赤と青の力で異世界を楽しもう   作:コレクトマン

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第10話です。

始まります。


一日交代?……めんどくせぇ…

 

 

“雪精討伐”をクリアしてから三週間が経って彼こと“工藤 正宗”は、ガシャット開発に没頭している祐介がいるゲームエリアに入っていった。無論パラドクスに変身したままで………。

正宗は、祐介が自前のパソコンと向かい合ってゲームを開発していた。

 

 

「おーい、祐介。ガシャットの開発はどうだ?まだ時間が掛かるか?」

 

「問題ない、ゲーム内容をこのガシャットにダウンロードするところだ」

 

 

祐介がそういうとパソコンのEnterキーを押してガシャットに祐介が開発した新作ゲームのデータをダウンロードさせるとガシャットの色が深緑色に変わり、ラベルには将校が軍隊に指示するかの様に描かれており、その将校の上に“BANG BANG WARS”と英語表記が書かれていた。

 

 

「こいつは……バンバンシリーズの上位種か?」

 

「ああ…この“バンバンウォーズ”は陸軍や海軍に空軍といった全ての軍隊に指示を出し、敵の軍隊を倒すというストラテジーゲームだ。そしてレベルは、レガシーと同じ100…」

 

 

すると祐介は、椅子から立ち上がった後にお約束になってしまった黎斗化するのであった。

 

 

「こうもガシャットが簡単に作り出せる私の才能が恐ろしく感じるよ!やはり私は神だ!」

 

「だがしかし、その才能は他人の借り物でもある。あまり調子にのるとバチが当たるぞ?」

 

 

正宗の言葉は正論である。祐介がガシャットを作れるのは幸運の女神エリスから貰った特典によるものである。祐介はそのことはちゃんと判っているが、黎斗化するとそれすら否定する反応をしてしまう。

 

 

「ダマレーーー!!………フッ!?」

 

 

祐介が叫ぶと祐介のバックからエレキギター音が流れ、まるでことが切れたかの様に首を下に向き、そのまま真っ白になってドット状の粒子状になって消えてしまった。

 

 

[GAME OVER]

 

「ウェッ!?マジか……。開発作業で、命を削って作業してたのかよ……」

 

 

するとお約束の展開の如く、紫の“CONTINUE”土管から祐介がスタイリッシュに復活するのであった。

 

 

「そういうこと。だからこそ僕はそんなことが起きても大丈夫の様にコンティニュー機能を登録しておいたんだ。今復活したから残りライフは96個。まぁ…よほどのことが無い限りコンティニューを乱用しないけどね……」

 

「当たり前だ。調子に乗って乱用されたら残機が幾ら有っても足りんわ……」

 

 

そんなこんなで、正宗は祐介と共に現実世界(リアル)に戻って新型ガシャットのテストを行う為に明日ギルドに行ってクエストを受けることを決めたのであった。

その時に、偶然通りかかったカズマからある頼みごとを聞くのであった。

 

 

「「俺(僕)がアクア達の面倒を見てくれだって?」」

 

「まぁ…正宗が嫌なのは分かっている。だから…それが前提で頼む!一日だけ俺の代わりにアクア達の面倒を見てくれ!」

 

 

カズマの頼み事とは、カズマのパーティーリーダーの代理だそうだ。

無論カズマから理由を聞いてみると、“ブレーキが効かない連中の突っ込みを入れるのが疲れた”

出そうだ。流石の祐介は苦労しているカズマに同情した。そして正宗は、意外な答えを出した。

 

 

「あーっ…そっちはそっちで大変だからねぇ…。分かった…僕は受けるけど、兄さんは?」

 

「そうだな…まぁっ今回だけだが、一日だけ交代してやるか。一応まだ病み上がりのめぐみんのこともあるしな。まぁ本当は…あのジジィと同じ感じを持つアクアがまた変な事をやらかさない様に監視しないとならないからな」

 

「いやっ兄さん。アクアが度がすぎる事があっても殴っちゃ駄目だからね……?」

 

 

祐介は正宗に突っ込みながらも正宗達はカズマの頼み事を了承するのであった。

因みにカズマはアクア達に正宗達と一日だけ交代することを告げると、アクアは何かに絶望した顔をしながら落ち込み、めぐみんとダクネスは普通に了承したそうだ。

 

 

次の日…

 

 

カズマと交代してリーダー代理になった正宗達はいつも通りにギルドに行き、ギルド内のクエスト表を確認していた。

 

 

「さてっと…“一撃熊討伐”に“ゴブリン討伐”、後は“ジャイアントトード討伐”か。

他にもetc…とクエストがあるが、祐介達はどのクエストを受ける?」

 

