赤と青の力で異世界を楽しもう   作:コレクトマン

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第5話です。

始まります。


また自称勇者に会ってしまった……またかよ!

 

 

“マイティブラザーズXX”騒動から小一時間……俺こと“工藤 正宗”は、祐介をギルドに連れて来てから何故この世界に来たのかを聞き出していた。

 

 

「祐介…一応聞くが、お前は例のジジィに転生されたのか?」

 

 

あのジジィが俺の大切な弟に手を出したのなら只じゃおかねぇ……。

 

 

「ジジィ?もしかして兄さんを転生させたイレギュラーの神?いやっ、僕はこの世界の女神に頼まれてそのイレギュラーの神を捕まえて欲しいと頼まれて自分の意志で来たんだ。

まぁっ…人間を辞める羽目になったけど……」

 

 

俺は祐介の言葉を疑った。()()()()()()?どういう意味なのか祐介が説明した。

 

 

「あっ…女神によってじゃなくて僕自身が人間を辞めたんだ。今の僕は、バグスターとして今の生を得ているんだけどね?」

 

「バグスター!?おまっ…!何でお前がバグスターなんかになったんだよ!」

 

「これにもちゃんとした理由があるんだ。バグスターになった理由は三つ。

一つはプロトガシャットやガシャットギアデュアルβの負荷を得ずに変身出来ることと、二つは()()()()()()()との戦いに備えての体にしたこと。

そして三つは、兄さんがマイティブラザーズXXを使う際にL役をやってみたくて兄さんの遺伝子を弄って書き換えたこと」

 

 

祐介の説明に正宗の遺伝子を弄ったことについて反応し、正宗は祐介に突っ込みを入れた。

 

 

「まーてー!おいっ!何勝手に俺の遺伝子を弄って書き換えてるんだよ!!」

 

「ごめんごめん、もうこれっきりだからさ。(本当は別の理由があるんだけどね…)因みにバグスターになった方法はバグヴァイザーに“デンジャラスゾンビ”をセットしてその後自分自身にウイルスを散布した後にゲーマードライバーにアルファ版である“プロトマイティアクションX オリジン”を差し込んだ後変身して、レベル0の力でウイルスを抑制しながら順応し、書き換えながら僕の人間の遺伝子を残してバグスターになったんだ。まぁっ……自分の命をベットしての危険な賭けだったけどね……」

 

 

祐介の行動はある意味危険な行為であった。俺自身ももうそんな危険な行動はやめてくれと願うばかりであった。

 

 

「本当に危なっかしいなお前………マジでこれっきりにしてくれよ?ハァ……ん?何か騒がしいな……?」

 

 

正宗は騒がしい原因を探るために周りを確認すると、カズマが食べようとしていたパンをアクアに取られて、取り返そうとしていた。

 

 

「おいっ!駄女神っ!!そいつぁ俺んだ!返しやがれーっ!」

 

「いーじゃない早い者勝ちよっ、未練がましく残しとくのが悪いんだからっ!」

 

 

アクアはパンを持ってカズマから逃走していた。…しかし、カズマが何故アクアの事を駄女神と言っているのか不思議であった。大方あれかな?自分が崇めている女神の名前でも借りているんだろうかな?なんか罰当たりのような気がするが………。そう考えているうちにアクアは檻の中に入ってドヤ顔を決めるとカズマが檻の鍵をかけてアクアを檻の中に閉じ込めた。ある意味カズマの食べ物の恨みがアクアに当たったからこの様な結果になったのだろう。

するとダクネスはある事を気にしていた。

 

 

「しかし、一つ気になるのだが…何故カズマは時々アクアの事を…」

 

「あっ……俺もそれを気にしてた。何でカズマはアクアの事を“駄女神”って言うんだろうな?」

 

「あぁっ…確かに!僕もそれは気になるかも……」

 

 

俺たちはカズマとアクアの関係がどんなものなのかと考えていると、俺にとって会いたくない奴がやってきた。

 

 

「め……女神様っ!?」

 

 

