでてるけど大丈夫なん?」

 

「妖精さんの謎パワーで結構平気なの」

 

「へ~」

 

「普通ならお腹壊しちゃうわ」

 

「だろうな」

 

 

 

 

 

 

オレは自分の準備を終え、屋外喫煙所でタバコをすう。

そこへ武蔵がやってきて

 

 

「にいやん、来週から私もやっかいになるぞ、よろしく頼む」

 

「ぇ?とつぜんやな?」

 

「昨日無理やり通してきた」

 

「また無茶な…ほどほどにな?」

 

「うむ」

 

「まぁ場所は空いてるし、なんなら大和と同室でもええか?」

 

「その方がありがたい」

 

「うい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、全員準備は整ったな?」

 

 

オレは提督っぽくふるまって全員に声をかけた。

 

 

「旗艦大和申告します、旗艦以下艦隊所属艦娘、総員揃いました」

 

「うむ、早速出撃準備に入れ、総員抜錨せよ」

 

「総員抜錨入ります!」

 

 

 

全員バイクのキーをまわしエンジンをともす。

 

ドドドドドドド

 

 

これだけの台数あつまると、なかなかに圧巻&威圧的だ。

皆バイクに跨り出発の時を待つ。

 

 

『事前の打ち合わせ通り、時雨、村雨、夕立、島風は先行し偵察行動、状況を逐次報告せよ』

『なお旗艦は時雨、のちの指示は一任する』

 

『時雨、了解』

 

『よし、偵察部隊、出撃せよ』

 

『『了解』』

 

 

こうして2stの4台は先行させる。

何故かって?そりゃ 2stは後方にオイルをまき散らす からである。

2stの真後ろに居ると、シールド(ヘルメットの透明になってるところの名称)にオイルが付着してモヤモヤになり視界が悪くなる。

多くのバイクで走る場合、殿に固めるか、別行動するのがセオリーだ。

 

 

『つづいて本隊、先頭から武蔵、大和、赤城、グラーフ、夕張、殿は我が務める』

『旗艦大和、以後の指示は一任する』

 

『大和了解、総員出撃!』

 

『『了解』』

 

 

こうして総勢10台のお花見部隊はオレのガレージから出発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『偵察部隊旗艦時雨より伝達、交通量やや多し、国道〇〇の交差点北側にて速度違反取り締まりを確認、注意されたし』

 

『艦隊旗艦大和、了解、引き続き偵察を続行せよ』

 

『時雨、了解』

 

『赤城より意見具申、前方にパン屋を発見、補給の要ありと認む』

 

『艦隊旗艦大和、意見却下、引き続き隊列を維持せよ』

 

『赤城、了解(´;ω;`)』

 

『最後尾にいやんより伝達、みんなノリノリやなw』

 

『『wwwwwwwwww』』

 

 




艦娘達の連絡時のセリフが可笑しいかもしれませんが
堪忍しておくれやす、ミリヲタじゃないけん。



それでは次回もお楽しみに!





本文一部修正しました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。