レッドさんの華麗()なる珍道中 作:らとる
ポケモンのわざについては、見やすくするために【】付きで表記しています(ゲーム中そのままの表記だとひらがなばかりになってしまうため)。また、作中で度々言及されるであろう戦闘理論については所詮素人の考えですので、頓珍漢なことを言っている可能性があります。あらかじめご了承ください。
さて。
モンスターボールからヒトカゲを出し、頭を撫でる。気持ち良さそうに手のひらに頭をすりすりと寄せるこの子の可愛さといったら。
……じゃなくて。
「どうしよう……」
引き返すことはできない。というか引き返したところでお母さんに叩き出されるのが関の山である。かといって素直にトレーナーになるのはお断り。
でもなあ……ジムバッジ持ってないと移動中にひでんわざ使えないんだよなあ……。あれゲーム中だけの作用なのか現実でもそうなのか。
黙り込んだ私を心配してか、ヒトカゲがすり寄ってくる。ああもう可愛いなあ。よしよし。
「……とりあえず、レベル上げしようか」
「カゲ!」
人はそれを現実逃避とも言う。
1番道路は総じてポケモンのレベルが低いし、おまけに出てくるのはポッポとコラッタのみ。そのため序盤のレベル上げに最適である。かくいう私も前世においてはここでレベル15になるまで粘ったものだ。ゲーム内では一時間もあれば余裕だしね。
なのでとりあえずトキワシティのポケモンセンターを根城にここに籠もることを決心した。だらだらしてれば原作のイベントも着いた頃には終わってるだろうしネ!
腰ほどまである草むらへ足を踏み入れると、野生のポケモンがいつ飛び出してきてもいいようにHGSSの主人公のようにヒトカゲをボールから出したままにして、リュックの中からいつでも投げられるようにモンスターボールを出し、左手で持つ。
図鑑を埋めるだけなら目撃するだけでいいけれど、細かい情報については捕まえなければわからないし、恐らく博士としても詳細なデータが欲しいことだろう。とはいえパソコンのボックスにずっと入れているのは可哀想なので、基本的に手持ちや控えにする子以外はキャッチ&リリースの方針でいくつもりだ。
野生では出現しない進化系なんかについては諦めるしかないだろう。本当はみんな育ててあげたいけどゲームならともかく現実でそんなことしようとしたらいくら時間があっても足りないし。
というわけでポッポとコラッタは両方ともキャッチ&リリースです。二匹のファンの皆さんごめんなさい。
そのまま歩くこと数分、そして草むらで倒れて目を回している野生のポケモンを見ること数回。ゲーム内ではひんしなんて物騒な表記になっているけれど、何のことはない、ただちょっと気絶しているだけである。経験値は相手が戦闘不能になった時点で入手できるし、しばらくすれば倒れている彼らも意識を取り戻して巣に戻っていくというわけ。
野生だからといってむやみやたらに傷つけていいわけもなく、重症を負わせることはちゃんと法律で禁止されているのだ。……たしかそのはず。あんまり気にしたことないから法令の名前とか知らんけど。やらかしたら正当防衛でもない限りはトレーナーの資格剥奪なんだっけ。
そんなことをつらつらと考えていると、ふいに近くで何かが動くような物音がする。動きを止めてヒトカゲに静かにするよう指示を出し、そっと音がした方向を見てみれば、そこにはまだ自分達に気付いていないのかゆったりと歩を進めるポッポの姿があった。
まさにナイスタイミング。ヒトカゲとアイコンタクトを交わし、そっと音を立てないように忍び寄る。一歩、二歩、視界に入らないように背後からゆっくりと。そうしてポッポがヒトカゲの間合いに入った瞬間。
「ヒトカゲ、【ひっかく】!」
「カゲ!」
勢いよくヒトカゲが飛び出し、その鋭い爪を振るう。ポッポはとっさに振り向いたものの回避できず、無防備なまま攻撃を受けてしまう。
苦悶の声を上げたポッポがふらつきながら後ずさる。いわゆる急所にあたったというやつだろうか、それでもまだレベル差の関係か一撃ではしとめられなかったらしい。けれど、あと一撃でも入れれば戦闘不能になるだろう。
