鉄騎~大地を征く艦娘たち~   作:にいやん黒須賀部

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皆さまおはこんばんちは!
お盆はなんだか用事がたてこんでへこんでる、にいやん黒横賀部でございます。

先月末の砲雷撃戦よーい舞鶴で購入した時雨タペストリー部屋に飾りました。
村雨は以前購入したので、あとは夕立があれば好みの子コンプです。

白露もきらいじゃないんですが…。



さて、本編28話はじまります!



28:フェイクネーム!

少し雨に降られたが、無事タバコも買い帰宅する。

朝ごはんの準備も完了し、オレは皆をキッチンに呼んだ。

にぎやかな食事中、オレは先日から温めていた提案をみんなに聞いてもらうため、食事の手を休める。

 

 

「実は提案があるんだけど、次の日曜日、みんなでお花見しないか?」

 

「「!!!」」

 

「「賛成!」」

 

 

あっというまに満場一致で開催が決定した。

あとは当日の場所と飲食物の手配だな。

オレは場所については既に心当たりがあった。

先日の新聞記事に載っていた場所は、おそらく人が多すぎて、艦娘同行では目立ちすぎる。

何年も前からオレ的オススメお花見スポットになっている場所が比較的近くにある。

そこならば人もまばらで敷地も広く、悪目立ちすることもないだろう。

そう思いにふけっていると、大和からも提案があるという。

 

 

「ここでの生活についてですが構いません?」

 

「うん、どうぞ」

 

「実は私達手持無沙汰なのですよ、それで炊事洗濯掃除など、分担しようと思いまして」

 

「ぇ?それじゃあオレは解雇ってこと?」

 

 

ひえー、それでは無職に逆戻りだ、と思い問いただした。

 

 

「いえ、ここのお家賃とお給料はでますよ?ただ出来ることは私たち自身でやらないと適応プログラムとしては…」

 

「まぁ言ってることは判るんやけど…それでええの?オレ楽できるからありがたい話ではあるけど」

 

「はい、実はもうみんなで決めた事なんですよ、もちろん今出かけてる夕張ちゃんも、あとは貴方の了承待ちでして」

 

「そういう事ならありがたく、たのむわな!」

 

「はい」

 

 

そんなワケで家事は分担制ということになった。

こんなに楽していいんもか?とは思うが…これも仕事だといわては仕方がない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝食を終えたオレは、軽トラで町内のとある家にむかっていた。

ソレは先日おやっさんの所での出来事で…。

艦娘の受け入れ人数が今の倍になると、浴槽なんかが手狭過ぎる、との事で

急いで工事依頼をだし、早速作業に入りたいとのことだった。

なぜ家主に相談ないんだ、と思ったら、気を利かせて赤城が手配してくれたらしい。

もちろん費用は軍持ち、正直こういう時はほんとありがたいと感じる。

で、その工事業者がなんとオレの地元の友人、サブローの所に発注したらしいのだ。

おおまかなスケジュールなど、伝達しておきたいとの事だった。

 

トラックや工事車両が何台も停まっている大豪邸に到着した。

ここが建設業のサブローの実家兼事務所であった。

オレは母屋の隣の事務所のドアをあけた。

 

 

「おはようございます、サブローいますか?」

 

 

すると本人が居たようですぐに表に出てきた。

サブローはオレと違いガタイがよく日に焼けた肌と、さわやかな笑顔が似合うナイスガイなのだ。

 

 

「おう、プータローきたか」

 

「待て、一応職に就いたぞ?実家だが」

 

「ははっ、聞いたぞ?若い女を何人も侍らせとるとか?遊び人やなw」

 

「人聞きが悪い事ゆーな、バイク仲間のよしみで間借りさせてあげてんの」

 

 

ということにしておいた。

なぜなら、艦娘であることがおおっぴらになると、パニックになりかねないからだ。

この度の一般社会への適応プログラム云々も一応極秘に行われている。

むやみに知らせてはイケナイ事だった。

 

 

「それはそうと、はよこっちこい、とりあえずの説明しとかんとな」

 

「ういー」

 

 

オレは気のない返事でサブローの元へ行く。

細かいところは既に赤城に話がとおってる、との事から話しは半分くらいしか聞いてなかった。

突貫で工事にかかってもひと月はかかるとの事で、まぁ可能な範囲でいそいでくれとだけ伝えた。

 

 

「ところでよぉ、あの黒髪のおねーちゃん、すげぇ美人やな?」

 

「あぁ。赤城のことか」(しまった、名前ゆーてもた)

 

「あー、そうそう、その赤城さん!仕事も出来そうだし、お前嫁に来てもらったらどうや?」

 

 

あれ?赤城で名前伝えてんのか?まぁ普通に苗字でありそうやけどな、と一人考える。

とりあえずあわせておこう。

 

 

「むりむり、いっぺん告白したけど、アカンかったわ」

 

「wwwwwwwww」

 

 

大草原ヤメレ!

 

 

とりあえずの話しはすぐに終わり、工事自体は明後日からかかりたいとの事だけ忘れるな、と念を押された。

用が済んだらここははやく退散だ、のんびりしてたら何をゲロってしまうかわかったものではない。

オレは軽トラにのりこみ帰路を急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰宅すると、赤城が洗濯物を抱えて乾燥機に放り込んでる最中だった。

サブローの奴、へんなこと言うからまたオレの病気が再発してしまいそうやないか!

頭をブンブン振って、赤城のもとに向かう。

そしてサブローから聞いた話を伝えた。

 

 

「ごめんなさい、費用が軍持ちでしたから、こちらで進めてしまいました」

 

「そりゃええんやけど、そのサブローに名乗ったんは大丈夫なのか?」

 

「ええ、一応偽名で通すようにと決められてます」

 

「?赤城が偽名なん?」

 

「ええ、私は『赤城サキ』で書類は通ってます」

 

「へぇ~」

 

「とりあえず今後の事もありますし、皆が集まった時にでも改めてお伝えしますよ」

 

「りょうかい」

 

 

そうか、名前の事は一切考えてなかったが、ちゃんと準備はしてたんだな、とオレは感心していた。

あとでしっかり覚えておかないとボロがでそうだ。

 

 

 

 

そして夕刻、キッチンに集まった皆の前で改めて紹介が始まった。

 

 

「赤城サキ」

 

「大和アヤナ」

 

「サオリ・ツェペリン」

 

「呂剛アイ」

 

「ユウバリ・セーラ・エミ」

 

「ちょ、まて!夕張それマジか?」

 

「うん」

 

「お前どうみても日本人…ってわけでもねぇなぁ」

 

「なんかかっこいいでしょ?」テヘ

 

「う~ん、まぁハーフにみえなくもないけど…」

 

「やった!」

 

 

何故か嬉し気な夕張。

本人が気に入ってるならよしとしておこう。

 

 

 

それよりメモでもしておかないと絶対にわすれる、とオレはキッチリとノートに書きこんでおいた。

 




なんか偽名まで設定しちゃいました。
おかしくないよね?

それでは、次回もお楽しみに!

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