無意識の恋   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 同日投稿…疲れる…

 今回は予想外の展開が待ち受けています!

 それではどうぞ!


第98話 陰陽師と紬

side真

 

 俺はグロウに勝った。

 

 妖怪達の無念を晴らすことが出来たんだ。

 

 俺は霊力切れで限界突発も解除しその場に倒れる。

 

 その場が静まり返った。

 

 そしてその沈黙を破ったのは健だった。

 

「はっはっはっ…お見事だったよ。真君。まさかグロウを倒すとは思わなかったよ…」

 

 え?それってどういうことだ?

 

 その時、魔獣が集まってきた。

 

 そして完全に囲まれた。

 

 ここまでか…そう思ったけど中々攻撃してこない。

 

「真君。君もよくやったよ。だけどね。君は浅はかだ。実に…そう。予想外の対策も考えないなんてね」

 

 ま、まさか!

 

 そして刀を握ろうとするも体に力が入らない。

 

 こいつぅっ!

 

「君の考えていることはほとんど正解だよ?おの僕こそが科学者の親玉。ユルリだ」

 

 ゆ、ユルリ…

 

「お、おまえ…」

 

「この僕が君たちに素直に従うと思っていたのか!」

 

 と、高笑いをするユルリ

 

 今までのはすべて演技だったのか。

 

 その時

 

 周りに居た魔獣達がユルリに吸い寄せられるように近寄っていく。

 

 そしてユルリに触れたらなんと、吸収されていく。

 

「ふはははは!これこそ神!神の力の集大成!」

 

 どんどん魔獣を吸収し、どんどん大きく見るも無惨な姿へと変化していく。

 

 もう原型を留めていなく、完全に魔獣の姿になっていた。

 

 くそう!

 

 そして少し動けるようになった俺は刀を握って走ろうとした。

 

 霊華さんも臨戦体制だ。

 

「そんなことして良いのかな?」

 

「お兄ちゃん!」

 

 く!なんて卑怯な奴なんだ!紬を人質に取るなんて!

 

 そう。今ユルリは紬の喉元に爪を当てて今にも刺さりそうだ。

 

 困難じゃ迂闊に手を出せない。

 

 ピシュンピシュンと言う音を立てて更に吸収していく。

 

 そしてすべての魔獣を吸収した。

 

「ふはははは!これが我の姿。火、水、雷、土、この4つの属性を操る我はもはや無敵!」

 

 と、高笑いを始める。

 

 憎い…こいつが…あの紫の話していた外来人だと?ふざけるなよ。性格は真逆。吸収されたんじゃなく吸収したんじゃねーかよ。

 

「…」

 

 俺は完全に一言もはっさなくなった。

 

「どうした?恐怖で何も言えなくなったのか?」

 

 と、煽ってきた。だから俺はこう言った。

 

「黙れ…口を閉じろ。オマエノ声なんか見苦しくてもう聞きたくない。だからもう。この世から…ログアウト(・・・・・)しろ」

 

 俺がそう言うと完全にユルリは怒りの表情になった。

 

 尻尾をブンブンと振り回し随分お怒りのご様子だ。人外になったユルリ…今の俺にはそんなことは関係ない。ただ単純に憎いんだよ!

 

 そして刀を構える。

 

 その時

 

「ぐぎゃー!」

 

 4匹に別れて四方に飛んだ。

 

「やかましいモノノケが。ワシに余程封印されたいらしいの?」

 

 物陰から老け顔で白い髭を生やし白髪のお爺さんがでてきた。

 

 お爺さんは手に数珠を持っていた。

 

 そしてかなりの霊力。澄みきったキレイな霊力を感じる。

 

 このお爺さんは何者だ!

 

「ワシは陰陽師じゃ。貴様を封印するために来た」

 

 封印…まさか!

 

「じゃが生け贄が必要じゃ」

 

 やはりそう来たか…わかっては居た。紫から聞いていたからな。

 

 たぶんこのじいさんだけの力じゃ封印は出来ないのだろう。

 

「そこのお嬢ちゃん。生け贄になってくれるか?」

 

 すると霊華さんは

 

「ダメよ!こんなに小さい子なのに!生け贄なら私が

「お姉ちゃん。良いの…私が生け贄をやる」

 

 と、食いぎみに紬は言った。

 

 紬は覚悟が出来ているみたいだ。

 

 だけど…

 

 現代での悲しそうなあの紬の表情を忘れられない。

 

 本当にこのまま紬を生け贄にすることが果たして正しいのだろうか?

 

「俺はは」

 

 ズキンっ!

 

 急に頭痛がした。何でこんなときに

 

 紬を…生け贄にしなくてはならないと言う神からのお告げ?

 

 そりゃねーぜ…一人の女の子を見捨てろだぁ?俺に…そんなことは出来るわけが無いだろう。

 

 しかし否定しようとする度頭痛がどんどん酷くなっていく。

 

 そして俺は渋々

 

「わかった」

 

 と言った。

 

「じゃあお主らで時間を稼いでくれ」

 

 と、俺達に頼み込んで来た。

 

 やるしかないのか…

 

 「お兄ちゃん!」「お兄ちゃーん!」「おっにいっちゃん♪」と、紬の顔がいちいち頭を過る。

 

 その度俺は涙をこぼしそうになる。だが俺は男だ。1度承諾したんだ。後ろを振り向くことは絶対に許されない。

 

 しかし涙は俺の涙腺からどんどん溢れてくる。

 

「ぐぁぁぁっ!」

 

 と、情けない叫びを発しながら俺は刀を握ってユルリに向かって走り出す。

 

 俺は…なのんためにこの世界に来たんだ?

 

 俺は何の役割をこの世界では与えられたんだ?

 

 俺はこの世界で後悔しない選択を出来たのだろうか?

 

 と、俺は心のなかで問をどんどん増やしていく。

 

 俺は…元々はこの時代に居てはいけない存在…

 

 だから俺は…

 

「俺の身を犠牲にしてこの時代を守る!」

 

 そして俺は以前香霖堂で見つけた爆弾をユルリに張り付いて爆発させる。

 

 ぐぎゃー!

 

 と、さすがのユルリものけぞり、俺は意識を手放した。

 

「今じゃ!」

 

 そして準備が完了した陰陽師は術を発動させた。

 

 そして紬の意識は無くなり、一筋の光がユルリに向かって伸びる。

 

 そしてユルリにあたった。

 

「ぐ、ぐぅ…おぼえてろよ!」

 

 そしてユルリは消滅した。

 

 ついでに周りに残っていた魔獣達も

 

「完了した。ではさらばだ」

 

 こうして過去の幻想郷は救われた。




 はい!第98話終了

 今回で最終話っぽいですけど1・2話位続きます!

 それでは!

 さようなら

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