「僕はどっちでも良いけど、アクア達は?」

 

 

祐介は正宗にお任せにしてアクア達にどのクエストに挑むのか聞いて見た。

するとめぐみんがあるクエスト表を示してこれが良いと主張した。

 

 

「フッ…私に良いクエストがあります。こんなのはどうですか?“コカトリスの群れの討伐”。

結構難易度も高めですが作戦もあります!ダクネスのデコイを使って敵を集め、私の爆裂魔法でコカトリスもろともぶっ飛ばす作戦です!」

 

「却下。めぐみんはまだ風邪が治ったばっかりで病み上がりだし、まだ無理をしない方がいいよ。

ダクネスとかは何かある?」

 

 

めぐみんは風邪が治って動けるようになったが、まだ万全ではないのでめぐみんが主張するクエストを却下した。そして祐介は、ダクネスにどのクエストがいいのか聞いていてみた。

 

 

「私か?私の場合はこちらのダンジョンクエストだ。ここには女の冒険者を好んで捕獲する主がいるらしい…で、もし私が捕まったら……て、手を差し伸べようとはせず、食料用に捕獲されるモンスターを見るかのような冷たい目で見捨ててはくれぬか!?」

 

「ここいらでドMモードに入るな!それも却下だ!」

 

 

ダクネスはダンジョン系クエストを主張したが、説明するたびに妄想にトリップしてドMモードに入ってしまった様だ。正宗はダクネスに突っ込んで現実に引き戻してダクネスが主張するクエストを却下した。

 

 

「やれやれっ……カズマが苦労する理由が分かった気がするぜ……」

 

「まぁ…そう言わないでくれ兄さん。取り敢えず、アクアはどうするの?」

 

 

祐介がアクアにクエストのことを聞き出すと、何をトチ狂ったのか…少しずつ笑い出したのだ。

 

 

「……フッフッフ…!こうなったら、正宗に私が女神たる力を見せつけてやるわ!と言う訳で、こいつにリベンジよっ!!」

 

 

アクアが決めたクエストは“ジャイアントトード討伐”である。アクアから聞いた話によるとカズマとアクアが初めて挑戦したクエストだが、その時のカズマは戦闘経験がなく、只ジャイアントトードから逃げるだけで、アクアがジャイアントトードに食われかけたりして結局クリアすることができなかったそうだ。そんな感じでことはトントン拍子に運び、正宗達はジャイアントトードが群がる討伐ポイントに着くのであった。そして正宗は己が初めて戦った時のことを振り返るのであった。

 

 

「……そういえば俺も最初の戦いの時もこいつらだったな」

 

「へ…ヘェー、それじゃあ正宗もあのカエルに食われかけたのかしら?」

 

「いや…カエル野郎共を逆に返り討ちにしたんだが……」

 

「そ……そう?(言えない…実はこのリベンジは3回目だということをあのドSライダーには絶対に言えないわ……!)」

 

「……そう言えば兄さん。そのジャイアントトードはどうやって攻略したの?街の人に聞いた話じゃあ、あのカエルの皮膚はブヨブヨしていて打撃は効きにくいって聞いたけど……」

 

 

祐介が正宗にジャイアントトードをどうやって攻略したのかを聞くと、正宗は単純そうに答えた。

 

 

「あぁ……あのカエル野郎のことか?只単純に打撃防御が強いだけで、そのキャパシィを超えた一撃を与えて倒したんだが?」

 

「待って兄さん……それってもしかしてとあるゲームの最後の幻想の何番目だったか忘れたけどその敵の特徴を比例したの?」

 

「あぁ……そうなるが。間違ったか?つっても、エナジーアイテムを応用しての攻撃だけどな……」

 

 

ジャイアントトードの攻略法を聞いたアクアは、勝機を見出したかの様に拳を強く握るのであった。するとそこに噂をしたら影がさすの如くジャイアントトードの群がやってきた。

 

 

「お……ちょうどいいタイミングに来たな」

 

「そうだね、じゃあ早速これを使って……」

 

 

正宗と祐介がそれぞれ変身に必要なガシャットを取り出して変身する準備をすると、アクアが一人でジャイアントトード一匹に向かって突撃する。

 

 

「これが三度目の正直!あの時はビクともしなかったけど、今日ならいけそうな気がするわ!喰らいなさい!ゴッドブロォオオオオーッ!」

 

 

