「お父さん、おかえりなさい。」
『ハクレン、おかえり。』
「ただいま、モエギ、牛鬼。」
うずまきモエギ、4歳。
肩乗りサイズの牛鬼が外に出て説得してくれたため、父の任務中は1人でお留守番出来るようになった。
上忍として有名な忍である父だが、なるべく早く帰ってこれるよう水影様にお願いしているらしい。
「お父さん、お怪我無い?」
「大丈夫だ。優しいな…モエギは。」
(医療忍術の実験台になって欲しいだけだと思うがな。)
牛鬼に何か失礼な事を言われた気がしたが、はぐらかされることが分かっているため何も言わない。
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「モエギ、今日の午後からお父さんの仕事に着いてきて欲しいんだ。」
『まて、モエギは確かにチャクラコントロールや医療忍術、封印術も俺が教えたからそこらの忍よりも上だしもうすぐ白毫の術も完成する。だが…』
「いや、別に戦闘がある訳ではないよ。
今日、新しく人柱力になる2人の男の子がいるから会わせたいって水影様から言われてね。」
「分かった。」
『2人…三尾と六尾か。人柱力は?』
「二人共8歳の男の子。やぐら君と、ウタカタ君だ。」
え…二人共原作キャラじゃないですかー…。
しかもやぐらって操られて血霧の里って呼ばれる恐怖政治を敷いた4代目水影…。
「お父さん、部屋で本読んでくるね。」
情報整理しなければ…。
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さて、知識の整理をしよう。
現在、霧隠れは3代目水影がトップに着いている。だが、原作開始よりかけ離れた世代かというとそうではない。
うずまきナルト…この世界では波風ナルトは私の1ヶ月後に誕生している。波風ミナトを父に持ち、母が出産の折に亡くなった為人柱力となった。
奇しくも私と同じ境遇である。
やぐら、ウタカタは4歳上、ナルトと同い年。
さて、水影ってどうやって決まるのか。
そもそも、原作のやぐらは身長143cmとかなり小柄で子供にしか見えないのに、水影様であった。
水影はその時に一番強い忍がなる。
水影が亡くなる、又は水影が辞任し、空席になってからトーナメントが行われ水影は決まるのだ。
現時点でやぐらは8歳。
原作開始時点で水影は照美メイに変わっていた。
波の国編では、10年前に再不斬が卒業試験で自分以外の生徒を皆殺しにしたと言われる。
だが、現時点では起きていない…というより、試験内容は木ノ葉と変わらない。
計算が合わないのはそういうものだと割り切って行くしかないと考えるのを諦め、チャクラコントロールの修行を開始した。