超次元ゲイムネプテューヌ Chronicle   作:黄金の最強ゲーマー

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タイトル変更のお詫びに急造ですが初投稿です。
(もうキャラ達の制御ができて)ないです。
キャラが勝手に動き始めるってこういうのを言うんやなって。

真・恋姫†無双-革命-を買え(奇襲攻撃)


女神達のBrave!

≪タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!≫

 

ゲートを走って潜り抜けたブレイブは、その勢いのままバグスターユニオンに斬りかかる。

レベルアップして強化された火炎を纏う一撃は、バグスターユニオンの体を切り裂くには十分だった。

半分不意を突いた一撃に、バグスターユニオンは思わず悲鳴染みた咆哮を上げる。

 

「やっぱ、ユニオンとはいえ単なるザコバグスターの集合体じゃこの程度か」

 

セリフこそがっかりした様だが、その声色にさほど落胆がないのは予想できていたからだろうか。

ダメージを受けたという事実と、その明らかに見下したような台詞に、今度は怒りの咆哮を上げる。

 

「ハァッ!」

「ん?」

 

咆哮で気を持ち直したのか、ブレイブの視界に映るのはユニオンの頭に斬りかかるノワールの姿。

 

「なっ!?」

 

しかし、生物としては急所とも言える頭部に攻撃を受けたはずのバグスターユニオンには、ダメージを受けた様子はない。

 

「とりゃー!『クロスコンビネーション』!」

 

上段に構えた太刀から放たれるクロスコンビネーション。

 

「かーらーのー、『ブレイブエッジ』!」

 

そこから繋げるように剣技『ブレイブエッジ』を叩き込むネプテューヌ。

通常のモンスターであれば生き残れるはずもない、強力なモンスターであっても大きなダメージは逃れられない渾身の連撃を受けたはずのユニオンは、しかし怯むこともなくその尻尾でネプテューヌを弾き飛ばした。

 

 

「がっ!?」

 

空中で態勢も整わないままにその一撃を食らったネプテューヌは、数本の木をなぎ倒しながら土煙を揚げて地面を転がることとなった。

 

「かっ…はっ…!?」

 

十数トンにも至る衝撃に、呼吸すらままならないネプテューヌの姿。

即死しなかったのは、彼女が女神としての力を宿し、常人に比べ丈夫だったからだろうか。

 

「ネプテューヌっ!?」

「チッ!」

 

思わぬ光景に思わず悲鳴染みた声を上げるノワール。

それを後目に、ブレイブは舌打ちしながらも近くにあったエナジーアイテムをガシャコンソードを振るってネプテューヌに向かって打ち出す。

 

≪回復!≫

 

「っ、はぁっ、はぁっ…!」

 

回復のエナジーアイテムによって体力を回復したためか、無事に呼吸を再開するネプテューヌ。

そんな彼女に、ノワールは脇目も降らず駆け寄る。

 

「大丈夫!?ネプテューヌ!」

「う、うん…」

 

まだ混乱のせいか、状況が読み込めず曖昧な表情と声色のネプテューヌ。

それを見ながらユニオンの攻撃をいなし、反撃を加えるブレイブ。

 

「…なるほど、そういう事か」

 

ふと納得がいったように呟くと、ガシャコンソードのAボタンを押し、Bボタンを連打する。

 

≪コ・チーン!≫

 

「ハッ!」

 

ブレイブが氷剣モードでユニオンの腕を切り付けると、そこから広がるように全身まで凍結した。

 

≪カ・チーン!≫

 

再びAボタンを押し炎剣モードに戻すと、近くにあった赤いエナジーアイテムを取得する。

 

≪マッスル化!≫

 

『マッスル化』、エフェクト上、一瞬武器が巨大化したり筋力が増強されてマッシブな姿になるが、その本質は攻撃能力の強化である。

通常攻撃に付加することで防御力の高い敵に対して有効打を入れられるようになったり、必殺技に付加することで相手を一撃で変身解除までもっていける使用頻度の高い強力なエナジーアイテムだ。

