アルトリアがキャラ崩壊してないかな。
☓月◆日
晴れ
アクセラレータがわたし達のところに来てから四日目です。
今日は、ちょっとした休憩と、アクセラレータの歓迎も兼ねて何かをしたいな〜とおもっていたので、ケイ兄さんと一晩じっくり相談したあと、結局、
そうだ、京都に行こう。
ということになりました。
京都ってどこだ。
ケイ兄さんとそう決めたらあとは実行あるのみです。
朝、ベッドの上でアクセラレータが寝ぼけているところにケイ兄さんがドロップキックをかまし、「何しやがるゥ!」と言って起き上がったところにわたしが口にパンを突っ込みました。
パンを口に押し込められてフガフガ言っているアクセラレータに、ちょっと遠くにある大きな街にいく計画、名付けて「そうだ、京都に行こう計画」を実行することを話しました。
アクセラレータは、「そうだ、京都に行こう!か…何処かで聞いたことがあるようなネーミングだなァ…」と微妙な顔でつぶやいていました。
朝早くに家を出発し、思いっきり走りながら街へと向かいました。
アクセラレータが一番早く走ってました。納得できない。
どうせ、アクセラレータの魔術の「ベクトル変換」とか言うものを使ったのでしょう。ズルい。
ケイ兄さんが一番足が遅かったことに、アクセラレータが笑っていました。かわいそうに。
街についたのは大体昼過ぎでした。
今日はアクセラレータの歓迎会みたいなものなので、少し高そうな料理屋にいきました。
アクセラレータが作るご飯のほうが美味しかったです。
ケイ兄さんは、絶望したような顔で、「あのモヤシみたいな体でものすごく速く走れて、料理もものすごくうまいアクセラレータって一体……そして、そのモヤシみたいなアクセラレータに全スペックで劣っている俺って一体……」
わたしが元気づける為に「だ、大丈夫ですよ!ケイ兄さんの方が、背だけは高いじゃないですか!」
と言うと、それがトドメになったみたいで、グハッ、と言って倒れてしまいました。
大丈夫ですよ、ケイ兄さん。兄さんが悪いんじゃないんです。アクセラレータのスペックが高すぎるだけですから。
その後は、三人で街の中を色々とみてまわりました。
パン屋に行ってパンを味見したり、ボードゲームを買ったり、アクセラレータが同い年くらいの女の子にナンパされたり……
アクセラレータがナンパされてるとき、何だか不機嫌な気持ちになってしまいました。この気持ちは何だろうかとケイ兄さんに相談してみると、「そうか…アルトリアももうそんな年になったのか…」なんてつぶやいたあとに、「まだ知らなくていいんだ。いずれ自分で気付くさ。」と言って、生暖かい目で見てきました。何なんでしょうか。
街中を歩き回っているときに、壁に選定の剣の事が書かれたポスターが貼り付けられているのを見つけました。そのポスターを見て、ケイ兄さんが何だか難しい顔をしていましたが、何だったのでしょうか。
ポスターには、「二年後、この選定の剣を抜くものが現れるだろう」と書かれていました。なんでしょうか。この選定の剣とかいうものが非常に気になります。
まあ、放っておいても大丈夫でしょう。
別にわたしごときが気にしたところで、どうにもならないでしょうから。
……フラグじゃないですからね?
……フラグなんてことないですよね?
まあ、そんなこんなで街中を見て回って夕方になりました。
夢中になって見過ぎたせいか、暗くなるまでにあまり時間は残されていませんでした。
金も持ってきていなかったため、泊まることもできなかったので、どうしようか、とわたしとケイ兄さんが困っていたときに、アクセラレータが、「それじゃあ俺の背中に一人づつ乗って帰ればいいじゃねェか」と言ってきました。
わたしもケイ兄さんも半信半疑でしたが、結局アクセラレータに従うことになって、まず最初にわたしが移動することになりました。
アクセラレータの背中に乗っかってから、アクセラレータが「じゃあ行くぞォ」と言った直後、すごい加速を感じて、三十秒くらい目をつぶっていたら、家に到着してました。
アクセラレータはすぐにケイ兄さんのところに戻っていって、今度は二分後くらいにケイ兄さんを連れて戻ってきました。
まさかアクセラレータが馬車よりも速く走れたなんて。
もちろん今日も、アクセラレータが夕食を作ってくれました。やっぱりレストランの食べものよりも美味しいです。
今日も一日楽しかったです。
アクセラレータは、明日は何をわたし達にしてくれるのでしょうか。とっても楽しみです。