ここまで弱ればあとは簡単だ。
左手を振りかぶり、モンスターボールを投げつける。ポッポは特に抵抗することもなくボールの中へ入り、一回、二回、そして三回目のボールの揺れと共にカチリとボールが閉まる音がした。
「ポッポ、ゲットだぜ!」
「カゲカゲー!」
人生初のゲットに思わず某アニメ主人公の決め台詞を口にする。図鑑を確認すれば、そこにはきちんと詳細なデータが書き込まれていた。
そのまま興奮のあまりヒトカゲを抱き上げ、喜びの舞!と言わんばかりにその場でぐるぐると回る。こんなくだらないことに付き合ってくれるヒトカゲまじマイエンジェル。もうこの子のためならトレーナーになるのも悪くな……いやいや流石にそれはちょっと。早まるな自分。
さすがに三半規管もやばくなってきたのでヒトカゲをやさしく下ろす。ポッポが入ったボールを拾い上げると、心なしか貰ったばかりの時よりも重くなっていた。
このまま放したところで体力は減ったままだし、放すにしてもポケセンに行った後のほうがいいだろうか。丁度トキワシティも近くなってきたし、ヒトカゲも初バトルで疲れているだろうから少し休ませてあげるのもいいかもしれない。
ざくざくと草むらを進んでいく。マサラタウンとトキワシティはそう離れていないから、とにかくまっすぐ進んでさえいればすぐに辿り着ける。
が。
……私は今、猛烈に現実とゲームの違いを実感していた。今更だし端から見たらくだらないことこの上ないようなことで。
「……か」
「カゲ?」
「かゆいっ!」
「カゲェッ!?」
草むらのど真ん中でストレス発散も兼ねて叫ぶ。いやもう、スカートで草むらに入るとか正気の沙汰じゃない。チクチクチクチクかゆいったらありゃしない!
旅に出るってわかってたらそもそもスカートなんざ着てこなかったよ!歴代女主人公がおかしいんだよ!なにあのミニスカ短パン集団!普通こういうアウトドアでは長ズボンが常識でしょ!?
「ヒトカゲ、はやくトキワに行こう……ポケセン行ったら服屋に寄ろうね……」
「カゲ……」
やめて。憐れみの目で見ないで。
そのままかゆみに耐えながら時々出てくる野生のポケモンを撃退すること数回、その内一回はコラッタの捕獲をして、ようやっとトキワシティに着いた。足元に草がないって幸せ。
少し無理をさせてしまったヒトカゲをボールに戻し、ポケセンに駆け込む。ジョーイさんにその勢いのままボールを渡せば、一瞬びっくりしたもののすぐに笑顔で回復を始めてくれた。
「ええと、レッドさんですね。ポケモンセンターのご利用は初めてですか?」
「あ、は、はい」
「じゃあ、ポケモンの回復が終わるまでの間、軽く施設について説明させてもらいますね」
新人トレーナーということもあってか、ジョーイさんは分かりやすく簡潔に説明してくれる。
曰く、ポケモンセンターはトレーナー以外にも開放されていて(まあ研究者や普通にポケモンと暮らしている人もいるから当然か)、未成年のトレーナーやポケモンリーグ関係者であれば無料で、そうでなければ有料で利用できるということらしい。まあ、有料とはいえ格安であることは確かだ。未成年が無料なのは、多分未来への投資みたいなそういうアレだと思われる。
ポケセンの設備は街によって少しずつ異なるけれど、回復施設、宿泊所、食堂についてはどのポケセンにもあるとのことだ。そのどれもが無料というのだから太っ腹というかなんというか。まあ宿泊所については部屋の数にも限りがあるけれど、そればっかりは仕方ない。旅をする以上野宿も醍醐味だと思えばいいだろう。
ざっと纏めてみた限り、どうやらポケセンについてはアニメと少し似ているかな、といった感じだ。トレーナーカードさえあれば無料で利用できるというのなら、しばらくはお金の心配をする必要はないだろう。これは正直ありがたい。
「まあ、トレーナーとしてちゃんと責任を持って行動できない場合は有料になってしまうんですが」
「……?」