正宗が会いたくない奴とは“御剣 響夜”のことであった。正宗は一度響夜達と一戦交えて以来響夜とその仲間には接触しない様に避けて来たが運悪く此処に来てしまった様だ。

 

 

「(うわーっめっちゃ会いたくない奴が来たよ…しらけるなぁ〜………)」

 

「(うわーっ兄さんがめっちゃ嫌な顔をしているよ。あの人、兄さんに何かやらかしたのかな?だとしたら僕っ知〜らないっと………)」

 

 

祐介は響夜とは初対面だが、兄である正宗の様子を見て嫌な予感した為に他人のフリをした。

正宗も祐介と同じく他人のフリをしてこの場を乗り切ろうとした。

後の流れは響夜のカズマに対する一方的な発言ばかりでカズマのストレスが溜まる一方で正宗と祐介は響夜の発言に矛盾を感じて、苛立っていた。

 

 

「「(自分の都合のいい様に言ってなんか腹たつな、此奴………)」」

 

 

最終的に響夜は、アクア達を自分達のパーティに勧誘しようとするが、アクア達は響夜のパーティの勧誘を振った。そしてアクアがとんでも発言で正宗達の退路が塞がった。

 

 

「それに、私達にはそこにいる仮面ライダー達が居るから貴方みたいなナルシスト系はお断りよっ!!」

 

「「(って!?ここでバラすなよ(さないでよ)!!)」」

 

 

響夜はアクアが言った仮面ライダー兼正宗達を見たが、何故か正宗だけ初めて会ったの気がしなかった。

 

 

「あれっ?君は何処かで会ったかい?」

 

「アクアさん、このタイミングでバラさないでくださいよーっ。身を隠すのは大変なんですからー……」

 

「本当になんてタイミングなんだ…本当に()()()()()()……」

 

 

響夜は正宗の言葉に何かが引っかかり、何処かで聞いたことがあると思い出してみると以前に“始まりの祠”で会った仮面ライダーの言葉と同じだったのだ。そして響夜は理解した。正宗が“始まりの祠”で会った仮面ライダーであると………。

 

 

「まさか…君はあの時の仮面ライダーだったのか!?」

 

「だとしたら何だ?また絡んでくるんならこの場でぶっ潰すぞ…!」

 

「兄さん…落ちついて、ストップストップ」

 

 

祐介は正宗の怒りをしずめようと宥めるが、響夜のパーティ達がやって来て更にややこしくなった。まさに火に油を注ぐとはこのことである。

 

 

「クレメア、居たよ!この街で噂のライダーを!」

 

「アンタね!この前キョウヤをボコボコにしたライダーは!」

 

「はぁっ……本当にしつこいな。もとは言えばアンタ等が絡んでこなければこんなことにはならなかったんだろうが……」

 

「兄さん……一体この人たちに何したの……」

 

「何って……俺がクエストを攻略中にこいつらがやってきてそこの女二人が攻撃を仕掛けてきたんで“混乱”のアイテムで混乱状態にした後、デコピンで返り討ちにしただけだ」

 

 

祐介は“あーっ……”と苦笑いしながら複雑そうに考え込んだ。そして最終的に広場にてカズマを除くパーティー達をかけた勝負をするのであった。因みに広場に行く前に祐介が正宗の耳打ちした。“双子の力”と………。

 

 

「……んで。俺も巻き込んでの勝負かよ」

 

「何かごめんな。変な感じで巻き込んで…」

 

「気にしてはいないさ。どのみち、こいつを試すのには良い機会だ」

 

 

そういって正宗はゲーマドライバーを装着し、ブレザーから“マイティブラザーズXX”を取り出した。

 

 

「確認だが、君が勝てば何でも一つ言う事を聞こう。だが僕が勝ったらアクア様をこっちのパーティーに…」

 

 

響夜が予め勝負の内容を説明するとカズマが先に動き出した。

 

 

「よし乗った!」

 

「えっちょっ!?」

 

「まてっカズマ!」

 

 

俺が先駆けるカズマの足を掴んで止めようとしたら、カズマは体勢を崩して顔面を地面に打つけて鼻血が出たのであった。

 

