俺の嫁(デッキ)と共にARC-Vっぽい異世界へ。   作:雪咲

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 見ている方が居るか分かりませんが、遅れてすみませんでした。

 最新話です。


遊勝塾筆頭デュエリスト・榊遊矢

 この世界の人物の名前に思い当たる節がある時点で気が付くべきだったんだ。

 

「初めまして、俺は遊勝塾筆頭デュエリストの榊遊矢。よろしく!」

 

 タツヤに連れられてやってきたのは遊勝塾。そこで、俺が何かを言う前に話はとんとん拍子に進んでいってしまい、何故かお互いに自己紹介する流れになっている。

 

「私は柊柚子。でこっちが現在遊勝塾の塾長で私のお父さん」

 

「柊修造だ! うぉーー! 熱血してるかーー!」

 

「お父さん、うるさい!」

 

 柚子が何処からか取り出したハリセンが修造を撃沈させた。こういう所は原作と変わらないみたいだ。

 

「で、他には僕と同じ年のフトシ君とアユちゃんがいるはずんだけど、今日はいないみたい」

 

 連れてきた張本人のタツヤは、俺に向かってそう言った。目の前には遊勝塾のメンバーである、遊矢、柚子、塾長、タツヤがいる。今はいないがフトシもアユもいるらしい。

 

 所で、この前のテレビを見た感じだと、榊遊矢はペンデュラムモンスターを持っていない。つまり、まだ原作は始まっていないと思う。だが、手に入れた後に塾に入るはずのタツヤ含むほぼ全員が揃っている事を考慮すると、この世界は原作の『遊戯王ARC-V』とかなり離れていそうだ。俺の最初の方の原作知識も何処まで通じるのやら……。まあ、頼る気などさらさらないし、俺にはみやこ()もいる。何とかなるだろ。

 

「ほら、お兄ちゃんも」

 

「あ、ああ。俺は水宮銀河。今日はタツヤ君に誘われて見学に来た。よろしく頼む」

 

「ああ、今日一日よろしく。出来れば、遊勝塾に所属してくれると嬉しいかな」

 

 俺の挨拶に遊勝塾の面々も挨拶を返し、最後に遊矢と握手を交わした。

 

「じゃあ、銀河。俺が遊勝塾を案内するよ。ついでに、せっかくだからアクションデュエルをやってみよう!」

 

「アクションデュエルか。お手柔らかに頼むよ」

 

 原作と違い、遊矢は既にテレビに映る様なタイトルでのデュエルを経験している。そんな彼の得意分野であるアクションデュエルでOCGの経験しかない俺が何処までついていけるのか……。

 

 俺と遊矢、柚子の三人で遊勝塾を周っていく。アニメで見ていた時と同じでアスレチックな構造になっているのは変わらない。その中に授業を受けるミーティングルームや休憩室等があった。

 

 そして俺たちは最後にアクションデュエルを行うデュエルスフィールドへとやってきた。柚子は俺たちと別れてリアルソリッドビジョン・システムを起動させる為にコントロールルームへと向かった。

 

「銀河、アクションデュエルをする前にまずはこれを着てくれないか?」

 

「これは、ジャケット?」

 

 遊矢がロッカーから取り出してきたのは黒い無地のジャケットだった。

 

「これは|ARJ《アンチ・リアルソリッドヴィジョン・ジャケット》と言って、リアルソリッドヴィジョンによって実体化したダメージを無効に出来る優れものさ。俺は今来てる服自体を加工しているから問題ないけど、銀河は持っていないだろう? 持ってない人用に塾では貸し出し用をいくつか常備しているんだ」

 

「有り難く借りていくよ、遊矢」

 

 これも原作との違いという奴だろうか。リアルソリッドヴィジョンで事故死するのは御免なので有り難い。……もしも原作道理に話が進めば、これだけでは済まなそうだけど。

 

 遊矢はデュエルフィールドの中に入ると軽やかなステップで高台へと登っていく。俺も少々運動を嗜んでいたとはいえ、あんな動きは出来そうもない。……それに多分、あの遊矢の体の柔らかさは生まれ持った才能だろう。本人もそれを理解しているかは分からないけど。

 

「銀河、準備はいいかい? 出来たのなら、全力で掛かってこい!」

 

 デュエルディスクを構えた遊矢見ながら、アクションデュエルのルールに目を通す。どうやら、この辺も少し変わっている様で、アニメと漫画版の要素を合わせて更に調整してあるようだ。

 

 大きく変わった点は、

 

1、アクションフィールドとは別にフィールド魔法を発動できる。

2、落ちてるアクションマジックは、ランダムで選ばれるカード以外に、その場所に必ずあるものがある。

3、カードが存在する場所は予め決まっており、誰か何らかの方法で触れるまでカードが勝手に移動することはない。

 

 ということだそうだ。つまり、カードが確定している場所のものを取りに行ったり、それを妨害するのがセオリーで、現に遊矢の足元には回避のカードが必ず出現する。……ちょっと卑怯くさいが、最初のポジションも重要なのか。

 

「大丈夫、始めようか」

 

「ようし! じゃあ、いつもの掛け声と共に始めよう。銀河も知ってるだろう?」

 

 ああ、原作でもやっていたあれだな。そこはどこでも変わらないのか。

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

 

「地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!」

 

「見よ、これぞ、デュエルの最強進化系!」

 

「「アクショーン、デュエル!」」




 ある意味で説明回。デュエルは次回になります。やっぱり話を書くのは難しいですね。

 何故かもう少し後で戦うはずだった、遊矢との勝負が始まります。

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