せっかく転生したので最強の悪役を目指します。   作:Z-ONE

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process32 闇の書戦第二ラウンド開幕! 政宗、共闘の提案?

 政宗と闇の書が戦っている最中、なのは達は……

 

「あーもー! どーなってんのよ!」

 

「アリサちゃん、落ち着いて」

 

 アリサが叫び声を上げて怒りを露にし、それをすずかが静めている。

 

 四人は闇の書が発動した魔法で放たれた炎の柱に遮られ、なかなか進めずにいた。

 

「このままじゃ……どうするなのは」

 

「このままゆっくり進んでいこう」

 

 二人がこれからの事を話していると、突然炎の柱が一斉に消滅する。

 

 四人が病院の屋上に目を向けると、そこには……

 

「この程度か……」

 

「…クッ」

 

 闇の書の首元に剣を突きつける赤黒く変化したクロノスが居た。

 

 俺が剣を振るおうとすると闇の書は右手でクロノスに正拳突きを放つ。

 

「クソが」

 

 俺は後ろに少し後退するも即座に立て直し、盾を構える。

 

 すると盾が変化し、まるで生きているように脈動する巨大な鞭が出現する。

 

「逃がすか!」

 

 俺が盾を振るうと鞭が闇の書に向かって伸びていく。

 

 鞭は闇の書を捉えるとそのまま闇の書を鞭で拘束する。

 

 俺はそのまま盾を地面に叩きつけるように振るう。

 

 それと同じように鞭も動き、闇の書は地面に叩きつけられる。

 

 鞭は縮んでいき、やがて通常の盾の状態に戻る。

 

「どうした? さっきまでの勢いはどうした」

 

 俺が一歩前に進むと煙の中から発行する鎖が俺の剣に巻き付く。

 

 俺は剣を握る力を強くする。

 

「この程度か」

 

「はぁ!」

 

 闇の書が俺の背後から蹴りを繰り出す。

 

 だが、俺はそれを見ることなく仰け反るようにして躱す。

 

「なに!?」

 

「詰めが甘いな」

 

 俺はそのままバク転の要領で闇の書に蹴りを放つ。

 

 それと同時に剣のバインドも解除される。

 

「そろそろフィニッシュだ」

 

 俺がバグヴァイザーのボタンを押そうとする。

 

 すると、突如空中から魔法弾が放たれる。

 

「邪魔を……」

 

 俺が大きく後ろに後退すると突如、吹雪が俺を襲う。

 

 その吹雪によって俺の両脚が拘束される。

 

「鬱陶しいな」

 

「「やぁ!」」

 

 左右からアリサとフェイトが迫ってくる。

 

「無駄な事を」

 

 炎を纏ったアリサの剣を盾で、雷を纏ったフェイトの鎌を剣で受け止める。

 

 俺を二人をはじき返し、盾を構える。

 

 すると再び盾から鞭が出現する。

 

「小賢しい! 消えろ!」

 

「「きゃあ!?」」

 

 俺を大きく盾を振るう、それと同時に鞭は俺の足元の氷を砕き、アリサとフェイトを吹き飛ばす。

 

 鞭はそのまますずかの方に向かっていく。

 

「えっ!?」

 

 すずかを拘束した事を確認すると俺は大きく横に腕を振るった。

 

「しばらく空の旅でもしているがいい」

 

「きゃああああ!」

 

 投げ飛ばされたすずかは彼方へと飛んで行ってしまう。

 

 俺はそれを確認せずに剣をなのはへと向ける。

 

「さぁ、高町なのは。交渉といこうか」

 

「交渉?」

 

 なのはは俺を問いかけに答えると警戒を解くことなく、ゆっくりと降下してくる。

 

「そうだ、貴様らは奴の中にいる八神はやてを救出したいのだろう?」

 

「……そうだよ」

 

「一方、私は八神はやては助かろうが、死のうがどうでもいい。ほしいのは元よりあの『闇』のみ」

 

「それで?」

 

「私と一時的に協力しようではないか」

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 俺はゆっくりと闇の書の方へと歩んでいく。

 

「タイムアウト終了だ。再開と行こうか」

 

 闇の書は一気に俺との距離を詰める。

 

 その一撃を盾で防ぐ。

 

 盾を押し返し、闇の書を後方に飛ばす。

 

 その隙に俺を剣を上に掲げる。

 

 すると闇の書の上空に巨大な魔法陣が出現する。

 

「砕け散れぇ!」

 

 剣を勢いよく振り下ろすと魔法陣は電撃を伴い、急降下する。

 

 地面に接触した瞬間に魔法陣は大爆発を起こす。

 

「クッ!」

 

 闇の書は吹き飛ばされるがすぐに形勢を立て直し、構え直す。

 

 それと同時に俺は赤黒い粒子と共にその場から消える。

 

 だが、すぐに闇の書の懐に再び姿を現し、腹部に剣を当てる。

 

「紅蓮爆龍剣……」

 

 剣は炎を纏って、闇の書を切り裂く。

 

 炎は龍のような形となって俺の周囲を回る。

 

 俺が剣の切先を上に向けて構えると龍型の炎は剣に吸収される。

 

「フン!」

 

 剣を下から上へと振り上げると炎は再び龍の形となって地面から吹き上がる。

 

 闇の書はこの一撃が直撃しても平然と立ち上がる。

 

「その回復力は面倒だな……さて」

 

 俺は空に目線を移す。

 

「もういいだろう、さっさとしろ」

 

「アンタに言われなくても!」

 

 俺が空に向かってそう言うと空中からアリサが急降下してくる。

 

 アリサは降りてくると同時に頭の上に構えていた炎を剣を振り下ろす。

 

 闇の書はそれを受け止める。

 

「せい! はっ!」

 

 アリサはそのまま炎の剣を右・左と振るい、大きく後退する。

 

「散れ!」

 

 闇の書がパイルバンカーをアリサに向けて放つ。

 

「させない!」

 

《INFINITY ZERO》

 

 アリサの前に立ったすずかが手をかざすと巨大な氷の盾が出現する。

 

 氷の盾は闇の書の一撃を完全に防ぎきり、粉々に砕け散る。

 

「ありがと、すずか」

 

「うん!」

 

「ちょっといいか?」

 

 俺が声をかけると二人ははっとした様子でこちらに振り向く。

 

「何よ!」

 

「貴様らが勝手にいい雰囲気になっているからだ。あの二人は目的通りに動いたか?」

 

「はい、二人で目的地に向かいました」

 

「ならいい」

 

「なんでアンタとなんかと……」

 

「これが一番効率的だろう」

 

 文句を言いながらアリサは闇の書に剣を向ける。

 

「さて、行くとしようか」




次回予告

休戦関係となったなのは達と政宗。

互いの目的を果たすために闇の書との戦いに挑む!

アリサ・すずか・政宗が闇の書と戦闘を繰り広げる中、なのはとフェイトは何処に向かったのか……

そして、なのは達ははやてを救い出せるのか?

次回 正義と悪の共闘! 八神はやてを救い出せ!

この作品の結末について自分の中ではいくつか候補があるのですが、どれが見たいですか? ぜひご協力ください。

  • 政宗消滅END(一応正史)
  • 政宗完全勝利END(現在構想とは真逆)
  • 政宗改心END(自分的にはなし)
  • 作者にお任せ(高確率で消滅END)
  • 消滅と完全勝利
  • 消滅と改心
  • 完全勝利と改心
  • 全部見たい

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