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教室を出た後、一之瀬と電話で話したのち、結局敷地内にある小さなカフェで会うことになった。
あまりうるさい所は好きじゃない、と一之瀬が言っていたので、パレットではなくノナゴンという
学園のショッピングエリアから少し離れたところにある店に行くことにした。
学校を出て歩くこと5分、俺は公園で一之瀬と合流した。
ノナゴンは敷地内の奥にあるので、俺たちは人気のない道を歩いて目的地に向かっていた。
「それにしても、よくそんな店に気づいたね~。私はここに店があることすら知らなかったよ。」
「俺もたまたま見つけたんだよ。入学式の前に学園の地図をみてな。
その時に見つけたんだよ。敷地の奥にあるからあまり人もいなさそうだしな。」
「たしかに、さっきから歩いてるけど、ほとんど人に合わないからね。」
「そうだな、公園には人がそれなりにいたが、それ以降は一人も見かけてないぞ。」
「うん、本当にお店があるのか心配になるくらい。」
「その心配は必要ないと思うぞ。見てみろ、あそこの看板にノナゴンって書いてないか。」
俺たちが歩いている道の先には小さな看板があり、そこにはノナゴンと書かれていた。
その先に行ってみると、小さな店があった。その店は海に面しており、
今日は晴れていることと相まって見事な景色が見えそうだった。
早速店の中に入ってみると、お客は一人もおらず、マスターと思わしき人物が
ひとり道具の手入れをしていた。
「いらっしゃい、今は一人も他の客がいないから、好きな席に座ってくれ。
それにしても学生のお客さんとは珍しい。ここは普段先生ばかりが来るからね。」
そういうことか、だから生徒がほとんどくる気配がないのに
ここにこの店があるわけだな。
たしかにここは先生達が集まるのにいい場所だな。
普段生徒は近づかないし、知っている人も少ない。
そう考えると、ここは穴場だったな。一之瀬と会うには絶好の場所だ。
そんなことを考えているとマスターがメニューを持ってきてくれた。
「ほれ、今日のメニューだ。お勧めはオムライスだ。他にも色々あるからゆっくり見ていってくれ。」
「ありがとうございます。」
そう言って俺はメニューを一之瀬と一緒にみる。どれもとてもおいしそうだが、
どれもこれも俺にはあまり縁がないものばかりだ。
(ここはお勧めのオムライスにしておくか。)
隣の一之瀬はどうやらカルボナーラにしたようだ。
「すみません、オムライスとカルボナーラを一つずつお願いします。」
「ああ、わかった。料理ができるまで少し時間がかかるから話でもしていてくれ。」
注文をとったあと、俺たちは今日のことについて話していた。
「ここの店、すごく景色がいいね!窓から海が見えてすごくきれいだよ!」
「そうだな、光が反射してとてもきれいだ。たまたま見つけて本当に良かったよ。」
「よく見つけられたよね、君と一緒に来れて嬉しいよ。入学初日からこんな友達ができるなんて
思ってなかったよ。」
「たしかに、初日から二人だけで食事できるなんて思ってなかったよ。
この学校で友達がつくれるか少し不安だったんだよ。」
「私も少し不安だったんだよね~。私、友達つくるのそんなに得意じゃないから。」
「いや、そうとは思わないぞ。一之瀬だったらすぐ友達をつくれそうだけどな。」
「綾小路君にそう言ってもらえると嬉しいよ!綾小路君こそ、話すの上手いと思うよ。」
「俺は事なかれ主義だからな。人と話すのはあまり得意じゃない。」
「そう?今君は私と上手く話せてるよ。私は話すの上手だと思うよ。」
「一之瀬にそう言われるとなんだか自信がつくな。」
「そんなこと言われると照れちゃうよ。ところで、話が変わるけど私のことどう思う?」
(おっと、早速聞いてきたか。この返事は重要だな。俺としては一之瀬とはもっと
親密になりたい。そのためにはうまく返事をしなければ・・・)
「そうだな、一之瀬はすごい可愛いと思うぞ。それに、性格も良い。
一之瀬みたいな人なんてそうそういないんじゃないか?」
(さて、この返事で良かったかな?ちなみに、今の話は本心からだ。
そういうところに俺は惚れたのかもな。
一之瀬はどう返事をしてくるかな・・・)
カフェの名前の由来は図形です。わかる方いるかな?
コメントして下さると嬉しいです。
一之瀬主演のssもっと増えて欲しい・・・