 

「何すんだよ!?おいっ!!」

 

「いやっごめんごめん…彼奴に少し付け足してもらいたいことがあってな。おいっアンタのパーティーも勝負に参加させろ」

 

 

正宗の意外な要請に響夜は戸惑ったが、クレメアとフィオはやる気満々だった。

 

 

「い…いやっまて!これは僕たちの勝負であって彼女達は…」

 

「上等よっ!あの時のお返しを此処で返してやるわよ!!」

 

「私も彼には祠の時のお返しがしてないからやらせてもらうわ!」

 

 

二人はそれぞれの武器を持って戦闘態勢をとった。無論カズマは俺の行動に突っ込んでいた。

 

 

「おいーっ!?何彼奴のパーティーに喧嘩ふっかているんだよ!?」

 

「それについては問題ない。こっちも三対三で対応すれば良い」

 

 

正宗は手に持つ“マイティブラザーズXX”ガシャットのスイッチを入れた。

 

 

[MIGHTY BROTHERS XX!]

 

 

正宗の上にゲーム画面が現れてそのゲーム画面からチョコのブロックとエナジーアイテムが広場に散らばった。カズマ達は既に見慣れていたので驚かなかったが響夜達は初めて見るので驚いていたが………

 

 

「変身!」

 

 

正宗は気にせずゲーマードライバーのスロット口にマイティブラザーズXXガシャットを差し込んでレバーを開くのであった。

 

 

[ダブルガッシャット!ガッチャーン!レベルアップ!]

 

[マイティブラザーズ!2人で1人!マイティブラザーズ!2人でビクトリー!エーックス!]

 

 

正宗の周りに出現したパネルの内?と隠されていたパネルを選択すると、?パネルからオレンジと緑の髪が別れた仮面の戦士が描かれてオレンジと緑の光に包まれ、時間が経つと光が消え、そこから先ほどパネルに描かれていた仮面の戦士が現れた。これが“仮面ライダーエグゼイド ダブルアクションゲーマー レベルX”の姿である。しかし、その見た目は………

 

 

『ちっちゃ!?』

 

 

ずんぐりした体型…というよりマスコットキャラの形をしていたのだ。

この時にカズマ達や響夜達の意見が合ったのは別の話だ。

 

 

「んでっ、もう一回だな」

 

「はっ?まだあんの!?」

 

[ガッチョーン…]

 

 

正宗は再びゲーマドライバーのレバーを閉じるとさらなるレベルアップを期待してしまう様な待機音が流れた。

 

 

「だ〜〜〜〜〜〜い変身!」

 

 

そう言って正宗はゲーマドライバーのレバーを開いた。

 

 

[ガッチャーン!ダブルアーップ!]

 

[俺がお前で!お前が俺で!(We Are!)マイティ!マイティ!ブラザーズ!(Hye!)

ダブルエーックス!]

 

 

正宗は空高く飛び、そこからマスコットキャラの頭部以外のアーマーをパージすると“レベルXX R”と“レベルXX L”が出てきて肩に装備されているレベルXの頭部を合わせて着地して登場してきた。無論響夜達は驚いていた。

 

 

「なっ!?一人から…二人?!」

 

「な…何よそのインチキ的な魔道具は!?」

 

「あれ?確か彼って魔道具は一つしか持っていなかったっけ?」

 

 

響夜達の動揺を気にもせず、RはLと共に互いを確認し合った。

 

 

「…んじゃっ、俺はお前だ」

 

「…あぁ、オレはアンタだ」

 

「「超キョウリョクプレーで、クリアしてやるぜ!」」

 

 

こうしてRとLの戦闘態勢に移行し、Rはガシャコンウェポンである“ガシャコンブレイカー”を持ち、Lはダブルアクション専用武器“ガシャコンキースラッシャー”を手にした。

 

 

[ガシャコンブレイカー!]

 

[ガシャコンキースラッシャー!]

