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chapter? ミライより
ーー???視点ーー
「ねぇ、お父さん。これなぁに?」
娘が懐かしいものを持ってきた。
ボクにとって、それは宝物といえるものだった。
「それは卒業アルバムといって、学校を卒業するときに貰うんだ。たくさんの思い出と共にね」
娘が持ってきたそれは、ある少女をはじめとするみんなとの記憶を呼び起こす。
様々な困難と、それを上回る程の楽しさに満ちていた日々……
昨日のことのように思い出せる。
「お父さんの小さな頃の?」
「それは高校のときのものだよ」
「ふぅん…。これはなんて読むの?」
「それは希望ヶ峰学園って読むんだよ」
「へぇ…、キボウガミネガクエンかぁ…」
今も尚世界にその名を馳せるあの学園にボクは通っていた。
当時から既に有名であったその学園に〝人より少し前向き〟なことが取り柄だっただけのボクが入学することになるなんて、夢にも思わなかったな…。
娘はボクにお構いなしで興味深そうにパラパラとページをめくっている。
そして、ある写真をじっと見てこう言った。
「これって…、お母さん?」
やっぱり気づいたか。
まあ、今も昔も変わらずに綺麗だからね、彼女は。
「そ、そうだよ。よく気づいたね…」
娘は既にボクに構わず彼女の写真を探している。
少しはボクの写真も探してほしいものだ。
「お父さんとお母さんはどんな感じだったの!?」
興味津々といわんばかりにキラキラとした目で尋ねてくる。
このままだと色々と根掘り葉掘り聞かれそうだな…。
「今日はお友達と遊ぶんじゃなかったの?」
話を逸らそうと試みるもやはりボクはツイテない。
返ってきた言葉はというと、
「それが急に用事が入っちゃったみたいで、今日は無理なんだって。はぁ、ツイテないなー。」
こんな時に限って娘の友達に急用ができるとは…。
娘はお姫様や王子様に憧れるお年頃。
やましいことはないけど、色々聞かれるのはなんだか恥ずかしいな。
「それで!お父さんとお母さんは昔からラブラブだったの!?」
どこでそんな言葉を覚えたのか…。
出てこい、ボクの大切な娘に変なことを吹き込んだやつは!
「ちょっと落ち着こうか」
取り敢えず興奮気味な娘をなだめる。
まあ、彼女との出会いも含めて少し語るとしようかな。
あの、決して忘れることのできない希望ヶ峰学園での日々を……
「それじゃあ、話すとしようか……」
「あっ!お母さん!」
いきなり話の腰を折られちゃったな。
娘が友達と遊びに行かないのなら、今日は家族全員お休みか。
「それじゃあ、改めて。お母さんも交えて少し思い出話をしようか。」
彼女は何のことだか分からないと言いたそうだったが、娘が抱えていた卒業アルバムを見る。
すると、成る程と頷いて飲み物やちょっとしたお菓子を持ってくると言い部屋を出て行った。
相変わらず察しがいいな。
さて、彼女が戻ってきたから今度こそ話し始めようかな。
「まずは入学式から始めようか……」
ーー???よりーー
ミナサン!初めまちて、あちしはウサミでちゅ。
どうしてあちしがここにいるかというと、天の声さん曰くあちしは本編で出番がないから、せめてここに出してあげようという配慮だそうでちゅ。
今回はあちしの紹介だけで終わりでちゅが、次回からはしっかりとミナサンの先生として仕事をしていきまちゅよ!それでは、次回もあちしに会いに来てくれると嬉しいでちゅ!