独占欲の果て   作:ベルリオーズ

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お久しぶりです。多分三か月ぶりかそれ以上ですね。すみません、だいぶ遊んでました。地球を守ったりBloodborneやったり、SAOFBやったり劣等生読んだりデトアラの最新刊読んだりしてました。取りあえず劣等生のリーナ可愛いですね。今回は文字数が少ないですが後々増やそうと思います。それではお楽しみください。


夜明け

学校二日目、今日は授業の始めとあってどの授業も方針の説明と教材の配布などだった。どの先生たちもフレンドリーで進学校とは思えない。俺としては逆に少し不気味だったのだが、どの先生も裏の顔はありそうだったが読むことまでは出来なかった。授業中においては生徒が寝ていても注意しないためますます気味が悪くなっていく。しかし、あまり気にしていない生徒たちはもう寝ている生徒もいる。特に須藤という赤髪の生徒は昼休みまでの四時間のほとんどを寝て過ごしていた。

こんな状況だったため弛緩した空気のまま時間が過ぎてゆき、いつの間にか昼休みになっていた。ほかの生徒達は思い思いに席を立ち、顔見知りになった者と食事へと消えていく。俺はその光景を眺めながら、一之瀬と食事に行くかを考えていた。

「何を考えているの?」

隣の席の堀北が俺の様子に気づいたらしく声をかけてくる。

「いや、誰かと食べに行こうかともおもってな」

「哀れね、それなら自分から動けばよいのに」

「そういうお前はどうなんだ、そっちだって一人だろ。似たようなことを考えてるんじゃないか?」

「私はそんな風には思ってないわ、一人の方が好きだから」

「本心からそう思っているのか?一人の方が好きだからって入学してから一人も友達を作らないのは寂しくないのか?」

「そんなことを言っている暇があったら自分の状況を改善したら?私に構っているよりずっと生産的だと思うわよ」

そう堀北に返されてしまい、何とも言えなくなってしまう。確かに堀北と話すうちに教室には弁当を持っている奴以外いなくなってしまった。

「悲惨ね。現実を見ないから」

そう堀北に言われ、目線に侮蔑の念が混じる。その空気に耐えられなかった俺は取りあえず教室を出ることにした。ひと思いに教室を出ると突然声をかけられる。振り向いてみるとクラスメイトである櫛田が俺のことを見ていた。

「俺に何か用か?」

そう櫛田に聞くと、

「実は……少し聞きたいことがあって、綾小路君ってもしかして堀北さんと仲がいいの?」

「別にそういうわけではないな、普通だ普通。堀北に何か用があるのか?」

「私としては出来ればクラスのみんなと仲良くしたいんだよね。それで、一人一人連絡先を聞いてるんだ。けれども……堀北さんには断られちゃって。」

あいつ、かなりもったいないことをしたのではないか?他人事ながらそう思ってしまった。こういうやつと仲良くなっていれば簡単にクラスになじめたかもしれないというのに……。そんなことを考えていると、

「けど、入学式の時も話していたし、バスも一緒だったよね?」

そういえばこいつもバスに乗っていたな……、そう考えると俺と堀北がそれなりに話しているところを見ていたのかもしれない。

「堀北さんってどんな性格なのかな、綾小路君には何か話してくれた?」

どうやら櫛田は堀北のことを詳しく知りたいらしいが俺に教えられることは何もない。

「すまないな、教えられることは何もなさそうだ。俺も昨日会ったばかりだからな。」

「ふぅん……そうなんだ。てっきり前からの知り合いなのかと思っちゃった。ごめんね、いきなり変なこと言っちゃて」

「いや、問題ない。それにしてもよく俺の名前を憶えてたな。かなり適当な自己紹介だったのに」

「もちろん、自己紹介してた人は全員覚えてるよ!」

どうやら櫛田は俺の何の意味も持たない自己紹介を聞いていてくれたらしい。なぜかそれだけで胸にこみ上げてくるものがあった。

「改めてよろしくね、綾小路君」

「こちらこそ」

そう言って俺たちは手を交わす。心のどこかで違和感を感じながら。

 

 

 




多分次回は一週間で投稿します。文章を書きたいという衝動が再び湧き上がってきました。

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