鉄騎~大地を征く艦娘たち~   作:にいやん黒須賀部

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皆さまおはこんばんちは!
何故かペプシよりコーラが大好き、にいやん黒須賀部でございます。

コーラ&ポテチやめないから太るんでしょうね(滝汗


いよいよ2クール分いっぱいの24話まできましたね。
さて、今回もどうなるのでしょうか?

それでは、はじまります!



24:ハイウェイマジシャン!

大和と赤城がでかけてから、オレは暇を持て余し、愛機の洗車をすることにした。

バイクを外に出してきて、バケツと雑巾、ホースとブラシを用意する。

面倒だから、ホースから出る水をそのままバイク全体にかけていく。

 

そうやって作業をしていると、オレと同じく暇を持て余したろーちゃんが近寄ってきた。

 

 

「おそうじですか?」

 

「あぁ、そうだよー」

 

「ろーちゃんも手伝いますって、はい!」

 

「ええんか?」

 

「ツェペの手伝いよくしてたのです、慣れてますって」

 

「そいつぁ頼もしい、ぜひお願いするで」

 

「はい♪」

 

 

そう元気よく返事をしたろーちゃんは、スポンジでごしごしと車体を洗う。

自分でいうだけあって、その手並みは流れるような動きで素早く作業を進めていく。

きっとグラーフの教えが良かったのだろう。

 

 

「ねぇにいやん?」

 

「なんや、ろーちゃん?」

 

「ろーちゃんもバイクのりたいですって」

 

「バイクかぁ…ろーちゃんの身長じゃつらいやろなぁ…」

 

「そうですか」ショボン

 

「うーん、ちょいとおやっさんに頼んでおくから、そうしょげんでくれ」

 

「ホント!?」パァァ

 

 

綺麗なつぼみが一瞬で花を開いたような、そんな笑顔にオレは心奪われる。

 

(アカン、コレは核弾頭並みや…グラーフえらいこ連れて来よったわ)

 

 

「とりあえずグラーフにも相談しときなよ?」

 

「はい♪」

 

 

ろーちゃんは嬉しさのあまり、さっき以上に熱心に洗車をつづけ

30分もしない内にオレの愛機はピカピカになっていた。

 

 

「にいやん、終わりましたって、はい」

 

「ご苦労さん」

 

 

そう告げると、ろーちゃんは得意げな笑顔で、グラーフとさんぽに出かける為駆けて行った。

 

 

 

 

(バイクなぁ…)

(マウンテンバイクならオレのお古があったから、最悪アレでガマンしてもらお)

 

オレはそう心の中で呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方そのころ。

買い出し部隊をかってでた赤城と大和は、無言で軽トラを走らせていた。

赤城が運転し、大和は助手席に座っている。

 

二人とも横幅はないが、女性としてはそれなりに身長のある方、いやかなりある。

そんな二人が軽トラックにのりこむと、やや狭苦しい印象になる。

今ふたりの間に流れる空気も、その光景にピッタリだったかもしれない。

 

 

 

目的地である大型スーパーを通り過ぎ、軽トラは高速道路へと進んでいった。

一番左の走行車線を、数多くの大型トラックのペースにあわせ流してゆく。

 

 

「「とうとう…この日が来たわね…」」

 

 

二人は同時に同じセリフでハモって話し出した。

が、軽トラのエンジンは高速回転で、すごい音を響かせながら走っている。

当然会話が聞き取りにくい、お互いに聞き返す。

 

 

「「え?」」

 

 

しばし無言の時が流れ、いつしか次のサービスエリアに差し掛かっていた。

赤城はハンドルを切り、サービスエリアの駐車場に軽トラを停めエンジンをもとめた。

 

 

「大和さん?」

「赤城さん?」

 

「「走る軽トラの中では話ができないわ!」」

 

 

二人は顔を見合わせ、プっと噴き出す。

お互いの間にあった重い空気はどこかへと消え、どこか爽やかな空気に入れ替わったようだった。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、なんだか毒気が抜けちゃった感じね?大和さん」

 

「そうね、なんだかバカみたいで笑っちゃいそうね、赤城さん」

 

「以前はこんなことなかったハズなのに、なんだか変な病気がうつったのかもしれないわね」

 

「あのひとから?」

 

「そう、あの人から」

 

「「ありえるわね」」

 

 

二人はお互いにお互いを指さし、一瞬の後、同時に笑い出した。

 

 

「あるある、そうよね(笑)」

 

「うんうん(笑)」

 

「私達きっといい友達になれるわ、ね? 大和?

 

「うん、同じことをかんがえていたわ 赤城 」 

 

 

 

 

散々爆笑したあと、ふたりは涙目になったひとみで見つめあいながら

 

 

「「休戦しましょっか」」

 

 

ここに、にいやん戦争停戦条約が成立したのだった。

次のインターでUターンし、二人は目的地のスーパーまで引き返す。

軽トラの車内は大声で談笑する二人の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな経緯があったことを知らないにいやんは、帰宅後の二人の豹変ぶりに驚いた。

あれ?出かける前はなんか重い空気があったのに?あれ?オレの勘違いか?

 

 

 

そう思い、この件はすぐに忘れてしまった。

 

 




うおー短いけど今回はこれで終了です。
ちょーっと今後の展開を吟味しますんで
次回更新まで時間をくださいませませm(__)m



では次回もご期待下さい。

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