異世界に転生したはいいけど原作キャラの兄とか聞いてないです   作:シャイニングピッグEX

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なんかここのキンジくんねっけつじゃね?いや、以外とこんなもんだっけ?
前回の主人公補正の暴力というのは、
用心深いジャンヌに油断をさせたり、今から入る救済だったりくらいでしょうか。
相変わらず描写が甘い。文才が追い付いてないっす。片方の原作しか知らない人いるだろうし解説回を入れた方がいいだろうけれど、正直wikiで見た方が早い。作者の知識量でも及ばないところあるので。
前置きが長くなりましたが、ま、兎に角本編どうぞ。


第四話 決意

『おいどうすんだよ負けたぞ七夜!?任務失敗じゃないのか?』

しばらくジャンヌと七夜の間で微妙な沈黙が続いていた。七夜は手でナイフを弄りまわしていたが、ふと止めるとこう言った。

「反省点は見えました、っと。不合格ですよね?それでは、ありがとうございました、お嬢さん」

「あー・・・・なんだ、相性が悪かっただろう、お前。正面戦闘が真価ではない上に、間合いを保てず、さらに自らの持ち武器ではないだろう?それは」

確かに、そうだ。ナイフ自体は間違いなく得意だが、自らに最も適合するであろう武器「七ツ夜」ではない。

それに相手は純粋な人間だったので、七夜の退魔衝動も全く発動しない。(当然と言えば当然だが)

あらゆる点で不利を取られていた以上、勝率は0・10だった。

暗殺を込みとするなら5・5だが、最初の一撃に全てがかかるという意味での5・5なのでそれすら有利とは言えない。

相手が氷という設置しやすい能力だったのが運の尽きだ。回避という選択肢もとれなくなり、攻められてしまった。

「結果はどうあれ、敗北には変わりありません。次は勝ちますよ」

『お前が言うのかよ、相棒?』

むしろ七夜が言うとジャンヌが絶対ついてこれない会話になるからやめるんだ。言い回しが古風すぎるって金一にも突っ込まれてたじゃないか。それにこの展開なら喧嘩売りそうだしな。

「そしてお前をイ・ウーのメンバーとして歓迎したい・・・ところなんだが。流石にこのままでは私としてもお前としても不満だとは思わないか?」

俺は戦いで不完全燃焼。ジャンヌはただ単に俺の情報をほぼほぼ見れていない。そりゃお互いに不満だ。

 

メタ的に言うと、作者は「ジャンヌか・・・原作的にはバランスのいい能力だった気がするな、七夜だったら力量的に勝てるだろう」て思ったらいきなりラスボスよりも何もさせて貰えずに負けちゃった・・・負けイベにする気なかったのにな、て感じだ。主人公強め(笑)

「それは━━━そうですけれども」

「だから、この際もう一人程度のメンバーと戦って然るべきだと思うのだが---「そうですな、もしいるならば、で構いませんが遠山家に生まれたものはいませんか?」そうだな、当たってみよう」

いきなり口出しやがって、七夜の野郎、こいつ、絶対殺しにかかる気じゃないか!?大丈夫かよ、これで!

『大丈夫さ、あいつは俺に殺された程度じゃ死なん』

お前らの仲は相変わらずだよなぁ・・・本当。

その後はジャンヌも用があるということで別の場所へ行った。何処かは知らないけれども。その後俺らはようやく武偵高に帰ってきたことになる。(廃ビルは東京なので)

『・・・・・とりあえず、戻ってきたけど、朝早すぎないか?今は七時、まだ授業始まってないぞ』

「まあそう言うなよ、相棒。アリアにでも会いに行こうぜ」

「いや待てまて━━相談室で話すぞ」

・・・・あ、先生か。この先生の名前は、柊零先生。移動は特になにもないのでキンクリ。まだ朝早いしな。

何だか別の作品から(別の世界から)飛び出してきたような(このアカウントを利用している第二作者さんから合意の上でお借りしています。キャラ崩壊がありえますがそれも本人の許可を得ているのでご了承下さい) 気がするが、気のせいだろう。後いつものようにメタい。