アクアは右手を光らせると、勢いを乗せたままジャイアントトードの腹に、渾身の“ゴッドブロー”を喰らわせた。ゴッドブローとは、神々にしか扱うことのできない、女神の怒りと悲しみを拳に乗せた一撃必殺(アクア談)のワンパンチで、これをくらった相手は死ぬ。

……しかしアクアは肝心なことを正宗から聞き落としていた。正宗はパラドクスの力だけではなくエナジーアイテムも使っていたことを……ジャイアントトードは、打撃の効きにくいブヨブヨ皮膚があったことでアクアのゴットブローを平然としていた。事実上、アクアは2回目のジャイアントトード戦でこの技を使ったが全くもって聞かなかったそうだ。正直な話……この女神(笑)はまるで成長していなかった。

 

 

「……あ、あれ?おっかしいなぁー?え……待って、ちょっとタンマ……!」

 

 

そして案の定お約束なのかアクアはジャイアントトードにまたしても食われるのだった。これを見た正宗達は、アクアの行動に呆れるしかなかった。

 

 

「……何やってんだか。取り敢えずアクアを救出するぞ!」

 

「やれやれ……困ったお人だ。救出と同時に新型ガシャットの性能テストと行きますか!」

 

 

正宗はガシャットギアデュアルのダイヤルを右に回し、祐介はゲーマドライバーを装着した後、新型ガシャットである“BANG BANG WARS”のスイッチを押すのであった。

 

 

[PERFECT PUZZLE][What's The next stage?]

 

[BANG BANG WARS!]

 

「第佰戦術…!」

 

「「変身!」」

 

 

正宗はガシャットギアデュアルのスイッチを押して、そのままギアホルダーに差し込む。

そして祐介はガシャットをゲーマドライバーのスロット口に差し込んでそのままレバーを開いた。

 

 

[DUAL UP!][PERFECT PUZZLE!]

 

[ガッシャット!ガッチャーン!レベルアップ!]

 

[本格!戦略!ストラテジー!陸!海!空!バンバンウォーズ!]

 

 

正宗はパラドクス パズルゲーマーに変身し、祐介はスナイプのパネルに触れて変身するとスナイプの頭部部分がヘルメットではなくコマンダーの軍帽みたいな物を装着しており、そしてスナイプの左腕に専用のタブレットが装着されていた。狙撃手から指揮官に昇進した“仮面ライダースナイプ ストラテジーゲーマー レベル100”がここに現れた。

 

 

「……じゃあ取り敢えず、アクアの救出は俺がやるから祐介達は他のカエル共の取り巻きを頼んだぜ?」

 

「了解だ、兄さん。さぁ…ミッション開始!」

 

 

それぞれ別々に分かれてパラドクスはアクアの救出を、スナイプは取り巻きの討伐を行うのであった。

 

 

アクアの救出しに向かったパラドクスは、ジャイアントトードを倒すために周辺に散らばっているエナジーアイテムをマテリアライズショルダーの効果で正宗の上空に集め、コンボを作る。

 

 

「……やはりカエルにはキャパ超えの攻撃がいいが、あくまでアクアの救出だ。だったら……今回はこれだな」

 

[マッスル化!][高速化!][ジャンプ強化!]

 

 

パラドクスはエナジーアイテムを取り込んだ後、高速化の効果でジャイアントトードに食われかけているアクアに向かって走り、ジャイアントトードの土手っ腹にマッスル化の効果とジャンプ強化の効果で脚力を集中的に強化した蹴りを打ちかますと、ジャイアントトードはその攻撃に耐えきれず咥えていたアクアを吐き出し、そのまま遠くの方に飛ばされたのであった。

 

 

「うぇぇぇぇっ……またぬるぬるになっちゃったよぉぉ……なんで私のゴッドブローが効かないのよぉぉ……」

 

「いや、エナジーアイテムを取ってないからじゃないか?まぁ……どのみちこいつらを片付けるか」

 

 

そう言ってパラドクスは、再びアイテムを上に集めてコンボを作った。

 

 

[マッスル化!][マッスル化!][高速化!]

 

 

エナジーアイテムのマッスル化を二つ吸収してパラドクスのパワーを4倍にして、高速化でスピードを倍にした後に右手でギアホルダーからガシャットギアデュアルを軽く抜き出し、左手でガシャットギアデュアルのダイヤルを左に回した後にすぐ右に回し、そのままホルダーに差し込んでジャイアントトード達に必殺技を放つ。

 

 

[KIME-WAZA!][Dual Gashat!]

 

[PERFECT CRITICAL COMBO!]