「ほら、手持ちのポケモンにひどいことをするトレーナーも0ではないですから、そういう方は資格剥奪となって以降のご利用は有料になるんですよ」
なるほど、そうしておけば少なくともポケモンを虐待する人は減るだろう、ということだろうか。
……すみません、それ以前にトレーナーじゃないんです。何故かカードも発行されてるし図鑑も持ってるけどトレーナーになったつもりはないんです。チキンだから口には出せないけど。
あん?ポケモンを戦わせる人をトレーナーと呼ぶって?馬鹿言え、そんなこといったら隣町に出るのにもトレーナーにならなきゃいけなくなるでしょうが。本業でさえなければトレーナーじゃないんだよ。
ゲーム内で飽きるほど聞いた軽快な音楽がポケモンの回復が終わったことを知らせる。私の内心の呟きなんて知りもしないジョーイさんが笑顔でモンスターボールを差し出すのを見て思わず目をそらし、無言で受け取る。軽くお辞儀はしたけれど、不審に思われなかっただろうか。
で、逃げるようにやってきました服屋。
ゲームでは必要最低限の施設と民家しかなかったけど、もちろん現実ではそれなりにお店やなんかも揃っている。トキワシティはそこまで広い街ではないし、時々博士のフィールドワークに付き合ったりして立ち寄ったこともあったから、お店の場所は覚えていた。
いらっしゃいませー、という店員さんの声を聞き流し、お目当ての場所へ一目散。もちろん話しかけないで下さいオーラを出すのも忘れない。
(レディースのパンツ、レディースのパンツ……お、あったあった)
狭い店だからか品揃えは多くない。しかもレディースのものは大半がスカートだから、今着ている服に合いそうなのはジーンズくらいしか見当たらなかった。
「……すみません、試着してもいいですか?」
「はーい、こちらへどうぞ!」
コミュ障なりに勇気をだして店員さんに声をかけると、店員さんは明るい声で返事をしてフィッティングルームへと案内してくれた。草むらにいる間に少し糸がほつれてしまっていたスカートを脱ぎ、そのままジーンズを履いてみればまさにジャストフィット、で……。
「…………は?」
思わず声が漏れた。
鏡に映った自分は、黒いインナーの上にお気に入りの動きやすい赤のシャツを着て、トレードマークの赤い帽子を被っている。そして今試着した明るい水色のジーンズとくれば、これはもう。
(リメイクレッドまんまじゃないですかーやだー!)
絶望した!やたら原作に沿っていく現実に絶望した!ぼく主人公になんかなりたくないですせんせー!
思わずorzの姿勢をとれば、ボールの中のヒトカゲが心配そうな視線を送ってくる。ごめんな、普通にこれ不審者だよな……。
心の中でるーるーと涙を流しながらジーンズを脱ぐ。この店に売っているもので今の服に合うズボンはこれしかない。レッドさんと同じ服装を避けるためにはこのままスカートをはき続けるか、あるいは上も新しいものを買う他ないのだ。そして上も買うとなれば余計な出費となるわけで、そうすると旅に必要なあれやこれやに回すお金が減ってしまうわけで。
草むらを我慢して少しでも原作に近付くリスクを減らすか、それともただの偶然と割り切ってしまうか。
「……これください」
「1980円になりまーす」
ま、こうなりますよねー。
お買い上げありがとうございました、またお越し下さい、なんて定型文を後ろに、買い物袋を持ってポケセンへの道を歩く。まさか買い物ひとつでここまで精神のライフが磨り減るとは、私この先(精神的に)生きのこることができるんだろうか。まだ初日だぞ。
ちょっと落ち着こう自分。たかだか服装ひとつで出来事が変わるはずもなし、ちょっと疑心暗鬼になってるだけに決まってるだろう。
……そう。
大丈夫大丈夫私は女私は女、たとえ恰好が男の子っぽくても肩より下まで髪の毛がある以上ボーイッシュなだけの女の子、ほら大丈夫何の問題もないそもそも私が原作と同じ行動起こさなければ大丈夫オッケーオッケーいけるいける。
うん、なんだか万事上手くいく気がしてきたぞぅ!最高にハイってやつだァ!
