やはり俺とこのダンジョンは間違っている 作:ばーたるゃん
いや、テストでね
昨日、あの後何もなく帰りステイタスを更新した、今日はベルたちについてってみたいと思う、だって技もいるとか何とか言われたし...あの剣姫さんの動き見えなかったし、収穫はゼロだったからな
「え”、今日はハチマン様もついてくるんですか?」
「うん、いいかな?」
「正直足手まといかと思います」
はっきり行ってくれたなおい、ひっどいわぁ...
「まぁ、いいでしょう、そのかわりリリの手伝いをしてもらいますからね」
「あぁ、まかせとけ、戦いなんか参加したくねぇからな」
...正直
「ほら、ハチマン様、置いていきますよ」
「あ、あぁ、すまん」
~で~
「そういやロキファミリアは遠征に行くとか言ってたよな」
「うん、今日出発だからね」
「なら会うかも知れねぇな、そいつらに」
もしそうなったら逃げるね、だってめんどくさそうなやつにあいそうだし、特に材木座的なアレ
「うーん、どうだろうね」
会わなくてすむならそれでいいんだがな
「というか少なくねぇか?モンスター」
「確かに、気持ち悪いほどいませんね」
「...行こう。10階層に」
『―――ヴ――ォ』
「おい、べ...」
なんて顔してやがんだ、こいつ
ベルがぎこちない動きで振り向いた先にいたのは―――
「――ぇ?」
ミノタウロスだ、ベルから話は聞いている、が、なんでこの層にいるんだ
『......ヴゥゥ。ヴォォォォォォォォォォォォォォ!!』
「おい!ベル!逃げるぞ!おいベル!」
ミノタウロスが一瞬でベルに近づき大剣を振り下ろした
次の瞬間、隣にいたリリルカの姿はなく、ベルもいた場所から投げ出されていた するとベルが急に立ち上がりリリルカをこっちに投げてきた、受け止めて離れた場所まで運んでいく
ここで俺ができることはせいぜいあの牛の気をこっちにそらすぐらいだ、倒せなくていい、逃げ切る、それが一番リスクが少ない策だ
「この牛がぁッ!こっちを向けッ!」
そういって俺は片手剣をミノタウロスに投げた...どうやらうまくいったようだ、あとは逃げきれば、剣姫のような冒険者が、倒してくれるはずだ――
「逃げろッ!ベル!今のうちに!」
正直な気持ち、ここで死ぬんだろうな、と考えていた、対峙するとわかる、殺意が自分に向けられているということが
『ファイアボルト!』
「ハチマン!だめなんだ、ハチマンはリリをつれて逃げて!」
「逃げるのはお前だ!ベル!俺だけでいい、俺が死んだぐらいでは何も変わらない!だけどお前は違うだろ!」
「駄目なんだよ!僕が逃げちゃ!早く行ってくれよ!」
『ヴォォォォォォォォォォォォ!!』
ミノタウロスは俺たちの会話を強制終了させ、ベルに突っ込んで行った
「早くッ!いけぇぇぇぇぇぇぇ!」
ここまで怒ることはなかったベルの怒号、俺は歯をかみ締め、リリルカのもとに行き担いだ
「ベル...様ぁ...!」
リリルカが目覚めたようだ、だが、問答無用でつれて逃げねば、ベルのためにも
「リリルカ、良く聞け、俺たちは助けを呼ぶんだ、俺らがこのまま行ったところで、足手まといになる、わかったな」
ロキファミリアが遠征でダンジョンにもぐってきているはず、なら!それにすがるしかない!
俺は一心不乱に走る、そうするうち前から異様な速さで走ってきた数名とであった
ロキファミリアだろうか、いや、そんなことはどうでもいい、今はベルのもとへこの人たちを連れて行かねば
「ベル様を!助けてください!」
俺が声を出すより早く、リリルカが助けを求めた
「ベル...様を...」
しかしまた気絶してしまった、俺も正直パニックになっている、だが、一秒でも早く
「この奥で!仲間がミノタウロスと戦っているんだ!助けてやってくれ!」
そこから俺は今いた道を引き返して、ベルのもとへ冒険者を連れて行った、そしてそこで気づいた、俺が助けを求めたのはアイズ・ヴァレンシュタインたちだった
...そこからのことは、もうあまり覚えていないが、ベルがミノタウロスの上半身を吹き飛ばしたところと、アイズさんが「ベルクラネル」といったことだけははっきりしている
その後、リリルカは起きたのでベルを担ぎ上まで戻りはじめたとき、後ろから声をかけられた
「ハチマン、上までついていってやろう、今、道中で襲われたら死ぬだろう?」
「テルヨシか...すまないが今は頼む」
遠征中だよな、こいつ、まぁいいか
俺はホームへと足をすすめた
次こそは!次こそは!早くあげたいです