 

 

パラドクスは、高速化の効果で瞬時にジャイアントトードの間合いに入って蹴りを入れ込みジャイアントトードを蹴り飛ばした後、他のジャイアントトードにも蹴り飛ばすを繰り返し、最後の一匹になったジャイアントトードを容赦無く蹴り飛ばす。

 

 

「もういっちょ!」

 

 

最後の一匹を蹴り飛ばすと“ALL CLEAR”と音声が流れた。そしてパラドクスはギアホルダーからガシャットギアデュアルを抜き出してダイヤルを左に戻し、右側のスイッチを押して変身を解除した後、アクアの安否を確認するのであった。

 

 

「アクア〜、まだ生きてる?大丈夫か?」

 

「命は別状はないけど………結局あのカエルに勝てなかったよぉぉぉ……」

 

「お……応、そりゃあ……大変だったな……」

 

 

正宗はアクアに皮肉を言おうと思ったが、気が落ち込んでいるアクアを見て流石には言えなかった。そんなこんなでアクアを無事に救出した後、祐介達の方に向かうのであった。

 

 

一方のスナイプは、めぐみんにダクネスと共にジャイアントトードの取り巻きを討伐するのであった。

 

 

「さて…と、スナイプのレベル100の性能テストを開始するか!」

 

 

するとスナイプは、ストラテジーゲーマーになった時に付いてきたタブレットを操作してM16A4アサルトライフルを持ったバグスター戦闘員達が召喚され、さらに部隊長としてリボルバグスターも召喚された。

 

 

「む!ここが新たな戦場か!指揮官殿、ご命令を!」

 

「これは……新種のモンスターですか?」

 

「大丈夫、味方だから。(モンスターじゃないけどね…)リボル、部隊に回復メダルを捜索させろ。回復メダルが発見次第、めぐみんが爆裂魔法を使って倒れた時に回復させろ」

 

「了解した!聞いたな?すぐに回復メダルを探せ!」

 

 

リボルはバグスター戦闘員に指示を出し、エナジーアイテムである“回復”を捜索する。

“回復”は使用した対象を回復する効果を持つのだ。そしてスナイプはまたタブレットを操作してモノクロ調のコンバットゲーマ達とシミュレーションゲーマ達を召喚した。

 

 

「ようし……航空部隊と攻撃艦隊は、めぐみんの爆裂魔法を使用後攻撃開始せよ。めぐみんが爆裂魔法を使うまで攻撃準備したまま待機」

 

「フム……なるほど、つまりあのカエル共に我が爆裂魔法をぶちかませばいいのですね?」

 

「そういうことだ。万が一倒し損ねがないように念には念だ……圧倒的火力で制圧する」

 

 

スナイプがそう説明するとめぐみんは爆裂魔法を放つ為に詠唱を唱え、スナイプはガシャコンマグナムを取り出してキメワザホルダーのホルダーケースからJET COMBATガシャットを取り出してそのガシャットのスイッチを押す。

 

 

[JET COMBAT!]

 

 

そしてそのガシャットをガシャコンマグナムのスロット口に差し込む。

 

 

[ガッシャット!キメワザ!]

 

「めぐみん、そっち良い?」

 

「いつでも撃てますよ!」

 

「よし!ぶちかませ!」

 

「はいっ!エクスプロージョン!」

 

[JET CRITICAL FINISH!]

 

 

めぐみんの爆裂魔法がジャイアントトード達に向けて放たれ、さらにスナイプからはガシャコンマグナムから多数のミサイルが放たれた。そしてそれに続くようにコンバットゲーマ達からはミサイルの雨を、そしてシミュレーションゲーマからは主砲から出る大口径の弾丸の雨をジャイアントトードに放たれた。その結果、ジャイアントトード達がいる所がもの凄い大爆発が起きて、そのあたりが一面焼け野原になったのだ。無論……この攻撃に助かったジャイアントトードは一匹もいない。そしてめぐみんは爆裂魔法を放ったことで魔力が底を付いてそのまま倒れこむのであった。

 

 

「フ…フフッ……わ……我ながら見事な爆裂魔法を放てました。しかし…爆裂魔法まがいの爆発は何が何でもいただけません」

 

「あー…めぐみん?倒れ込んだまま言っても説得力ないからね?」

 

「指揮官!回復メダルが発見しましたぞ!」

 

「ん…ご苦労。じゃあ早速だが、めぐみんに回復を頼む」

 

 

スナイプがそういうとリボルは回復メダルを持ったバグスター戦闘員に指示を出して回復メダルをめぐみんに吸収させる。

 

 

[回復!]

