鉄騎~大地を征く艦娘たち~   作:にいやん黒須賀部

16 / 57
皆さまおはこんばんちは!
にいやん黒須賀部でございます。

あとで読み返すたび誤字脱字の嵐で、なんだかなぁもう!な毎日です。
もう少し落ち着いて書かないとダメですね。

先日、二輪&四輪ともに車検のお知らせが送られてきました。
一気に出費ががが。



さて、お話しは終戦直後の第2回目、16話に突入ですよ。
恥ずかしい過去を思い出しつつ舞鶴へ向かってるところでしたね。

それでは、はじまります。




16:~にいやん愛の旅立ち編~その2

自分の恥ずかしい過去を思い出し、自己嫌悪モード発動。

結局あの後、大和にオンブしてもらって帰ったんだっけ…。

 

 

ドコドコドコ…

 

 

一路舞鶴を目指すオレだったが、ここは一服して落ち着こうと

峠を下りきったところにあるコンビニで休憩することにした。

 

愛機を駐車場に停め、いつもの銘柄X3箱を買い、喫煙場所でタバコをふかす。

 

ふぃ~。

 

ここまでで、大体半分は走ってきているな、などと思いつつ、順調に進んでる事に一応喜んでおく。

 

 

 

明日は舞鶴にある神社で盛大な結婚式が開催される予定なのだが

やはり昔を思い出したことも重なって、気分は重たいものとなっていた。

2本目を喫い終えると、のそのそと準備をして再出発する。

あとは国道を一回右折するだけで東舞鶴に到着する、実に簡単なルートだ。

 

 

 

で、止せばいいのにまた色々と思い出してきたワケだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

族にサッカーボールにされちゃった、てへ☆事件から数週間後。

退役した2代目赤城に替わり、3代目赤城がドロップ。舞鶴鎮守府に着任の命が下った。

3代目赤城はそれぞれの部署に挨拶をして回り、当然工廠にもやってきた。

 

姿かたちは全くと言っていいほどソックリで、声もほぼ同じ、他人とは思えないその姿で挨拶をする。

 

「一航戦赤城です、よろしくお願いいたします」ペコリ

 

オレを含め、工廠メンバーに一礼していた。

良かった、各個人に挨拶にこられていたら、どうなっていたことか…。

 

 

 

そうこうしていると正午を告げるサイレンが鳴った。

普段のオレはコンビニ弁当たまに自炊して手作り弁当なのだが

例の事件以来、あまり休憩時間には工廠に居ないようにしたくて、食堂で定食を食べるのが定番になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

食堂にはまばらに人が居て、多すぎず少なすぎずで落ち着くことが出来た。

と思っていると、直ぐ近くに一航戦の二人が対面で座って食事中ではないか!?

有難いことに赤城はこちらに背を向ける形となっている。

たったそれだけのことでホッとしている自分に気が付く。

 

よくみれば、普段から不愛想な感じの加賀が、今日は更にその度合いを上げたような仏頂面であった。

おかしい、赤城&加賀の一航戦は、姉妹ではないが仲の良さは、駆逐艦娘姉妹の白露型にも勝るものだったハズ。

いやまてよ…たしか2代目赤城になってから、あまり一緒に居るのをみかけた記憶がない。

 

そんな考えにふけっていると、思わず耳に二人の会話が聞こえてきた。

 

 

 

「あなたは赤城さんであって、赤城さんではないの」

 

「どういう事です?」

 

「言葉通りの意味です。私の赤城さんは半年前に沈みました、貴女は似ているだけの別人よ」

 

「そうですね、だからと言って、貴女と仲良くしちゃいけないなんてことは無いわ」ニコ

 

「………貴方はいつもそう、その笑顔がどれだけ私を苦しめるのか…」

 

「よく意味が解らないわ?ねぇ加賀さん」

 

「とにかく、しばらくは一人にしてください!」

 

 

 

加賀はガタンと勢いよく立つと、ツカツカと食堂から出て行ってしまった。

しばらく加賀の去っていった方を見つめ続ける現赤城。

 

「ふぅ」と一息ついてお盆を手に取りコチラに振り向いた。

 

ヤバい!目があっちまった!!

 

 

 

赤城は柔らかな表情でコチラに尋ねてきた。

 

「あの、工廠の整備班の方ですよね?たしか…」

 

「あぁ、ここではにいやんでとおってます、そう呼んでください」

 

「わかりました、ん?にいやん?」

 

「何か?」

 

「いえ、なんでも。ところで、さっきの私たちの話し聞かれてましたよね?」

 

なんでバレてんだ?

その表情が顔に出ていたのか、赤城はイタズラがばれた子供のようにペロっと舌を出し

 

「グラスに貴方の顔が映ってたんです、眼が大きいから表情がすぐ読み取れましたよ?」

 

しまった、そんなことまで 計算に入れてなかったわ。

ハァ………ここは観念してしばらく付き合うことにしよう。

 

 

 

 

 

「…席も近いし、聞きたくなくても聞こえてたでしょうね」

 

「なるほど、では質問なんですけど、加賀さんはなにを悩んでいるか検討つきます?」

 

「うーん、言いにくい事ですが…」

 

「はい」

 

「おそらく初代赤城の代わりは務まらん、認められないってところなのでは?」

 

「ぇ?」

 

「今しがたの加賀さんの発言を聞いていたかぎり、そう判断しましたが…」

 

「もう一つ、コレは憶測なのですが」

 

 

 

つい今しがたオレも気が付いたことを話してみる。

 

 

 

「初代赤城は加賀さんたちと共に出撃し、結果悲しいことに轟沈となりました」

 

「聞いた話では、味方の撤退を援護するために、無理に初代赤城が殿をつとめたそうです」

 

「加賀さんは初代赤城を守れなかった自分が許せないのではないかな?と」

 

「そんな!?」

 

 

 

赤城は驚いた表情になって続ける。

 

 

 

「任務で散ることは誇りではあっても恥ではありません」

 

「なにも加賀さんが自分を責めるようなことでは…」

 

 

 

「そうですよね。その思いをなるべく丁寧にお話しすれば良いかとおもいますよ」

 

オレの答えに赤城は満面の笑顔を見せ

 

「ありがとうございました、にいやん」ペコリ

 

と告げ、急いで加賀の後を追っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふむ、あの時はなんかすごくえらそうな意見をいってしまったかな?