「あっ、これじゃあ分かりにくいか。神崎くんは少し個人面談でもしよう・・・この旅で死徒を10程仕留めたんだっけ?もう上級死徒しか残ってないこのご時世、よくやったと思うよ━━━っと」

七夜に頬を軽く小突かれそうになり、つい零は避けてしまう。

「相変わらず不器用なやつだよな、可愛いげのない」

「可愛いげがないのはどっちだっつーことだよ、先生」

 

柊零先生も、転生者---とはいえども正確には、転移者のほうが近いが、らしい。

色素の薄めの青い髪は腰につくのではないかと思うほどに長いため凄い女性っぽいが、特に七夜は気にしない。他人に無頓着な性格なのである。

「それで、『眼』の調子はどうなんだい?」

それを言われ、一瞬だが、魔眼を解放する。

どうやら、子供の頃と同じような感覚に戻っているようだ。

(・・・・やはり、こいつのことは嫌いにはなれないな)

「半端にオリジナルに回帰してる節がある。暫くは安定しなかったため、放置してたが---どちらも、巧く扱えそうだ。相棒にとっては必要は無いだろうが、保険だな」

随分と古い本でも読み上げるように言うものだな、と零はつい感心してしまった。が、すぐに気を取り直して話を続ける。

「それと、七夜については、どうする?」

「・・・・婚約相手が、見つかってない」

「嘘をつくなよ。『両儀』ってとこからお誘いが来てるじゃあないか」

「受けたら不利ってことは分かるだろ、先生」

「それは、そうだけれど」

零が歯切れを悪くするのも無理は無かった。両儀は七夜と同じ、「退魔四家」の一角だ、それはいい。しかし、家の格では両儀が上。それに加えて、七夜の血筋には他がいない。とすると、交渉が不利になるのは目に見えていた。

「今代の当主と後継ぎからの承認は貰えてるんだろう?これ以上の好物件はないじゃないか」

「俺は、生涯一人の女性しか愛さない。遠野とは違う」

 

そりゃまあ、君は七夜志貴の息子であって遠野志貴の息子ではないからね、と言いそうになったが口をつぐむ。余計なことは言うものではない。

(この調子じゃ母親もあの男も見つかってない、か━━と、するなら・・・)

「・・・そうだ、こんなことがあったんだけど」

 

「あ・・・・いやまて、なんだこれは!?ふざけて「るわけないだろう、落ち着いてな」・・・・そうだな」

任務(クエスト) 依頼主 『王』

依頼対象「シキ」

 

「七夜の森」にてお前を待つ。

-Sword or Death-

(馬鹿な。七夜の森は誓いがあるはず。それに、彼処は今━━━だのに、奴は「ほい」「・・・何だよ、先生」

「ゆっくり考えろよ?抱え込むこともしないこと。何も、世界が終わったわけでもないんだからさ」

「終わるかもしれないという、可能性は捨てきれないだろう」

七夜は、何時だって現実的だ。最高の可能性も最悪の可能性も、全てを彼は考える。その思考は少々武偵向きではないのだが。

「期限は、一ヶ月後まで、だそうだ。どうする?」

どうするも何も、答えるまでもないだろう。俺がいかなかったら・・・・

「後お前降格な」

「・・・・どこまで?」

「AからB、ワンランク下げるだけ。お前は人類の最終兵器だからな、あんまり目立ってもらっても困る」

━━それに、Bランクなら護衛をつけられるからな。自己責任も薄い。

それを言うようなことは、しなかったが。

 

あいつが護衛だと知ったら、神崎は兎も角、七夜は絶対に殺しにかかるはずだからな。祖父に似ている七夜なら、確実に強大な『退魔衝動』を持っている。━━━あるいは、一周回って冷静になるだろうか?いや、それはないか。

地味ではあるが神崎も---転生者の方もある意味では最強ランクではあるが。

いや、あればっかりは単純に図れるものではないけれど・・・・

「それと、いまから例の死徒対策チームでミーティングを行うが、問題ないよな?」

 

「俺の放浪癖が発動しかねないということを別にしたらな。授業はいいのか?それに、他の生徒にばれるんじゃないか、なんかの騒ぎじゃないか、って」

そこは制御しろよ、と思うがどうせこいつのことだ。好き勝手しておきながら最後には義理堅さが勝つだろう。

「お前の妹だぞ。台風の目に決まっている」

「言い得て妙だな」

本人はなんだかんだどうにかするからな(曖昧)他は酷いことになるけど。

「当然といえば当然なんだけど、他の武偵高も選抜チームを出してる。協力しろとは言わないけれど、な?」

「・・・・・ん、察したよ」

『どうせ全員濃いメンツなんだろ?俺は詳しいんだ』

(それをいっちゃあおしまいじゃあないかな?)

