艦隊これくしょん ‐NextArea‐   作:セルラ

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十九話です!


今回は何が起こるのでしょうか?

本編をどうぞ~


第十九話  (混乱する鎮守府『戦艦編』)

 

 

金剛「全く異常はないのデース。いきなり吹雪はどうしたのでショウ?」

 

 

 

金剛は多少の疑問を持ちながら正面玄関の警備についていた。金剛だけではない、他の戦艦や他の艦種の艦娘も正面玄関にいた。

 

 

 

長門「確かにな、吹雪はあまり冷静ではなかったようだったな。やはり提督の失踪と何か関係が・・・?」

 

 

霧島「とりあえずはこのまま警備するのが一番かと」

 

 

榛名「榛名もそう思います!」

 

 

とは言ったものの、やはり正面玄関は平和だ。何かが隠れるような障害物もそんなに大きくないので隠れることは出来ないと考えられる。雲の流れも至って平凡だ、視界には海が広がっている。他の艦娘達は提督を見つける事が出来たのだろうか?深海棲艦の襲撃を受けていないだろうか、などといった考えが頭の中を回っている。

 

さらにここには戦艦と言う艦娘の中でも最強クラスの者達が集まっている。深海棲艦などはもちろん、提督でもまず通ることは出来ないであろう。そうその場にいた戦艦たちは思っていた。

 

だからだろう、真正面から何かが向かってきてもそこまで警戒しなかったのは

 

 

長門「ん・・?正面からきているのは誰だ…?」

 

 

 

金剛「深海棲艦・・・!?」

 

 

 

榛名「それに、あ、あの服は・・・!?」

 

 

 

霧島「・・・間違いありません。提督の来ていた服です」

 

 

提督の服を着た深海棲艦のような何かが少しずつ長門達へと近づいていった。さらに『それ』が現れた数秒後に食堂の方から砲撃音が聞こえてきた。食堂の方にも深海棲艦が出現したのだろうか?

 

金剛の頭にそんな考えが浮かんできた…だがそれよりも今は自分の為すべきことをするだけだ。

 

 

 

金剛「アナタは誰なのデスカ?」

 

 

彼女は比較的に穏やかな声で尋ねた。だが内心は焦っている…何故深海棲艦が提督の服を着ているのか?

 

 

もちろん『それ』は答えない。無言でこちらに近づいてくるだけだ。少しずつ、けれども確実に『それ』は私達に近づいてくる・・・その動きは不気味で、不規則だった。

 

 

長門「止まれ。それ以上近づくと砲撃するぞ」

 

 

長門の威圧的な声が聞こえる。だが『それ』は止まることなどなかった。

 

 

長門「警告はしたからな…全砲門、撃て!」

 

 

 

長門の号令と共に金剛を除く戦艦達が砲撃を行った。連続して聞こえる爆音。あっという間に『それ』は黒煙に包まれた。きっと普通の深海棲艦ならこれで跡形もなく消えているだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『普通の深海棲艦』であることが前提の話だが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その砲撃は数十秒間続いた。黒煙は未だ消えない。長門達は勝利を確信した。だがその中でも金剛は浮かない表情をしていた。

 

 

 

長門「フフッ・・・これがビックセブンだ。」

 

 

 

比叡「気合!入れて!頑張りました!」

 

 

榛名「金剛姉さま・・・どうしたんですか?浮かない顔して」

 

 

 

榛名は金剛の表情に気付いていた。それを隠すように声をかけられた瞬間にいつもの表情に変えた。

 

 

 

金剛「どうしたのデスカ?」

 

 

 

金剛はそう告げた。そう言って榛名の方に視線を変えたその時、深海棲艦の艦載機が榛名達の上に飛んでいることに気付いた。その艦載機は異常な軌道をしている。通常の艦載機ではありえないレベルの動きだ。

 

 

 

金剛「!?あぶな___」

 

 

金剛が言い終わる前に今度は長門達が煙に包まれた。だがその煙の色は白い。つまり爆撃機ではないという事だ。

何だ?何が起きている?あの深海棲艦か?いやでもあの砲撃を受けて生きているなんて考えられない。

そんな事を考えているうちにその白い煙は晴れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには・・・誰も立っていなかった。全員地面に倒れていた。

 

 

 

金剛「!?嘘・・・デショ?」

 

 

金剛は信じられないといった表情だ。その時後ろから声が聞こえた

 

 

 

??「イヤァ、ナンドツカッテモタノシイナァ」

 

 

そこには、黒煙に包まれたはずの深海棲艦のような何かが立っていた。

金剛は慌てて距離を取った。そして艤装を展開しようとした。だが艤装は展開できなかった。

 

 

 

金剛「What⁉何で艤装が!?」

 

 

??「ワタシガサイクシタンダヨ」

 

 

金剛はその話を聞いて絶望した。艤装が展開できない時点でもう艦娘に勝ち目はない。

 

 

??「マアマア、ワタシハベツニコロシニキタワケジャナイカラネ?スコシオハナシシヨウヨ」

 

 

金剛「お話・・・デスカ?」

 

 

??「ソウダヨ?ダカラオビエナクテダイジョウブダヨ。」

 

 

むしろこの状況で怯えない方がおかしいと思う。長門達が瞬間的に無力化されたのだ。警戒しないのは自殺行為に等しいだろう

 

 

??「カノジョタチハブジダヨ、タダイマハネムッテモラッテルダケ」

 

 

まるで金剛の心を読んだかのようにそう告げる。彼女は一体なんだ?

 

 

金剛「あの・・・アナタは?」

 

 

 

??「シツレイ、ジコショウカイシテマセンデシタネ。」

 

 

そう言って彼女は深海棲艦のような姿から艦娘に近い姿へと変わっていった。

 

 

 

??「私の名前は陽彩(ひいろ)。これで自己紹介は良かったのよね?」

 

 

彼女_陽彩はそう告げた。その姿は正規空母そのものだった。だがその姿は見たことが無かった。どの艦娘とも異なっている姿をしている。

 

 

金剛「あ、こ、金剛デース!ヨロシクネ!」

 

 

金剛はすぐに自己紹介をした。どうやら陽彩は敵対していないようだった。ただ敵対していないだけだ、彼女からは化物じみたプレッシャーが出ている。

 

 

 

陽彩「早速だけど・・私とお話ししてくれる?

 

 

彼女の表情は笑っていた。無邪気だったが、その無邪気さが逆に不気味だった。

金剛は意を決して彼女と話すことにした。

 

                                  ~続く~

 

 

 











陽彩(正規空母?)

深海棲艦のような姿をしていたが急に艦娘のような姿に変化した。
どうやら艦娘には敵意がないようだ…今のところは。
深海棲艦の艦載機を使用しているみたいだが…通常ではありえない動きが出来るようだ


とりあえず紹介はこんな感じで、また更新していきますよ~


二人がどんな会話をするのか…その頃重巡たちは何が起こったのか…

次もお楽しみに!

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