人の事は判るのに、なんで自分の事がわからないんだろうな。

 

思いにふけっていると、バイクが道のかなり左端を通っていたことに気が付く。

おっと危ない、こんな場面で自爆とかシャレにならない。

 

慣れというのは怖いもので、半分意識していなかったが

気が付くとすでに西舞鶴をぬけ、東舞鶴まであと5分ほどの所まで来ていた。

 

 

 

このまま鎮守府入りするには、気持ちがあまりにもスッキリしていない為

鎮守府隣の赤煉瓦倉庫にある喫茶店で一服していくことにした。

ちなみにこの赤煉瓦倉庫、現在はいろんなイベントを開催できるホールとなっている。

つい先日「艦隊これくしょん」の同人誌即売会が開催されたばかりだ。

 

まぁオレも一般参加してきたけどな(ドヤァ

 

 

 

喫茶店に入り「アイスコーヒーを一つ」と注文する。

一人でテーブル席ってのもマズいのでカウンター席に着く。

そこには背の高い見たことがあるような女性が二人

同じくカウンター席でアイスティーを飲んでいるのがわかる。

 

 

 

「よっお久しぶり、大和に武蔵」

 

「あら?にいやんお久しぶり」

 

「久しいな、息災のようでなによりだ」

 

 

 

しまった、思わず声をかけちまった!

一人になりたいからわざわざ鎮守府のとなりの喫茶店に入ったのに

策士策に溺れるというか、今日は星のめぐりあわせが悪いのだろう、ということにしておいた。

 

 

 

「ちょっと浮かないお顔ですけれど、どうかしましたか?」

 

「姉上、そいつはかつての想い人が結婚するから複雑なのだろうよ」

 

「ちょ、バラすな」

 

 

 

ちょっと天然な姉と違い、武蔵はとにかく察しが良い、嫌なことに。

大和は合点がいった、というようにうんうんと頷いている。

 

 

 

「素直に祝いたいんやけどな、どうもモヤモヤしちまって」

 

「ふむ、ではそうすれば問題ないではないか」

 

「頭と心は別なんや」

 

「ふむ、相も変わらず面倒な奴だな」

 

 

 

そう言いつつ顔はニヤけている武蔵。

あの表情は何かよからぬ事を考えている顔に違いない。

 

 

 

「姉上、所用を思い出した。先に失礼致しますぞ」

 

 

 

そう言うと武蔵はスタコラサッサと言った感じで会計を済ませ出て行ってしまった。

なんなんだアイツは。

 

 

 

「ところでにいやん?」

 

「うん?」

 

「まだ吹っ切れませんか?」

 

「あー…」

 

 

 

まぁなんて言うか、悩んでる時点で吹っ切れてないんだろうな。

 

 

 

「少し倉庫群のまわりを歩きません?」

 

「あぁかまわへんで」

 

 

 

そして二人、赤煉瓦倉庫の周りを散策することになった。

しばらく無言で歩いていたが、ポツリと大和が呟いた。

 

 

 

「貴方はやさしいから…」

 

「ん?なんかいったか?」

 

「何も…」

 

「そっか」

 

 

 

そうこうしていると、観光遊覧船のりばを越えたあたりまで来てしまう。

今日はもう運行予定が終了し、人気のないしずけさだけが漂っていた。

 

 

 

「あのね、にいやん」

 

「うん」

 

「貴方はこのままでいいの?」

 

「よくはないやろなぁ」

 

「私思うんです、貴方は弱くない、むしろ強い人。弱い自分を作って甘えてるだけだわ…」

 

「随分な言われようやなぁ」

 

 

 

苦笑いして大和をみると、彼女の眼は真剣そのものだった。

しばらく見つめあっていたが、大和は意を決したようにハッキりと言った。

 

 

 

「私が魔法をかけてあげます」

 

 

 

次の瞬間、オレは大和に抱きしめられ、唇を奪われた!!

%☆&〇!$□▽*!?は?まってそこの宇宙戦艦!オレのファーストキス奪わないで orz

 

 

時間にしてほんの数秒だったのだろうが、オレにはなん時間にも感じられた。

振りほどこうにも、すごい力で押さえつけられている。

 

そして唇を離し、大和が話してくる。

 

 

 

「私は貴方が好きです。でも貴方が別の人を想ってることは承知してます」

 

「私はあきらめません、時間はたっぷりありますから、いつか振り向かせます」

 

「ぁ…ぉぅ?」

 

 

 

イキナリな事態にオレのスパコンは煙を噴いていた…。

はい?な、なんでオレ???意味が解らない…。

何がしたいのこの子???

 

パニックになった頭では何一つ答えはでてこなかった。

 

 

 

 

 

 




何か別の作品になっちまったような超展開に筆者もびっくり。
想いのままタイピングしてたらこんなことに(笑)
コレ今後どうなるんでしょうね?

無責任な発言ですが(汗



まぁ次回に期待ってことで
つづきをお楽しみに!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。