ファンタジーライフ ~転生先は異世界でした~   作:篠崎零花

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メモ帳に書き溜めしていくスタイルなので不定期の更新になります。

なるべく読みやすく頑張りますので、適当に読んでください。


プロローグ

とある家のある部屋。

男女が添い寝しながら寝ていたのだが……。

 

 

―――???視点

 

「ああ、もう。あなたの働く環境は卑劣すぎ。いい加減、そのことを伝えないとずっとこのままよ?」

と言う若い女性の声が聞こえてきた。

 

(……夢、かな……)

浮かび上がってきている意識でそう考え、もう一度寝ようと試し始める。

 

「まぁまぁ、仕方ないじゃないの。私達だってやってしまうときはやってしまうんだもの」

「やってしまう、と言うレベルではない。これはもう、他の神にもよくなるまで助力を請うべき」

 

おっとりとしたの声が楽観的にそう言うが、凛としたの声の持ち主が説教するかの如く言った。

 

(夢だと言うのにうるさい)

そう感じた女は寝返りをうつ。

右半身が下になっている横向きから左半身を下に。

「だから―――他の神は―――言わないとなにもしない―――」

凛とした声の持ち主が言っていると、

「はいはい、そうね。それはあなたから散々聞かされたわよ。……ところで、その子、起きたんじゃないのかしらね?」

 

そう言われてようやく女の方を向く。

「む…。確かに向きが変わっている。こうなっては仕方ない」

もう諦めたかのような声を出したかと思うと、

「手間をかけるようで悪いのだが、起きてこちらを見てはくれないだろうか」

と呼びかけてきた。

 

(はぁ……。見るだけなら…仕方ない、かな)

そう思い、立ち上がって声のした方へ体ごと向くと、とんでもない人物が二人ほどいた。

 

片方は武装した若い女性で、剣と思わしき物が腰に下げられている鞘に入っている。

服装は武装しているわりにはかなり軽装で、西洋風ドレスのようにも見える。

容姿はダークブラウンの髪はセミロングからロングヘア辺りの長さに青い澄んだ瞳。

 

もう片方の若い女性はゴスロリを着ていて、大きな鎌を手にしている。

容姿は薄黄緑色の髪はツインテールにしていて、髪飾りとしてドクロのものをつけている。

薄黄緑色から紫色になっている毛先は足のふくらはぎの付近までのびていて、少し上の部分にとけどけしい髪留めがつけられている。

 

「え、えーと…コスプレ?それとも私が見ている夢?」

と聞きつつも、多少違和感を覚え始める女。

 

「やっぱりそうなるのか。でも、どちらも違うんだよ」

 

「もうパッと言うとね、この人かって死を迎えさせたら実は違ってねぇー」

オブラートに包もうとした言葉をあっさり言うゴスロリ少女に呆れる若い女性。

「ちょっとヘル!……でも、申し訳ないね。こちらも上に散々言ってきたんだけど、どうも本人達が現状を大げさでもいいから伝えないと対応してくれないみたいでね」

 

「は、はあ…。それで、私は死んでいる…で間違いないと?」

困ったようなな笑みを浮かべ、曖昧な相づちと共に小さく頷いた。

そして念のため、と言う意味も含めて確認しようと声をかけ。

 

「ええ、そうなのよ。だからアテナがあなたに何かしたいって聞かなくってね~」

 

「そう、ですか」

自分が死んだ、なんて信じがたい。

どう考えても。

 

しかもよりにもよって、あの人と添い寝している時だなんて…。

 

そう考えていると申し訳なさそうな顔をするアテナ、と呼ばれた若い女性。

「ヘルはいいから。それで、生まれ変わりをさせてあげたいんだ。二度目、は保証できないけどもう一度人生を楽しめるよ」

 

「……。…まぁ、生き返れるのなら。生まれ変わりでも、いいよ」

返事を渋ってからそう答えた。

 

「ありがとう。では、ヘル。いいね?」

 

「はいはい、分かったわよ。なにも言いはしないわ」

 

仕方なく、と言うヘルと呼ばれた若い女性はアテナと呼ばれた若い女性の傍に立ち。

「忘れてたわ。私はヘル、そっちはアテナよ。…じゃ、新たな世界で、ね」

そう言うと女を転生し始めさせる。

 

別れを言うなら今しかない。

そう感じた私は、

「私は篠宮碧喜(しのみやたまき)だよ。さようなら。アテナ、ヘル」

と言い終えると見計らったかのように碧喜の視界が光に包まれた。

「よい人生(ライフ)を」、そう聞こえた気がした。

 

―――???視点

 

起きると、隣で相変わらず猫みたいに丸く横向きになって眠るあの子がいる。

 

(もう少ししたら起きるだろう。寝顔も見たいし、そのままにしよう)

そう思って顔を数分見てからスマホをいじり出す。

 

スマホの画面を消し、それからいつものようにすぐ横にあるテレビをつけ、ゲーム機をつけると赤い動画のマークのものを起動させた。

 

(寝顔はいつ見ても飽きないな)

と思いながら上がっている動画を見ていく。

 

見ている時、ふと思った。

(……それにしても、起きないな)

動画を見はじめてからそれなりに経つと言うのに。

それはおかしいとその子の体をゆすり―――


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