対して、さきほどネプテューヌへ打ち出したのは灰色のエナジーアイテム『回復』。

効力はずばりそのまま、消耗した体力、受けたダメージの回復であり、使い方次第では戦局を変えられる使い勝手のいいアイテムだ。

 

≪ガシャット!≫

≪キメワザ!≫

 

マッスル化を取得したブレイブは、ゲーマドライバーからタドルクエストガシャットを抜き出すと、ガシャコンソードの柄にあるキメワザスロットへ装填した。

音声と共に、剣の刀身に手を添わせるように構えたブレイブ。

その刀身はガシャットとエナジーアイテムから供給される大量のエネルギーによって高出力の炎に包まれ、周囲の草花を燃焼させるまでに高まっていた。

 

「これで…フィニッシュだ」

 

≪タドルクリティカルフィニッシュ!≫

 

ブレイブはその剣を凍結したままのバグスターユニオンへ向けて振りぬく。

振りぬかれる一瞬、天まで届かんばかりに伸びた炎の刀身が、周囲の木々諸共バグスターユニオンの全身を真っ二つに焼き斬った。

斬撃と共に一瞬でユニオンの全身を駆け巡ったエネルギーが、その体を突き破って放出される。

振りぬいた態勢で静止するブレイブの背後で、放出されたエネルギーと共にその肉体が膨張し、爆散した。

 

≪GAME CLEAR!≫

 

爆発と共に、撃破を示す『GAME CLEAR』の文字が空中に表示された。

振りぬいた姿勢から元に戻ったブレイブが周囲を見回すが、周囲にあるのは焼けた木々と灰となった草花。

そしてノワールと、彼女に支えられ未だ苦しそうな表情のネプテューヌだけだった。

 

「(…バグスターの本体がいない?)」

 

通常、バグスターユニオンにはその親玉とも言える存在が居る。

例外的に、かつて仮面ライダーゲンム-檀黎斗-が『デンジャラスゾンビ』の力で生み出したゾンビタイプのバグスターユニオンが存在するが、基本はいずれかのバグスターによって生み出される。

故に、バグスターユニオンを倒せば本体であるバグスターが出てくるはず…だったのだが。

 

「(ゲンムの時のように特殊な方法で生み出された…わけでもないな。それにしてはあまりにも弱すぎる。あれはレベル1前後のバグスターが生み出す程度の強さでしかない…だが。)」

 

通常はレベル1のライダーですら打倒可能な程度の強さでしかないはずのそれは、ネプテューヌとノワールの攻撃のほとんどが通用しないという結果を見せた。

 

「やはり、そういう事か。」

 

エムはゲーマードライバーを外し、変身を解除する。

その視線は、バグスターが爆散した場所を見つけるネプテューヌに向いていた。

 

 

 

 

「…なんですって?」

 

私は、思わず耳を疑った。

だって、エムが言ったことは、それが意味することは、それはつまり──

 

「言った通りだ、奴らには『仮面ライダーの攻撃しか効かない』」

 

──それはつまり、通常兵器による打倒が不可能だということを意味するのだから。

 

「奴らを構成する『バグスターウイルス』の影響か、それとも宿主も親玉もいないが故の不具合なのか知らないが。奴らには一切の通常攻撃が効かないらしい。」

「それは…確かなの?」

「まだ例が少ない、色々と試してみる必要もある。だが、さっきのを見るにその可能性が一番も高い。恐らく、『バグスターウイルスを伴った攻撃』しか効力がないんだろう。」

「ま、待ちなさいよ!何が何だか分からないわ!そもそもバグスターウイルスってなんなのよ!なんでそれが仮面ライダーと関係あるのよ!」

 

バグスター『ウイルス』という名称からするに、それはおそらく何かしらのウイルスなのだろう。

それがどんなものなのかは知らないが、その条件で仮面ライダーの攻撃が通用するってことは、それは…。

 

「…あなた、バグスターウイルスとやらを、あの化け物と同じ力を使って変身してるの?」

 

