やはり俺とこのダンジョンは間違っている 作:ばーたるゃん
受験とか、フェイタルバレットとか、入院したりもしました
ダンまちは13巻も出てしまい、3回読んでしまいました
さてさて、2ヶ月ぶりでいつもどおりキレの無い文章をご覧ください
「ハチマンッ!!」
突き飛ばしてきた彼に手を伸ばす
(そん―――な――。)
突如、体に衝撃が走った、肺の中の空気が押し出され、小人族の少女を離してしまう
そのままベルは、天井に、壁に、地面に玉のように叩きつけられながら衝突を繰り返した
投げ込まれたヴェルフも、ベルが離してしまったリリと同じように、転がりながら落ちていく
あらゆる角度から来る衝撃と、打ち据えられる痛みに頭が朦朧とする中、緩やかにベルの体は下方に引かれていき、やがて―――。
「ぅ――!?」
ずしゃあ、という音をたて、地面を削り、止まった。
横に、仲間たちが転がり落ちてくる
ベルは朦朧とする中、体を動かす
「――――」
体に限界が来ているのは誰よりも自分が分かっている、だが仲間を、自分を犠牲にして僕たちを救ってくれた仲間を救いに行かなければ。
傷だらけの体を動かし、17階層へと向かう、視界は赤く、ほぼ何も見えない、体もあちこちが痛い、あまりの辛さに意識が吹き飛びそうになる
しかし、無理やり体を起き上がらせ、17階層への洞窟へと戻る
「―――ベル?」
聞き覚えのある声だ、そして安心する声。だが、今は構っていられない
一歩、そしてまた一歩、洞窟へと進む。その足取りは少しずつ早くなり、次第に走りへと変わった
洞窟の中を駆け上っていく、何度もよろめきながら、こけそうなら手を使い、前へと、上へと
そんな僕を、後ろから来た誰かが追い越していく、通りすがりに一言
「―――がんばったね」
そういい残し、上へと消えていった。その声に安堵し、一瞬、意識を手放しかけたが、進む速度を上げ、岩壁を蹴り、進んでいく
仲間を見捨てるなんて選択肢は無い。きっと彼もそうだったのだろう、だから自分を犠牲にして僕たちを救ったのだ
(なら。僕は―――)
『オォォォォォォォォッ!!』
階層主の声が聞こえる、すぐそこだ。
17階層へ、ついたと同時、彼を探す
(何処に、何処に―――。)
しかし、見当たらない
(まさか。そんなわけ―――)
死を知らぬ少年は信じられない、とても――
そのとき。ゴォン、と音を立て、巨人が崩れた
「大...丈夫?」
情景を焦がしてきた少女を前にする。心臓がバクバクと音を立てなっている。いつもなら緊張してなのだろう、だが、今はちがう要因でだった
(僕を助けるために、人が、仲間が―――。)
どこにも彼の姿は無い、だが、彼の血塗れた防具と武器が落ちている
「そう――だ、僕が、もっとッ!!」
「――ぅ――ぐぅっ...僕が...!」
憧憬の剣士に見守られる中、ベルは一人、嗚咽した
―――――
「恩恵が...ひとつ...消えた...」
「――ッ。ということは...」
「...あぁ、どちらかが...」
そう、恩恵が片方消えたということはどちらかが死んだということだ。
歩く足を止めそうになる、だが
「神ヘスティア、先を急ぎましょう、もう片方、いえ、これ以上彼等死なすわけには行かないでしょう」
「...っ。あぁ、そのとおりだ、進もう、一刻も早く彼らを」
今回、ハチマン君は出なかったですね、まぁ、そんな5巻中盤の内容でした
次回、『復活の【H】』
なんかハチマンが八幡じゃない気がする...修正がんばります(今後)