人里で大きな鎌を携える女性、小野塚小町と出会い、彼女とともに団子屋に行くことになった。
別れた後、夜椿崎達は、人里を見てまわる事にした。
少女がなにか訴えているような場面に遭遇。
どうやら友達と離ればなれになってしまったらしい。
無視できず自身も探索に協力することに…
果たして彼女の友達を見つけることが出きるのだろうか。
協力することになったものの、洞窟の構造が意外と複雑であることが、フィレーネの協力により知ることがてきた。
過去を(断片的にではあるが)見たことで、彼女の友達がどんな容姿なのか、おぼろげにではあるがわかった。
そして、彼女はどうやらこの洞窟のかなり奥にいるらしく、しかも衰弱しきっているとのことである。
夜椿崎は焦りを感じたが、ここは冷静に彼女に待って貰いフィレーネに頼ることにした。
「(とりあえず、彼女の回りに人外がいるかどうかを調べてくれる?)」
『もうとっくにわかってるわよ?いまのところはいないわね。』
「(いまのところ?)」
『数体の妖怪が彼女の元に近づいて来てるのよ』
「(なら、今すぐにいこう!道案内頼むよ!)」
『お断りよ』
「(なんで!?)」
『だって、あなた死んででも助けるつもりでしょ?』
「(当然!)」
『だからよ』
「(え?)」
『いい?私はあなたに死んでほしくないの。』
「(なるほどね。なら、変えるよ。死ぬ程本気で彼女を救って皆で帰ってみせるってね!)」
『ふふ、一丁前なこと言うじゃない。いいわ、のってあげる。でもね、命を投げ出そうとしたら承知しないわよ?』
「(うん、わかったよ)…おわったよ。じゃいこうか、優子ちゃん?」
『連れてくの?』
「(考えがあるんだ。といっても、僕の勘が外れたら元も子もないけどね。)」
『わかった信じてあげる』
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(数分後)
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「なんなんだろうね、何かさっきから同じところを通ってる気がするんだ。」
「そう…ですね………あの……なんか私、頭がすごくクラクラします…」
「大丈夫か?……⁉すごい熱じゃないか!!どうして言わなかったんだ!」
「だって、これ以上迷惑はかけれませんし。」
「(フィレーネ、こんな時も済まない頼めるか?)」
『まったく、しかたないわねぇ。』
「すごい…!クラクラしなくなった!ありがとう!」
『ねぇ、気付いてるかもしれないけど私たち同じところしか行き来してないわ』
「(解ってるけどどうしたらいいのかなぁ)」
『結界未来なものが張られてるんじゃないかなぁ?でも私では目視できないわ』
『…………この私の右眼を使うといい。』
「(カラミティウス!おはよう!)」
『いや、起きてたからな!?』
「(そ、そう)」
『取り敢えず、左目をつぶり、右目の眼帯をはずしてみろ。そうすれば見えないものも見えるはずさ。』
「(カラミティウス…わかった、やってみる!………っ!!?フィレーネなんか変な赤い壁みたいなのが見えたよ!)」
『そういわれても私には見えないのよねぇ。』
『仕方あるまい。今回のみ私が直々に貴様らの視界を共有させてやろう。』
『…!見えたわ!!いける!っっ!はぁぁぁぁあ!』
パリン
小さな音を立てて結界が崩れ去った。
奥に進めると安堵したその時、すぐに魔獣特有の"赤い目"が数えきれないほどに輝いた。
「(カラミティウス!これどうしよう!)」
『……スピー。』
「(ちょ、寝ないでよ!?………いや、これくらい僕だけでどうにかしないといけないんだ!)」
そして僕は左目も開けることにした。
直後、強烈な頭痛が僕を襲ってきた。でも、死ぬくらいならと自信を奮い立たせ、
籠手の装備された両腕を構えた。
球体上に超圧縮したエネルギーを、思いっきりぶっ放すようなイメージで拳を突き出したら、超極太のレーザーが放出された。
『……はっくん?この力は何?今までだましてたの?ねぇ!!』
「(いや、僕でも何が何だかよくわからないんだ。これは、なんなの?カラミティウス。)」
『これはお前が自らやったことだ。私は知らん。(本当は力を引き出しやすくはしてやってたが、やはりこの
「あっ!あそこに私の友達が!」
彼女の友達は(破壊したことで見えるようになった範囲の)最奥にある池の中心の面積の少ない地面の上で怯えていた。
「あの子で間違いないんだね?優子ちゃん?」
「うん!」
「よっしゃ、いっちょ救いに行きますか!」
『『ええ!(ああ!)』』
シュォォォン!!
「え!!これは!?この槍は!?」
『『なんかしってるの(か)』』
「(さっぱりわからん)」
『『オイ!』』
「(いや、解ることが一つある)」
『『なによ?(なんだ?)』』
「(こいつが今頼れる唯一の希望ってことさ!)」
そして敵を倒そうと敵のもとに走ろうとしたら、一秒も経たずにあの女の子の友達の目の前に移動していた。
さらに、その女の子を抱きかかえ。速刻その場を離脱した。
優子ちゃんの目の前についたとき。
優子ちゃんとそのお友達さんが抱き合って喜んでいた。
良かったと安堵しつつも、彼女ら二人を抱え即刻、その洞窟を離脱し、入り口付近からは猛ダッシュだった。え?なんで槍を使わないのかって?洞窟を脱出したら、何故か消えてたんだもん、しかたないじゃん?
なんやかんやで、人里に到着したんだけど。
さっきから「二人がありがとうございます」しか言ってないんだ。
しかもペコペコお辞儀までして、だ。
さすがに気が引けるのでやめさせた。しかしあんな所にいたのに傷一つないことに違和感を覚え、聞いてみたところ、彼女らは二人とも妖怪であることがわかった。
うん、正直びっくりした。だって、どっからどう見ても人間だったんだもん。
"驚き桃の木山椒の木"ってこのことをいうのかな?
とにかく腰が抜けそうになるくらいに驚いた。
だって優子ちゃんが濡れ女って、いやいや、全く予想できなかった。
でも彼女は後天性の妖怪というものらしい。めんどくさかったので、
妖怪の姿になったとき人間の原型があるのが後天性だとして記憶しておいた。
しかも、その一方、優子ちゃんのお友達のほうは狐妖怪でしかも、先天性という、根っからの妖怪らしいのだ。
予想外にもほどがあった。
こうして彼女らと別れを告げたのだが、分かれる前に彼女らの勧めで
「"妖怪の山"に向かってみてはどうでしょう」
と言われたのでそこに向かうことに決めた。
…が、白髪の獣人の女性に断られたので、仕方なくあきらめることにした。
【TO BE CONTINUED】
こんなにも早く投稿できるとは思ってもなかったよ!(歓喜)
ようやく彼らも帰る気になったようです。
彼らは自重と疲労を知らないのだろうか。
あ、あと人里についた時点でいつの間にか右眼のところには眼帯が装備されていたそうです。