 

「んじゃっカズマ、あの自称勇者やろうを任せたぜ?俺は戦士の方を攻略する!」

 

「じゃあオレは盗賊の方を攻略だ!」

 

「おいっまてって!…あぁっもうやけくそだ!」

 

 

Rはカズマに響夜のことを任せて三人それぞれの敵を倒しに行った。

一方のクレメアとフィオは一旦集まってRとLを撃退(というより祠の時のお返し)するために背を合わせて連携をとった。

 

 

「フィオ…予め行っとくけど、こいつらかなり強いから足元救われない様にね」

 

「わかった、クレメアもね!」

 

「話は終わったか?」

 

「それじゃ…行くよ!」

 

 

RはガシャコンブレイカーのAボタンを押してブレードモードに切り替えた。

そしてLはガシャコンキースラッシャーのオレンジのAXEキーを押してアックスモードに切り替えた。

 

 

[ジャ・キーン!]

 

[ス・パ・パ・パーン!]

 

 

クレメアはRのガシャコンブレイカーのブレードを自前の剣で防ぐが、Rの攻撃は重く防御してもすぐ崩されてしまう。

 

 

「くっ!こ…攻撃が重すぎる…!」

 

「どうした?その程度の攻撃でへばったのか?」

 

「っ……!まだまだよっ!!」

 

 

Rはクレメアに煽りながら戦い、Lは己が素早さと器用さを駆使してフィオを翻弄する。

 

 

「さーてとっ…鬼さんこちら、手の鳴る方へってな!」

 

「…っ!敵探知のスキルを持ってしても捉えきれないなんて「それじゃあ、撃ちますよ!

[ズ・キュ・キュ・キューン!]ご注意くださーい!」…!」

 

 

Lはフィオに対策を練る時間を与えずにガシャコンキースラッシャーの黄のGUNキーを押してそのまま威嚇射撃を行なった。

 

 

「きゃあ!?」

 

「!?…フィオ!」

 

 

フィオの危機を察知したクレメアは、すぐにフィオの元に駆けつけた。

そしてRはLと合流し、ガシャコンブレイカーを投げ捨てた。

 

 

「よしっ相棒、ここは勿論!」

 

「必殺技で決まりだな!」

 

 

LはRにガシャコンキースラッシャーを渡して、Rはドライバーに挿しているガシャットを抜き出してガシャコンキースラッシャーのスロットにセットした。

 

 

[ダブルガシャット!キメワザ!]

 

 

するとガシャコンキースラッシャーが二つに増えたのだ。Lは増えた二つ目のガシャコンキースラッシャーを手にした後、RとLは互いに必殺の構えをとった。

 

 

「行くぜ必殺!」[ジャジャ・ジャ・キーン!]

 

「オレ達の必殺技!」

 

 

Rは緑のBLADEのキー押してブレードモードに切り替えた。そしてRのスラッシャーはオレンジのオーラを纏い、Lのキースラッシャーは緑色のオーラを纏った。

 

 

[MIGHTY BROTHERS CRITICAL FINISH!]

 

「「ダブルクロススラーッシュ!!」」

 

 

RとLはガシャコンキースラッシャーを交差し、斬撃を二度飛ばした。

その斬撃はクレメアとフィオの地面手前に着弾したのち爆発した。

 

 

「「きゃあぁぁーー!!?」」

 

 

クレメアとフィオは、爆風によって気絶して戦闘不能になった。

 

 

「うっし!攻略完了!」

 

「残りは彼奴だけ!」

 

 

RとLは自称勇者野郎を倒すべくカズマの方に向かうのであった。

一方のカズマは劣勢に立たされていた。レベルの差の影響でかなり不利であった。

というより、特典でもらった魔剣の影響でもあるが………。

 

 

「くそっ…何つう面倒な貰い物を取りやがって…!」

 

「悪いが…この“魔剣グラム”の餌食になってもらうよ。たとえ君が最弱職の“冒険者”でも手加減はしない!」

 

「前にその最弱職の“冒険者”に負けた自称勇者は誰だっけか?」

 

 

カズマの前にRとLが駆けつけて来て、響夜の前に立ちふさがった。

 