そのテンションのままにポケセンへ駆け込み、今日泊まる部屋を借りる。スカートを脱いでついさっき買ったばかりのジーンズを履けば準備万端。
「よし、行こうか」
「カゲッ!」
ヒトカゲをボールから出し、テンションのままにえいえいおー、と拳を上に突き上げる。わりとノリがいいヒトカゲの気合の入った掛声と共に、私達は1番道路へと駆けていく。周りの視線?はっはっは、何の話だ。もはや私達を遮ることのできるものなど何一つとして存在しないっ!
嘘です、わりとノリでやってるだけで恥ずかしいです。
勢いよく草むらへつっこむ。やっぱりズボンは偉大なんや……不快感が激減……難点があるとすれば原作と全く同じ服なことだけどそれはもう忘れよう。そんな事実はなかった、いいね?
そのままモンスターボールを手に取ると、元気になったポッポとコラッタをその場に放す。二匹は予想外だったのか、出された場所でこちらの意図を推し量るように立っていた。……うん、これどうしようか。
「……もう帰ってもいいよ。付き合ってもらってごめん」
話しかけたはいいものの、当然ポケモンと会話できるスキルなんてものは私にはない。なので理解できているのかすらわからず、そのまま二匹を見つめ返す。
数秒か、あるいは数十秒か。睨みあいのような状況は、二匹が踵を返したことで終わりを迎えた。こちらに害する意図がないと悟ったんだろう、そのまま草むらの奥へと消えていく。どうやらこちらの意図を汲み取ってもらえたらしい。バイバイ二匹とも、達者で暮らせよ。
「……あ、でもこの後レベル上げするんだからまた会う可能性もあるのか」
うーん、ほんとに締まらないなあ。まあいいや、その時はその時で模擬戦ということでひとつ、ね。
そうして再び野生のポケモンとの戦闘を重ねること数十回。回数を重ねただけのことはあり、ヒトカゲも私もだいぶ相手の動きが読めるようになってきて、ほとんどダメージを受けずに勝つことができるようになりつつあった。
……ポケセンとの往復回数は途中から数えてません。だんだんジョーイさんの視線が微笑ましいモノを見るものになってたのなんて知らないぞ。知らないってば。本当はヒトカゲも疲れるだろうから途中で切り上げようと思ったのにヒトカゲがまさかのバトルジャンキーで頑なに休もうとしなかったなんてそんなことはないったらないのである。
まあとにかく。ヒトカゲが新しくひのこも覚えて安定して勝てるようになってきたことだし、そろそろ次のステップへ進むもうかな、というわけだ。
野生のポケモンとバトルをしていて、改めて気付いたことがある。それは、トレーナーがいることによるメリットとデメリットだ。
トレーナーはポケモンにとって第二の目であり、司令塔でもある。トレーナーがいれば、相手と自分のポケモンのタイプから有効な技や立ち回りなんかを考えて指示を出し、ポケモンだけでは気付けなかった攻撃などを回避させることができる。
けれど逆を言えば、対トレーナー戦ではそれを見越した上でフェイントをかけられる可能性だってあるし、指示をミスしてしまえば致命的な事態に陥ることだってあるということだ。
今は野生のポケモンを相手にしているだけだからメリットだけを見ることができるけれど、今後旅をするとなればトレーナー戦は必至(視線が合っただけでバトルとかなにそれこわい)。なら、その対策を今のうちに練っておくべきだ。
そうして私が考えたのは、いかにして指示なしで上手く動けるようになるかだった。
そもそもトレーナーの指示を待って動いていればどうしてもタイムラグが生まれる。それは数秒だったり、あるいは一瞬だったりするけれど、そのタイムラグが命取りになることだって多いはずだ。