 

「お?……おぉ?!魔力が少しですが回復しました!」

 

「うむ……流石に回復した後すぐには爆裂魔法は使えないが、体が動けるくらいまで回復ができるな。爆裂魔法を使った後に回復すればすぐに動けるからな」

 

「うむ…これにて作戦終了!これより全軍帰投する!」

 

「あぁ…ご苦労。また今度も頼む」

 

 

役目を終えたバグスター達とゲーマ達は橙色の粒子状になって姿を消した。

そしてダクネスはスナイプに声をかける。

 

 

「な…なぁユウスケ。私は結局何もしていないのだが……」

 

「あ……すっかり忘れてた。御免ねダクネス…」

 

 

そう、今回ダクネスは何もしなかったというよりも何をしようにもスナイプ達のノリに乗り損ねて活躍ができなかったのだ。ただ本人はスルーという羞恥責めは望んではいなかったために少し涙目になっていた。そしてアクアを救出した正宗と合流した後、そのままアクセルの街に帰ろうとした時に正宗達の前に虎型のモンスターが立ちふさがっていた。

これを見たダクネスは正宗達に虎型のモンスターのことを話した。

 

 

「あれは……“初心者殺し”だ!多くの初心者達があのモンスターにやられている!」

 

「初心者殺し?あの虎が?」

 

「もーやだあぁぁー!!なんで私はこんな目に合わなきゃならないのよぉぉー!!」

 

「どうしましょう……あの初心者殺しに爆裂魔法をぶっ放したいのですが、魔力が足りません」

 

「うわー……よりによって面倒な奴が邪魔してきたねぇ。ここいらで悪いけどお早めにご退場願うよ!」

 

 

スナイプはそう言うとゲーマドライバーからガシャットを抜き出し、そのままホルダースロットに差し込んでホルダースイッチを押す。

 

 

[ガッシャット!キメワザ!]

 

 

するとスナイプの周りからバグスターのリボルとコンバットゲーマとシミュレーションゲーマが召喚され、それぞれ攻撃体制に入った。

 

 

「攻撃準備完了!指揮官殿!いつでも攻撃できます!」

 

「よし……全軍に告ぐ」

 

 

スナイプが各軍に伝えると同時にキメワザスロットホルダーのホルダースイッチを押した。

 

 

[BANG BANG CRITICAL STRIKE!]

 

「攻撃開始!」

 

「了解!全軍一斉射、撃てー!!」

 

 

リボルの合図と同時にリボルは右手に装備された万能重火器“リボルアーム”で弾幕を張り、コンバットゲーマからは腕であるガトリングガン二門を初心者殺しに向けて発砲し、その背後からミサイルを初心者殺しにロックオンして多数発射した後にシミュレーションゲーマからは全主砲を初心者殺しに向けて一斉に砲撃する。スナイプの攻撃で危険を感じた初心者殺しはスナイプに背を向けて逃げようとするがすでに遅く、弾丸の嵐とミサイルと砲弾の雨をまともに食らって右腕だけ残して他は消し炭になった。そしてリボル達はまた粒子状になって消えて、スナイプはドライバーのレバーを閉じて変身を解除するのであった。

 

 

「……うん。自分で作っておいて何だけど、これはオーバーキルだよね?」

 

「あぁ…間違いなくやりすぎだ。ゾルダのFINAL VENT(エンドオブワールド)に似た何かだ」

 

 

そんなこんなで初心者殺しの右腕を回収してアクセルの街に帰る正宗達であった。

そしてギルドから初心者殺し討伐祝いとして未知のマジックアイテムを受け取るのであった。

因みに余談ではあるが、あの初心者殺しが来たのはカズマが休んでいる時、他の冒険者パーティーの手伝いをしている時に偶然初心者殺しと遭遇し、カズマがアースクリエイターとウインドブレスのコンボ魔法で初心者殺しに目眩しをして冒険者達と逃走したそうだが、その初心者殺しがカズマ達が遭遇した初心者殺しだと分かった正宗は、八つ当たりかも知れないが一度カズマを別の所に引っ張ってドナドナしたのであった。そのドナドナしてる最中にカズマは精神的に死んでGAME OVERになって紫のドット状の粒子状になって消えた。これによりカズマはまた死んでコンティニュー機能で復活してカズマの残りライフが97個になったのだった。

その後正宗は、カズマに八つ当たりしてしまったことを誤るのであった。

 

 

そして、ギルドからもらったマジックアイテムが()()()()に飛ばされることを正宗たちはまだ知らない……

 

 

 

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ーーーーーーーーーーーーーーSee you Next cross game...?ーーーーーーーーーーーーー

 

 

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