独占欲の果て   作:ベルリオーズ

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綾小路と一之瀬しか最初はいませんが、後々増えてくると思います。
あと、口調が安定していません。
何か違和感があったら、コメントで教えてください。


ファーストコンタクト

俺が彼女に見惚れてしまった理由は何だったのか、今でも時々考えるが

一向に見当がつかない。

一之瀬帆波、

彼女の姿を見たとき、今まで0と1でしか考えていなかった

俺の心に何かが芽生えた。

「美しい・・・」

思わずそう言ってしまいそうになるほどに、

彼女は美しかった。

どこまでも実直で誠実な瞳、それを持ちながらも

強く抱きしめてしまったらすぐ折れてしまいそうな

儚さを彼女は持っていた。

そこに俺は惚れてしまったのかもしれない。

入学式の日、初めて彼女を見たときから俺の心は

惹かれていた。

バスの中で出会った堀北鈴音、教室で堀北との仲を取り持って

欲しいと言ってきた櫛田桔梗、そのどちらも美人だったが、

一之瀬とは何かが違う気がした。

俺のものにしたい、初めてそう思えたのが一之瀬だったのだから・・・

そのために俺は行動を開始した。

 

一之瀬side

私が綾小路君を初めて見たのは入学式の後だった。

どこかから見られている気がする、

と思って振り返って見ると、彼が私のことを見ていた。

(知り合いかな?)

最初はそう思ったけれど、彼のことを私は知らなかった。

何で私のことを見てるんだろう?

最初はそう思ったけれど、彼の目を見たときに私は

彼の目に引き込まれてしまった。

まるで全てのものを見透かすような真っ黒な瞳。

世界に何も見いだせなかったような、

全てに絶望したようなどす黒いその目。

どうしたらあんな目になってしまうのか、

私はとてもそれが気になった。

だから少し彼と話してみようかな、と思って彼に話しかけてみた。

 

「ねぇ、そこの君、気のせいかもしれないけど、

 さっき私のことみてなかった?」

 

突然話しかけたからだろうか、彼は少し驚いたようだった。

 

「すまない、少し他のクラスが気になってな。

 君の方を見ていたんだ。

 気を悪くしたようなら謝る。」

 

「いやいや、気にしないでいいよ。

 私も周りのことは見てたからね。」

 

「そう言ってもらえると助かる。

 学校の初日から問題は起こしたくないからな。

 特に事なかれ主義の俺にとっては。」

 

「事なかれ主義?

 そんな風には見えないけどね。

 そういえば、ここまで話してたけど、君の名前は?」

 

「D組の綾小路清隆だ。

 別に覚えて貰わなくてもいいぞ。」

 

「綾小路くんね。わかった、おぼえたよ。

 私は一之瀬帆波、B組だよ。」

 

「一之瀬か、覚えておくよ。

 ところでこの後少し話さないか?

 もうホームルームまで時間もないことだしな。」

 

「えっ、もうそんな時間?」

 

私が時計を見たるともう10時20分。

ホームルームは30分からだから、あと10分しかない!

 

「ほんとだ!

 もう時間がないね。

 それじゃあメールアドレスだけ交換しよっか。」

 

「ん、分かった。

 じゃあこれ、俺のメアドな。」

 

そう言って綾小路くんは私にメールアドレス教えてくれた。

私も綾小路君にメールアドレスを教えて、教室に戻ることにした。

 

「それじゃあ、また放課後にでも会おうねー!」

 

「ああ、分かった。また放課後にな。」

 

私は綾小路君との話をやめて、走って教室に向かった。

(綾小路君と話していたときのこの胸の高鳴りは何だったんだろう?)

私は綾小路君と離れてから、教室に着くまでそんなことを考えていた。

彼と話している間、私は彼に釘付けだった。

彼の瞳、顔、名前。全てが愛おしく思えた。こんな感情を抱いたのは初めてだ。

(彼のこと、もっと気になるな!今度会ったらもっと話してみよっと!)

そして私はB組に着いたのち、彼のことを考えながら放課後までの時間を過ごした。




初投稿で至らなかったところもありますが、優しい目で見て下さると
嬉しいです。
コメント待ってます。

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