そして、対トレーナー戦。この場合は、自分の指示を聞いてしまえば相手のトレーナーがその対策を取ることが可能になってしまう。いちいち声に出していれば、それは相手に戦略を宣言しているも同然なのだ。
だったら、ポケモン自身の判断力を高めて基本的な戦略は彼らに任せ、どうしても指示が必要な場面でのみ声を出す、という風にすればいい。ポケモン達にもこうしたいっていう意思はあるし。
最終的にはそれこそ相手のトレーナーにもわからないように何らかの合図をサインにするとかそういう状態にできたらベスト。
勿論、この作戦にもデメリットはある。何せこれはトレーナーとポケモンの間の信頼がなければ上手くいかないし、実戦レベルに至るためにはかなりの鍛錬が必要だ。正直かなり気が長くないとキツイと思う。
まあ私は別に気にしないんですけどね!愛は全てに勝る。ヒトカゲのためならその程度造作も無いことですん。私のヒトカゲにこの程度のことができないわけないだろう、馬鹿め。
幸いここにはレベルの低いポケモンしかいないから、練習にはうってつけ。ヒトカゲもポッポとコラッタの動きは把握してるからまず負けるなんてことはないだろう。
ヒトカゲから少し距離を置いて動きやすいような場所に立てば、以心伝心とばかりに心なしかきりっとした顔で私の顔を見上げて頷いてくれる。幼馴染(ポケモン)は伊達じゃないのだ。ああそんな所もかっこいいよヒトカゲ。
そのまましばらくその場に立っていれば、やがて小さな物音と共に少し離れた場所からコラッタがこちらへ向けて一目散に駆けてくる。そのまま勢いよく繰り出された【たいあたり】を、しかしヒトカゲはかすりもせずに避けてみせた。
そして振り向きざまに一撃。【たいあたり】をしたばかりで無防備なコラッタに、ヒトカゲの【ひっかく】が寸分の狂いもなく命中する。そして振り向きざまにもう一撃。とどめに【ひのこ】。哀れコラッタはそのままの勢いで墜落。地面に接吻するだけの黒こげネズミと化してしまった。
……うん、ちょっと待とうか。
いや。ええ?これもう練習とかいらなくない?むしろ私の存在意義がなくない?ヒトカゲ強すぎワロタ。
肝心のヒトカゲはほめてほめてと言わんばかりに胸を張っている。かわいい。撫でくりまわせばもっともっとと言わんばかりに抱きついてきた。
「私のヒトカゲは最強なんだ……!」
「カゲ!カゲ!」
天使かよ。天使だった。
ってそうじゃなくて。もうこれここにいる意味なくないです?練習が必要ないとか流石に予想外だったんだけどこれもう進むべきか。流石にそろそろヒトカゲも強い敵と戦いたくなってくるだろうし。
一晩休んだらもう先へ進むとするか。気付けばヒトカゲのレベルももう15、いつの間にかノルマは達成していたらしい。まああれだけ狂ったように戦闘していればそうなりもするか。むしろこれだけ戦ってなんでヒトカゲ疲れてないの。私はもうヘトヘトだよ。引きこもり予備軍なんだから当然?だまらっしゃい。
……というか、そもそもなんでこんなにトレーナーみたいなことしてるんだろうね私。トレーナーじゃないんだけどなあ。なるつもりはないんだけどなあ。不思議だなあ。
うん、もうポケセンに戻ろう。いつの間にか夜になってたし、ちょうどいい。きっと疲れてるからこんな風になってるんだ。細かいことはまた明日考えよう、そうしよう。
ちなみに。
いつの間にか夜の9時になっていたらしく、ジョーイさんから懇々と女の子の夜の一人歩きの危険性を説かれました、まる。