「それと、お前が四日も帰ってこないからってアイツがうるさいぞ。たまには家族(?)サービスしてやれよ」

「どっちの方だ?」

「黒いほうさ」

「そうか。了解した・・・・・・念のためいっておくが、あいつは時々飛び込んでくるだけで家族ではないからな」

(・・・本当に、面倒なやつだよな)

七夜は一瞬欠伸をしようとしたが、ノックの音が聞こえたため直ぐに姿勢をただす。リーダーの任を受けた以上、後輩に嘗められる訳にもいかない。

入ってきたのが誰かは、言うまでも無かったが。三人は調度志葵の向かいの椅子の近くで指示を待っていた。

「ああ、座ってくれ。先生はあくまで名目上いるだけだから、気にすることはないさ」

零は苦笑しつつ隅の席へと避けていく。

「では、自己紹介から初めてもらおう」

わざと今回は寡黙な七夜にコミュニケーション進行を任せている。理由は後述するが。

始めに話しかけてきたのは、彼女だ。「ロボット」とまで称される通り、一目見ただけでは何を考えているのかも分からない。

「はい、レキです」

「・・・・・・・」

何も返さず見つめているとただただ沈黙が続いたので、堪えきれず口を出してしまう。

「・・・以上か?」

そういうと、本当に「他に言うことがあるのだろうか」という顔をして座ってしまった。

「━━愉快な友達を持ったな、アリア」

「それは誉め言葉なの?」

(数少ないと思われる)友達を罵倒されたと感じたであろうアリアはどこか刺々しく話しかけてくる。

「私語は慎めよ」

 

「私語を使ったのはバカ兄貴でしょうが」

「まあこいつの自己紹介は不要か」

「いやそうでしょうとも。十分ここにいる奴等はあたしのことを知ってるでしょうとも。けど・・・なんかあるでしょ。なんか。それとこいつって何よ」

七夜は無視して次へ移った。

「さて、では君は?」

「遠山、キンジです」

『なるほど、こいつが━━』

 

見た目は、平凡な高校生そのものだ。容姿はある程度整ってこそいるが、それまで。━━しかし、そうは言いきれない何かがこいつにはある。『シキ』という存在はそう思わざるを得なかった。

「遠山━━キンジ。君が、ねえ」

「遠山の名を名乗るには似つかわしくない、とでも言うつもりですか、センパイ(・ ・ ・ ・)

「人は見た目だけで計れるものではないさ。━━それと入り口に入ったときから拳銃の安全装置を外したままだろう、被害者くん?ここは殺しの場じゃあないんだ、そういうのは後で頼む」

キンジは、つい体を強ばらせてしまう。ちょっとした挨拶のつもりでやったのだが、いくらなんでもばれるのが早すぎる。

『・・・って、相棒勝手にでしゃばっていいのかよ?』

(死ぬよりはましだろう、暫く借りるよ)

「あんたは、カナのこと知っているんですよね。何か俺に言うことないんですか」

「悪いがその件についてはどうしても纏まっていない。無理に踏み込むのは感心しないな」

「そういうことではなくて!」

「当ててみようか━━『人として言うべきことがないんですか』という意だろう?」

「・・・分かってるなら、なおさらですよ」

「怒りのままに話すのもよくないよ、焦ってるなら深呼吸、深呼吸。お互いに実りのある時間を過ごしたいだろう?」

「・・・・・」

キンジは突如として様子の豹変した志葵から目を離すことが出来なかった。

「ささ、座りたまえよキンジくん。---何を焦った顔をしているんだい?」

ゆっくりだが、キンジは志葵に拳銃を向けた。周囲の空気は凍りつき、もう拳銃を握る力が無くなってしまうくらいにキンジはこの時間を長く感じたが、---高々数分たった程度なのだろうが、少々悲しそうな顔をしている志葵を見てついに銃を下ろした。