その言葉に、エムはしばし黙り込み、口を開いた。

 

「さぁな」

「さぁな、ってあなた…!」

「俺も詳しく覚えてない。適合手術とやらを受ければ変身できるらしいし、ウイルスに対する完全な抗体があれば変身できるらしいからな」

 

それを聞いて、ずっと黙り込んでいたネプテューヌが口を開いた。

 

「ねぇ、エム」

「ん?」

「私も、その適合手術っていうのを受けたり、ウイルスの抗体を手に入れれば、戦えるのかな?」

「ちょっとネプテューヌ!あなた…」

「ノワール」

 

エムに止められて、思わず口を噤む。

エムはネプテューヌを見つめ、答えを返す。

 

「おそらく、な。」

「なら…!」

「やめとけ」

 

言葉を遮る言葉とその気迫に、私とネプテューヌは何も言えなくなる。

 

「バグスターウイルスに手を出そうだなんて考えるな。あれは悲劇しか呼ばない代物だ、お前は今のままでいい。お前は健康な体なんだ、自分からあんなものに感染する必要なんてない。」

「…エム」

「あのユニオンは通常攻撃が効かないだけで、対して強くない。俺でも十分対処できる。」

 

エムは、彼は、私とネプテューヌを見つめ、言う。

 

「仮面ライダーは俺一人で十分だ。」

 

それは、覚悟。

それは、懺悔。

それは、呪い。

あれは罪を背負った人間だけが、罪に呪われた人間だけが見せる目だ。

あまりに、違う。

その覚悟は、私たちが想像するよりも強いものだろう。

なんて、遠い。

…でも、でも──

 

「…嫌だよ」

「ネプテューヌ…!」

 

ネプテューヌが、その威圧を、その覚悟を押しのけ、言った。

 

「皆が苦しむかもしれないのに、誰かが嫌な思いをするかもしれないのに、それをただ黙って見てるだなんて、私にはできない」

 

上げた顔には、その強き意思が見受けられた。

 

「私は女神だもん、『守護女神』だもん。誰かを守ることを失くしたら、それはきっと私じゃなくなる。」

「痛いのも嫌だよ、戦うのも嫌だよ。」

「でも、ゲイムギョウ界の皆が、プラネテューヌの皆が、女神の皆が、大好きな皆が、そして何より、エムが」

「皆が傷つくのが、もっと嫌なんだ」

 

その瞳は間違いなく、他の何より強い輝きを放っていた。

その姿を見てか、その覚悟を聞いてか、やがてエムは口を開く。

 

「…お前の心は、まるで水晶みたいだな。」

「!」

「『あいつ』と同じだ、どこまでも真っ直ぐ、どこまでも純粋に、優しく、強く輝きを放つ。」

 

彼は言うと、帰道を歩き始める。

 

「帰るぞ二人とも、イストワールに報告して、四女神会談を開く。どうするかはそれからだ。」

「…うん!」

 

私の肩から離れて、ネプテューヌは彼の後を歩き始める。

私は、その姿が見えなくなるまで立ち尽くすしかできなかった。

 

 

 

 

そうだ、諦めない。

私は、『私達』は、何度折れかけても、諦めることなんて、しない。

私が私であるために、私達が『主人公』である限り。

諦めたりなんて、しない。

 

 

 

 

…ネプテューヌは、あいつと同じだ。

その覚悟で、その勇気で、その優しさで、世界を変えることのできる存在だ。

…女神であるあいつなら、使えるかもしれない。

あいつとの『最初の絆』。

リスクは高いが、やってみる価値はある。

『紫』の力。

『もう一つのマイティアクションX』を…。

 




みなさん、安心してください。
ネプテューヌキャラ達は仮面ライダーには変身しませんし、主人公以外にオリキャラは出ません(ユニオンはノーカン)
ただ、なんか勝手に通常無効設定が生えたのでそれに対応するためにガシャットは使います。

次こそはイチャイチャさせてぇなぁ(届かぬ想い)

ほのぼの「やぁ」


次回:四女神のNew Game!

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