艦隊これくしょん ‐NextArea‐   作:セルラ

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十四話目です!
明日アプデだ ヤッター




第十四話  (少女)

吹雪「皆さん!どうしたんですか!その傷!?とにかくドックに急いで!」

 

 

吹雪は帰還した彼女達の様子を見て慌ててそう言った

 

だが、金剛の抱えていた謎の艦娘を見て

 

吹雪「・・・この子は?」

 

と尋ねた。

 

金剛「私達の命の恩人ネ!私よりも先に彼女を入渠させてほしいデス」

 

吹雪「わ、分かりました。では金剛さんは応急処置を受けてください」

 

金剛「了解ネ」

 

金剛はそう言って医務室に行った。

 

吹雪は言われたとおりに艦娘を先に入渠させた

 

だが入渠時間を見て驚いた

 

吹雪「入渠時間・・・00:00:00って何!?」

 

そう、そこには『0』としか表示されていなかった

 

??「ゴメンネ、起き上がれないのは傷ついたからじゃないの」

 

吹雪「!?誰!?」

 

何処からともなくそんな声が聞こえた

 

??「えっ!?君・・・私の声が聞こえるの!?」

 

吹雪「え、ええ分かるわ。貴方は誰なの?」

 

??「自己紹介は後でするからさ、弾薬貰えないかな?」

 

吹雪「??分かったけど…どうやって渡せばいいの?」

 

??「そこで倒れてる子の艤装に入れてもらってもいいかな?」

 

吹雪「・・・分かった」

 

吹雪は多少の疑問は持っていたが、今は考えないようにした

 

謎の声の言った通りに弾薬を艤装に入れると・・・少女は目を覚ました

 

??「た、助かったぁ・・・ありがとうございます!」

 

吹雪「え、あ、いや・・・」

 

??「そういえばあの『デース』とか言ってたお姉さんは大丈夫だったの?

 

吹雪「金剛さんの事ですか?問題はないと思います」

 

少女は「よかった」と言ってホッとしている

 

だが吹雪は聞きたいことが山ほどあった

 

吹雪「・・・あの、いいですか?」

 

??「うん、いいよ。どうしたの?」

 

その瞬間、吹雪の表情が変わった

 

吹雪「では・・・貴方は誰ですか?今まで資料などで見た艦娘には貴女のようなタイプはいませんでしたが」

 

??「うーん、何て言えばいいかな・・・あっ、じゃあまず初めに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

 

                    『私は艦娘じゃないですよ?』

 

 

 

その一言に吹雪は硬直した

 

どういう事だ?艦娘ではない?では何故艤装を付けているのか

 

??「ああゴメンナサイ、言い方が悪かったです。

  正しくは『艦娘と深海棲艦のハーフ』でした」

 

吹雪「は?」

 

吹雪はかなり素っ頓狂な声を出していた。

 

艦娘と深海棲艦のハーフ?一体どういうことだ?

 

吹雪はかなり混乱していた

 

??「・・・やっぱり、一度に言うのは難しいですよね」

 

吹雪「深海棲艦のハーフって一体どういう事?」

 

??「深海棲艦の装甲を利用しているだけですよ。」

 

吹雪「装甲を利用するって・・・」

 

??「今の時代艦娘がどんどん沈んでいるというのはご存知でしょう

  そこで考えられたのが私『装甲艦』という新しい種類の艦です」

 

エッヘンと言いそうなくらい胸を張っている

 

吹雪「装甲艦?」

 

??「私は攻撃こそ何も出来ませんがその分装甲はかなり厚いです。

  さらに私は装甲のせいで駆逐艦を除くほぼ全ての深海棲艦に狙われます。

  きっと私が立っているだけだからでしょうけどもね」

 

と、笑いながら言った

 

 

吹雪「装甲艦ね・・・でも、大本営からは一切そんな事を聞いていませんが?」

 

??「それはそうでしょうね。だって私の存在自体極秘ですから」

 

吹雪「と、言うと?」

 

??「私は試験運用されたんですよ。マスターにね」

 

表情こそ笑っていたが目は笑っていなかった

 

??「マスターは深海棲艦について研究しているんです。

  そんな彼が目を付けたのが深海棲艦の装甲だったのです」

 

深海棲艦の装甲は砲撃を防ぐ事が出来るほど頑丈だ。

 

だが、もちろんデメリットもある

 

??「私の場合だと・・・そうですね、コレを見て下さい」スッ

 

そう言って少女は左目を吹雪に見せた

 

吹雪「えっ・・・左目が・・・無い!?」

 

吹雪は彼女の左目のある部分が真っ黒な事に気付いた

 

??「『左目がない』これが私の代償なのですよ。」

 

少女は笑顔でそう言った。

 

吹雪「え?何で左目が代償なんですか?」

 

??「うーん・・・説明すると難しいから見てもらっていいですか?」

 

吹雪「え?別にいいですけど・・・」

 

??「艤装展開」

 

少女がその一言を言った瞬間に少女の体に装甲が装備されていた

 

その装甲は黒で染まっていて、少女の左目には深海棲艦の眼が埋め込まれていた

 

吹雪「!?眼が・・・!?」

 

??「そう、艤装を展開してる時だけ左目があるんですよ。

  私達のように深海棲艦の素材を使った物を装備し続けるとその部位が深海化します

  つまり、私の左目がないのは左目が深海化していたからですよ」

 

吹雪「そうなんですか・・・え?でもそれで何故普通の状態で左目がないんですか?」

 

吹雪がそう聞いたら、少女は少し下を向いて

 

??「・・・マスターに抉られたんですよ、私の左目」

 

吹雪「・・・え?」

 

その時、吹雪の背中には冷たい風が吹いていた

 

                                  ~続く~

 

 




どうでしたか?

今回はお話がメインでした。

私の話では『装甲艦』という一種のオリジナル艦が出てきました。

少女と吹雪は何を考えるのか・・・

次回もお楽しみに!

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