「そりゃあね、俺だって残念に思っているんだよ?君のお---姉さんのことは。そしてその怒りが間違いではないってことも俺は断言して見せるとも。けれど、君のやるべきことはそんなことではないだろう?」

「俺が怒ってるのはそれだけじゃあないですよ、志葵さん」

何か他に怒られるようなことがあっただろうか、こいつとまともに話すのはこれが最初のはずなんだけれど。

「志葵さんは、かなえさんに何かしてあげたんですか?」

「何か━━というと。裁判の件かな?」

「そうですよ。アリアは、必死で手を尽くしていました。この我儘娘がですよ!」

「そうかそうか、アリアが」

これには、どちらの志葵も感心した。成長したもんだ、っていうか根は素直だからそっちを発揮した感じだろうか。

(なるほど、ここ最近の状況はおよそ把握できたかな)

「それで、お前は何をしたんだよ!」

「敬語は大切だぞ、なんて俺がいうのも筋違いだろうけど━━まあ、有り体に言って何も出来なかったのは間違いないな」

「出来なかったって何だよその言い方。やらなかったんだろ、あんたが!」

「・・・その辺りはいずれな。話は長くなるし俺にとっても楽しくはならないからな、それに、だ」

志葵が突然携帯を取り出したのに気をとられ、キンジは言い返すことが出来なかった。

「そろそろ師匠から連絡があるんだ。このタイミングをおそらくは見越していたんだろう。さて━━━」

一度深く息を吸うと、大きな声でこの場にいるアリア、レキ、キンジ、ついでに先生に呼び掛ける。

「ここから俺に付き合う以上は、危険な道だ。一歩間違えたら死だ。下手すると間違えなくても死だ。自分の無力さを痛感しながらボロボロの道を歩いていく覚悟がお前達にあるか」

ただ、志葵は強い視線を向けている。ならば答えよう。応えるしかない。

それにキンジはさらに大きな声で応える。これはチームの『決意』だ。

「上等だぁぁぁぁ!」

「━━良い返事だ。では、第一回東京武偵高校緊急任務『死徒27祖ならびに「王」』の対策会議を始めよう」

その時、世界のどこかではもうひとつの運命が動いていた。

その金髪の男が立つと、大きな声を出す。その身から感じられるのは余すところのない『カリスマ』だ。

「では、これより上級死徒の緊急会議を始めよう━━前例なしの、隔離枠以外の全員出席、感謝する」

とても暗い闇の中、厳かな雰囲気でその会議は始まりを告げられる。

見た目こそ少女だが、中身はここで一二を争うと断言できるであろう邪悪なモノが口を開く。

「これよりは私、アルトルージュ・ブリュンスタッドが少しばかりお言葉を。予言の時がとうとう近づいて参りました。よもや敵には恐れるべき退魔一族も殆どいないと言っていいでしょう。しかし、ですよ」

一度言葉を切ったが、以前よりさらに大きな声で宣言する。

「それも、もうすぐ終わるのです。鬼神とでも形容すべき七夜黄理の孫で、忌まわしき七夜志貴の息子、七夜志葵。ええ、恐ろしいでしょうとも。だけれど、我らが王が『朱き月』を継ぎ、本当の『王の座』へ至ったならば----王は王にしか倒せない。もはや詰みです」

「そのために、かつての我らと人との決戦はあったのですから---次の不覚は、とりません。我らが王に、声援を!」

「「「王様!王様!!王様!!!我らに自由を!我らに救いを!!我らの手で革命を!!!」」」

その景色を見るものは、死徒の他に誰もいない。水面下で、もはや戦いは避けられぬものとなっていた。




面白いと思ったことは直ぐにやるべき。良いことばです。某漫画家には感謝しないとですね。
随時感想、意見、誤字脱字報告受け付けております、よろしくお願いします。
・・・ログインしてない人にも感想入れれるようにするのワスレテマシタ(おい
転生者の方の志葵くんのキャラがぶれぶれな理由は次回いれます。
追記・かなめって誰だよ・・・まどマギかよ・・・かなえさんだよ・・・・

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