 

「君たちは…!?まさか、クレメアとフィオは…!?」

 

 

響夜はクレメア達の安否を気にしたが、Lが響夜に二人の安否を説明した。

 

 

「あの人達は気絶しているだけだから命に別条はないよ。それよりも、お前が持つその駄剣の存在はノーサンキューだ。神からもらったチートな剣じゃなく、自分の手でここの世界の伝説の剣くらい見つけてろっての!」

 

「あぁ…ついでにここいらで教えておくか。“地球なめんなファンタジー”て言う奴をな!」

 

 

そう言ってRとLは、ガシャットギアデュアルβを取り出した。Rはダイヤルを右に回して、Lはダイヤルを左に回した。

 

 

[TADDLE FANTASY! LET'S GOING KING OF FANTASY!]

 

[BANG BANG SIMULATIONS! I'M READY FOY BATTLESHIP!]

 

 

RとLの上からそれぞれのゲーム画面が現れてそのゲーム画面から“ファンタジーゲーマ”並びに

“シミュレーションゲーマ”が姿を現した。

 

 

「術式レベル50…!」

 

「第伍十戦術…!」

 

「「変身!」」

 

 

RとLはゲーマドライバーのレバー閉じた後マイティブラザーズXXガシャットを抜き出しガシャットギアデュアルβをスロットに差し込んでレバーを開いた。

 

 

[デュアルガッシャット!ガッチャーン!デュアルアップ!]

 

[タドルメグルRPG!タドルファンタジー!]

 

[スクランブルだ!出撃発進!バンバンシミュレーションズ!発進!]

 

 

Lはブレイブのパネルを選択して仮面ライダーブレイブに変身した後“ファンタジーゲーマー”がブレイブの上から被さる様に合体し、鎧となった。そしてブレイブの兜に“グランダークネスホーン”が装着されて魔王の風格を持った騎士が此処に現れた。時同じく、Rはスナイプのパネルを選択して仮面ライダースナイプに変身した後“シミュレーションゲーマ”は各パーツに分離してスナイプと合体してレーダー機能が強化されて、肩には二連装砲が四問装備したことにより砲撃特化した狙撃手がいた。騎士のライダーは“仮面ライダーブレイブ ファンタジーゲーマー レベル50”。

狙撃手のライダーは“仮面ライダースナイプ シミュレーションゲーマー レベル50”。

それぞれレベル50のライダーが二人も現れたのだ。

 

 

「また…別のライダー…?!」

 

「これより、御剣 響夜の切除手術の…」

 

「ミッションを…」

 

「「開始する!」」

 

 

Lことブレイブは“ガシャコンソード”を取り出して響夜に向かっていき、Rことスナイプは両腕に装備している“バトルシップキャノン”を使って援護射撃を行なった。正宗達の行動についてこれず置いてきぼりになったカズマは思って呟いた。

 

 

「…もうあいつらだけでいいんじゃね?」

 

 

響夜はブレイブとスナイプの攻撃に苦戦していた。ブレイブからはバグスターの軍団を召喚し、そのまま響夜に向けて突撃させた。一体一体は弱くて対処は可能だがこの様に大勢で来ると苦戦を強いられていた。そしてスナイプからは両腕のバトルシップキャノンと両肩に搭載されているニ連装砲台四つの合計十門を響夜やバグスターの軍団に目掛けて一斉砲撃し、響夜やバグスター軍団諸共吹っ飛ばした。響夜は魔剣グラムを盾にしたことで大ダメージを負うことはなかったが、立つのがやっとの位にダメージを受けていた。

 

 

「な…なんて奴だ…!召喚した仲間諸共攻撃するなんて…!」

 

「悪いけど、元々ファンタジーゲーマーは主人公の魔王が勇者を倒し世界を征服するのがゲームのコンセプトだからね、先ほど召喚した奴らは“魔王の部下=仲間”ではなく“魔王の部下=道具”だから…」

 

「ついでにシミュレーションゲーマーは戦艦を操って敵の軍を殲滅するシミュレーションゲームだからな。あいつの軍団を利用して一斉砲撃してお前共々一掃しようとしたが案外しぶとく残っているな…」

 

 

ブレイブとスナイプの行動に響夜は苦虫を噛んだ表情しか出なかった。

そして響夜は正宗にとって禁句である言葉を発した。

 

 

「……君は何故、敵を作るような真似をするんだ?このままじゃ君は、神様によって与えてくださった命を粗末にするんだ!」

 

「っ!!…………」

 

「(むっ…これは彼奴、死にかけるな…)」

 

 

ブレイブはスナイプの怒りを察知し、目的を果たすためにスナイプを宥めた。

 

 

「テメェ…性懲りも無く一度ならず二度もジジィ()の名を出すとはな…また俺の心を滾らせやがって…!」

 

「落ち着け俺、オレも腹立っているが今はまだその時ではないだろ?」

 

「……あぁ、そうだな。だが、俺の心を滾らせた礼はつけさてもらうぜ!」

 

「あぁ…先ずはオレから仕掛けるぜ!魔王が極めし剣を見せてやる!」

 

[ガッチョーン…キメワザ!]

 

 

ブレイブとスナイプは必殺技を放つ為にゲーマドライバーのレバーを閉じてそれぞれ必殺の構えをとった。ブレイブはガシャコンソードに暗黒の魔力を纏わせ、スナイプは両肩の二連装砲台を正面に向けて砲身にエネルギーを収束させ、発射準備を整える。そしてブレイブはドライバーのレバーを開いて必殺技を放つ。

 

 

[ガッチャーン!TADDLE CRITICAL SLASH!]

 

「奥技!ダークネススラッシュ!」

 

 

ブレイブは、暗黒の魔力を纏ったガシャコンソードで斬撃を飛ばす技を繰り出した。

響夜は魔剣グラムでその斬撃を切ろうとするが、魔力を纏った斬撃のパワーの方が圧倒して逆に響夜が返り討ちにあった。

 

 

「グワァァアー!!くっ…!つ…強すぎる…!」

 

「フンッ…これで終いだ…」

 

 

響夜に休ませる時間を与えず、スナイプはドライバーのレバーを開いて砲撃準備に入り響夜の手前の地面にロックオンして砲撃準備を完了させる。

 

 

[ガッチャーン!BANG BANG CRITICAL FIRE!]

 

「ターゲットロック!OPEN FIRE!」

 

 

スナイプの掛け声と同時に各砲門からエネルギーを収束させた砲弾を発砲する。

その砲弾は響夜の手前の地面に着弾して大爆発を起こす。

 

 

「ウワァァァアー!!」

 

 

響夜はその爆風に巻き込まれてその場で魔剣グラムを手放して気絶する。

ブレイブとスナイプは満足したかの様にゲーマドライバーのレバーを閉じてガシャットギアデュアルβを引き抜いて変身を解除する。

 

 

「切除完了…VICTORY…!」

 

「MISSION…COMPLETE!」

 

 

それぞれ勝利宣言をし、カズマ達のパーティーを賭けた勝負はカズマと正宗の勝利に終わった。(というよりカズマは只、見ていただけなのだが介入すると死ぬ確率が高いと判断した為あえて介入しなかったそうだ)気絶した響夜達を宿屋で看病した後部屋で休ませてテーブルに書き置きを残して勝者の特権として響夜の魔剣グラムを手に宿屋を後にした。そして祐介に魔剣グラムを渡すとすぐに作業室(という名のゲームエリア)に入り作業を行うのであった。この時正宗は嫌な予感がした。

 

 

「(祐介の奴、大丈夫か?彼奴の魔改造オタクの本能が発揮していたのだが………。

御剣…お前の魔剣グラム、多分変な方向に魔改造されているかもしれん。

もしその時は………マジで謝っておこう………)」

 

 

唯々祐介の魔改造の度が過ぎない様に祈るばかりであったが、結局無意味な祈りだと今の正宗は気づきはしなかった。

 

 

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ーーーーーーーーーーーーーーーSee you Next game...?ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

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